このページの本文へ

ソフトバンクモバイル、HTC製スマートフォン『SoftBank X01HT』の発売日を発表

2006年10月11日 22時01分更新

文● 編集部 橋本 優

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソフトバンクモバイル(株)は11日、先月28日に発表した秋商戦新機種のうち『SoftBank X01HT』について、14日に全国一斉に発売すると発表した。価格はオープンプライスだが、実売想定価格は3万円を切る程度(割引サービス“スーパーボーナス”適用時)。これに伴い同社と、X01HT製造元であるHTC Nippon(株)、およびOS供給元であるマイクロソフト(株)の3社合同の記者発表会を東京・日比谷の帝国ホテルで開催した。

ワイヤレスモデムとして使えないのは“想定外”

『SoftBank X01HT』
『SoftBank X01HT』。機能や外観はNTTドコモの『hTc Z』とほぼ同じとのことだが、画面の一部メニューデザインなどが若干変わっている

SoftBank X01HTはOSに『Winodws Mobile 5.0 for Pocket PC Phone Edition』を採用し、QWERTY配列のキーボードを搭載するスマートフォン。(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモが法人向けに販売している『hTc Z』とハード面、ソフト面はほぼ同じだが、X01HTはHSDPA方式に準拠した高速データ通信サービス“3Gハイスピード”に対応しており、下り最大1.8Mbpsのデータ転送が可能となっている。無線LANやBluetoothを搭載しており、3G回線以外のネットワーク(社内のワイヤレスネットワークなど)との接続も可能なのはhTc Zと同じだが、Bluetoothを利用したダイヤルアップ接続はできないようになっている。つまり本機をモデム代わりとしてパソコンやPDAとBluetoothで接続し、3G回線を利用した通信を行なうことはできない。

また、本機の発売に伴いソフトバンクモバイルは、パケット通信の定額サービス“デュアルパケット定額”に新たな上限料金を追加。従来、通常使用の場合の上限額は月4095円、パソコン用ウェブサイトを携帯用ブラウザアプリ用に変換して表示する“PCサイトブラウザ”を利用した場合は月5985円となっていたが、これに加えてX01HTなどのフルブラウザー搭載機種でダイレクトにパソコン用のウェブサイトを表示(PCサイトダイレクト)した場合、上限が月1万290円となる。これらはその月に利用したサービス(PCサイトブラウザやPCサイトダイレクト)により自動で変更される。なお下限の1050円は変わらないほか、2007年1月まではキャンペーン期間として、PCサイトダイレクトを利用した場合でも上限金額は月5985円となる。

さらにBBソフトサービス(株)がX01HTの発売に合わせ、同端末向けのセキュリティーサービスを開始することを発表。月額315円で(株)シマンテックの“Symantec AntiVirus for Handhelds”の機能が利用可能となる。そのほか、TV電話機能である“TVコール”や国際ローミングサービスにも対応する。なお“PCサイトブラウザ”と“ソフトウェア・アップグレード”を除く、ほとんどのソフトバンクモバイル携帯電話用の新サービスには非対応となる。



ソフトバンクモバイルにとっては重要な端末

ソフトバンクモバイル(株) マーケティング・コミュニケーション統括部長の栗坂達郎氏(左)とMD統括部長 村越正之氏(右)

発表会では、ソフトバンクモバイル(株) マーケティング・コミュニケーション統括部長の栗坂達郎氏が壇上に立ち「ブロードバンド時代を切り開いてきたと自負している我々としては、最も我々のグループのサービスを使っていただける身近な端末」であるのではないかとした。またMD統括部長 村越正之氏は、当面は男性のビジネスユーザーまたはネットマニアを中心にフォーカスを当てていくとしているが、以降はターゲットを広げていくことも視野に入れているという。その上で「スマートフォン端末も従来のモデルと同等か、それ以上に」販売に力を注ぎたい意向を示し、その意味で今回のX01HTは「導入ということで我々にとっては重要なスタートだ」とした。

HTC Nipponの代表取締役社長
HTC Nipponの代表取締役社長であるジェニファー・チャン氏

続いてHTC Nipponの代表取締役社長であるジェニファー・チャン(Jennifer Chang)氏が登壇した。ちなみにHTC Nipponの本社は台湾のHTC(High Tech Computer)社で、米コンパックコンピュータ(Compaq Computer)社(現ヒューレット・パッカード社)の『iPAQ』の製造を手がけるなど、PDAやスマートフォン製造メーカーとしては欧州や欧米などでも名が知られている。日本での目標は「Windows Mobile携帯端末市場のトップブランドを確立すること」だとし、「ユーザーの皆様には今後、最高のオフィス環境をいつでもどこでも提供していくことを約束いたします」と日本市場開拓における自信をにじませた。

マイクロソフトのモバイル&エンベデットデバイス本部 部長
マイクロソフトのモバイル&エンベデットデバイス本部 部長の梅田成二氏

最後に壇上に上がったマイクロソフトのモバイル&エンベデットデバイス本部 部長の梅田成二氏は、Windows Mobileの説明をした上で「(Windows Mobile搭載デバイスを)日本においてもどんどん拡販していきたいが、それより先にモバイルインフォメーションワーカーのマーケットをしっかり開拓していきたい」とし、そのためにはソフトバンクのようなオペレーターやHTC Nipponのような機器メーカーとのパートナーが重要、と締めくくった。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン