フランスのパリで現地時間の9月12日~16日に開催された、ヨーロッパ最大のMacイベント“Apple Expo”。既に掲載したファーストインプレッションとiPod関連製品に次いで、最終回の今回はMac周辺機器を取り上げていこう。
テレビ関連のソリューションが充実
テレビ関連の展示が多かったのも今年のApple Expoの特徴だ。欧州で発売されているテレビソリューションは、ソフトで見ると独Elgato Systems社の1人勝ちで、どこのキャプチャーユニットメーカーも同社のソフトを採用している。
今回、このElgato Systemsのキャプチャーソフト『EyeTV 2.0』が、ダイバーシティーアンテナに対応したことに合わせて、独Terratec社と英Miglia社が同時に、ダイバーシティーアンテナ/デュアルチューナーを両採用するテレビキャプチャーユニットを発表していた。
ダイバーシティーアンテナは、アンテナを2本用意して、感度のいいほうに切り替えながら電波を受けることで受信状況を改善するという技術だ。
本来の目的とは異なるが、この2本のアンテナを利用し、EyeTV側で設定を切り替えると、番組を録画しながら裏番組が見られるデュアルチューナー機能としても活用できるようになる。
Terratecは、元々、Windows用製品を手掛けていたメーカーだ。Apple Expoに合わせてまずはスティックタイプの『Cinergy DT USB XS Diversity』からMac製品をリリースし、今後は他の製品も対応していくという。
スティックタイプの『Cinergy DT USB XS Diversity』。幅30×奥行き80×高さ15mmと非常に小型 |
一方、Migliaが発表したのは少々大きめな『TVDuo』だが、機能的にはほぼTerratec製と変わりはない。Migliaといえば、日米で『TVmicro』シリーズを発売しているメーカーだ。同社は「海外市場の重要さは重々把握している」と考えており、10月下旬、ヨーロッパ版と同時に日米アナログ放送(NTSC)用の製品も発表する予定があるようだ。
Migliaの発表した『TVDuo』 |
Express Card/34スロット対応のテレビキャプチャーも
TerratecとMigliaの両製品とも、中身のチップセットは仏Dibcom社のものを採用している。DibcomとElgato SystemsはこのExpoで提携を発表しており、Elgato Systemsは10月中にも同様のダイバーシティー/デュアルチューナー製品を発表予定だ。
ダイバーシティー/デュアルチューナー対応のチップセットを多数のキャプチャー機器に提供する仏Dibcom社。今回、このDibcomはElgato Systemsのブースに間借りして初日だけ出展していた。 |
そのほか、Migliaが開発する『MacBook Pro』のExpress Card/34スロットに対応した『TVBook Pro』にも注目。こちらもTVDuoと同じで10月以降の出荷となる。
Express Card/34スロットに対応した『TVBook Pro』 |