マイクロソフト(株)は20日、『Xbox 360』に関するプレス向けイベント“Xbox 360 メディアブリーフィング”を東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで開催した。年末商戦向けの最新ゲームタイトルの発売日などのほか、『Xbox 360 HD DVDプレーヤー』の発売日・価格も発表された。
Xbox 360 HD DVDプレーヤーを手にするマイクロソフト(株)執行役でホーム&エンターテイメント担当の泉水 敬氏 |
今回正式発表されたXbox 360 HD DVDプレーヤーは、文字通りXbox 360専用の外付けHD DVDプレーヤー。Xbox 360とはUSBで接続し、HD DVDタイトルを再生することができる。価格は2万790円で、発売日は11月22日となる。
HD DVDプレーヤーの外観。右は背面 |
HD DVDプレーヤーを接続してメディアをセットした状態で、Xbox 360の“ダッシュボード”機能を見てみると“HD DVD”のロゴが表示される |
イベントの冒頭、同社執行役でホーム&エンターテイメント担当の泉水 敬(せんすい たかし)氏が登壇し、Xbox 360が年末までに、全世界で1000万台を販売する見通しであることを明らかにした。同氏は「XNA(ゲーム開発ツール)を中心にしたクリエーターサポート、Xbox Live!などでゲームをよりオープンなエンターテイメントにしようという我々のビジョン、こうしたプラットフォームとしての姿勢が全世界で幅広く受け入れられ、コミュニティーを広げている原動力になっている」と語った。ちなみに日本国内における出荷台数などは明らかにしなかった。
日本で成功するための“do! do! do!”戦略
マーケティングのコアコンセプト“do! do! do!” |
今後の国内における戦略については、“do! Game”、“do! Choice”、“do! Live”という3つのマーケティングコンセプト(略してdo! do! do!――TOKIOのCMでおなじみの)を挙げた。
クレイアニメ的な質感が特徴の『ブルードラゴン』/(c)2006 BIRD STUDIO / MISTWALKER, INC. All rights reserved. (c)2006 Microsoft Corporation. All rights reserved. |
壮大なスケールの戦闘シーンがすごい『ロストオデッセイ』/(c)2006 MISTWALKER, INC. / I.T.PLANNING INC. All rights reserved. (c)2006 Microsoft Corporation. All Rights reserved. |
今回新たに開発表明されたRPG『インフィニット アンディスカバリー』。(株)トライエースが製作を担当する/(c)2006 Microsoft Corporation. All rights reserved. |
今回のイベントで大きな紹介はなかったが、周囲からはイチオシの声が多い『Rockstar Games presents Table Tennis』/(c)2006 Rockstar Games. All rights reserved. |
do! Gameはゲームラインナップのことで、年末までに“Xbox Live アーケード”のダウンロードゲームを含め、110タイトルをリリースする。このうち70タイトルは日本のデベロッパーによるものだという。特にXbox 360発表当初から期待の大型タイトルとして開発が進んでいたRPG『ブルードラゴン』は12月7日に発売されることが正式に発表された。価格は7140円となる。ブルードラゴンは、(株)スクウェア・エニックスの“ファイナルファンタジー”シリーズを手がけた坂口博信氏がプロデュースし、キャラクターデザインに鳥山 明氏、音楽には同じくファイナルファンタジーシリーズを手がけた植松伸夫氏が参加する。なお、同じく坂口氏がプロデュースし、キャラクターデザインを漫画“スラムダンク”作者の井上 雄彦氏が手がけるRPG『ロストオデッセイ』については2007年度中に発売する予定だという。
ライブカメラ『Xbox 360 Liveビジョン』。価格は4200円 |
do! ChoiceはXbox 360をパーソナライズできる、ということで、ライブカメラやワイヤレスハンドルコントローラー、上述のHD DVDプレーヤーなどを紹介。これらの多様な周辺機器を必要に応じて選んでパーソナライズできるのもXbox 360の特徴だとした。
米マイクロソフト社のコーポレート バイスプレジデントのピーター・ムーア氏 |
do! Liveはオンラインサービスのこと。この説明では米マイクロソフト(Microsoft)社のコーポレート バイスプレジデントのピーター・ムーア(Petor Moor)氏が登壇した。同氏によると、Xbox 360ユーザーのうち60%がXbox Liveに接続しており、その内オンラインサービス“Xbox Live マーケットプレイス”でコンテンツをダウンロードしたことのあるユーザーは80%以上に達している。その数は5700万ダウンロードにもなるという。これを踏まえ同氏は「ほかのゲームコンソールではこれに匹敵するものはない」とXbox 360の強みを強調した。
さらにXbox Live アーケードのダウンロード数が1000万件を超えたことを明らかにした。また“Pac-Man”が記録的な速さで50万ダウンロードを超えたとし、Pac-Manについては2007年初頭に世界大会をニューヨークで開催する予定であることを明らかにした。今後提供が予定されているダウンロードゲームについては
- Yir Ar Kung Hu(イーアルカンフー、(株)コナミデジタルエンタテイメント)
- Gyruss(ジャイラス、(株)コナミデジタルエンタテイメント)
- Rush'n Attack(ラッシュアンドアタック、(株)コナミデジタルエンタテイメント)
- ミズパックマン((株)バンダイナムコゲームス)
- ニューラリーX((株)バンダイナムコゲームス)
の5タイトルを予定しているという。
3つのマーケティングコンセプトを踏まえることで、泉水氏は「この日本においてもコミュニティーを広げていく原動力になるだろう」と語った。
年末商戦に向け本体セットも3種類投入
『Xbox 360 コア システム』 |
そのほか、Xbox 360本体セットについても、先日発表した『Xbox 360 コア システム』のほか、2本の名作ソフト(プロジェクト ゴッサム レーシング 3とNINETY-NINE NIGHTS)をバンドルする『Xbox 360 コアシステム発売記念パック』(2万9800円、11月2日発売)、ブルードラゴンをバンドルする『ブルードラゴン プレミアムパック』(2万9800円、12月7日発売)の発売もアナウンスした。
コアシステムにブルードラゴンをバンドルする『ブルードラゴン プレミアムパック』 |
『Xbox 360 コアシステム発売記念パック』は名作ソフト2本がバンドルされる。「(ソフト分の価格を差し引いた本体の価格設定は)Wiiよりも安い」と泉水氏 |