このページの本文へ

24インチiMac-2.33GHz(2006年9月発表、BTOモデル)

プロ用途にも使える!? コンシューマー向け最強の24インチiMac-2.33GHzを検証

2006年09月12日 17時34分更新

文● 編集部 広田稔

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
新iMac24インチ
新iMacの24インチモデル

CPUに“Core 2 Duo”を搭載した新iMacシリーズの花形といえば、新サイズの24インチモデルだろう。広い画面サイズもさることながら、iMacの中で最高スペックとなる性能面も魅力のひとつだ。

また、24インチモデルには、iMac中で唯一、Firewire 800(IEEE 1394b)端子が用意されており、USB 2.0やFirewire 400(IEEE 1394a)よりも高速にデータをやり取りできる。

プロ向けデスクトップの『Mac Pro』ほど性能/拡張性は必要ないが、限られた予算内でなるべく高性能なMacを手に入れたいという人にも注目される存在であろう。

そこで前回の17インチモデルのテストに次いで、24インチモデルのベンチマークを行ない、『Mac Pro』とどの程度の性能差があるのかを調べてみた。用意した24インチiMacは、標準構成モデルと、メモリー以外最高スペックにカスタマイズしたBTOモデルの2種類だ。




グラフィックではMac Proを超えるケースも

結論から先に言えば、HDD性能やグラフィック性能は標準構成のMac Proと同程度といえる。特にグラフィックでは、『Doom 3』のフレームレート計測でMac Proを超えるスコアを叩き出した。

といってもMac Proが標準で備えているグラフィックカードは『NVIDIA GeForce 7300GT』。これは米エヌビディア社の“GeForce7”シリーズの中ではローエンドに相当し、24インチiMacの標準構成と同じものになる。そこまで性能差が見られなくても不思議ではない。

ちなみに24インチiMacのカスタマイズで交換できる『NVIDIA GeForce 7600GT』はGeForce7シリーズのミドルレンジモデルだ。

一方、さすがにCPU性能はMac Proに及ばなかった。CPU性能を求めるエンコード作業などでは、デュアルコアXeonを2基備える“クワッドコア”(4つのコア)のMac Proのほうが有利なのは明らかだ。



テスト条件

24インチiMacのうち片方は、CPUを2.33GHz、HDDを500GB、グラフィックをNVIDIA GeForce 7600GTにアップグレードしてある。もう片方は標準構成モデルだ。ちなみに価格はBTOモデルが32万2250円、標準構成モデルが24万9800円になる。

新iMac3製品は、メモリーは1GB、OSはMac OS X 10.4.7に統一した。なお、比較対象として過去のベンチマークより、標準構成のMac Proと従来モデルのiMac-2.0GHzの値を引用した。iMacのみOSのバージョンがMac OS X 10.4.6と条件が若干異なるので、参考程度に見てほしい。


ビデオ性能

製品名 グラフィックカード ビデオメモリー容量
24インチiMac-2.33GHz(BTO) NVIDIA GeForce 7600GT 256MB GDDR3
24インチiMac-2.16GHz NVIDIA GeForce 7300GT 128MB GDDR3
17インチiMac-2.16GHz(BTO) ATI Radeon X1600 128MB GDDR3
Mac Pro-2.66GHz NVIDIA GeForce 7300GT 256MB GDDR2
3Dグラフィックの描画性能がわかる『Doom 3』は、Universalアプリケーション化されたバージョン1.3を使い、標準状態でフレームレートを計測
CINEBENCH
3Dグラフィックの描画性能がわかる『CINEBENCH 9.5』は、3D画像のレンダリングをCPU、またはGPUによって実行し、そのパフォーマンスを数値で算出する。“Rendering”はCPU性能、“OpenGL HW-L”はGPU性能をそれぞれ表わしている
2Dスクロール
2Dグラフィックの描画性能がわかる。『Adobe Photoshop CS』で縦1440×横640ドットの画像を開き、上から下までスクロールするのにかかった時間を計測した。
非Universalアプリケーションの『Unreal Tournament 2003』を使い、ゲームの表示サイズを1024×768ピクセルに、描写設定を最高に設定したうえで“flyby-citadel”のテストを実行した。3Dグラフィックの描画性能がわかる

HDD性能

今回テストした新iMacに内蔵されていたHDDは、すべて米シーゲイト社が発売する“Barracuda ATA 7200.9”シリーズのシリアルATA接続モデル(下記参照)。なお、同じMacでもメーカー/型番の異なるHDDが搭載されていることがあるため、必ずしも下記のHDDが該当するとは限らない。

製品名 HDD名 ディスク容量
24インチiMac-2.33GHz (BTO) 『ST3500641AS』 500GB
24インチiMac-2.16GHz 『ST3250824AS』 250GB
17インチiMac-2.16GHz (BTO) 『ST3160812AS』 160GB
Mac Pro-2.66GHz 『ST3250824AS』 250GB
ファイル・フォルダーコピー
1GBの単一ファイルと、ファイルサイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーをローカルHDDに置き、複製するのにかかった時間を計測

CPU性能

AAV
AACのテストでは、iTunes 6.0.5で、38.8分(12曲/392.7MB)の音楽ファイルをAAC(ビットレートは128kbps)に変換するのにかかった時間を計測。変換中に曲を再生するオプションはオフにしてある
MPEG-4エンコード
MPEG-4のテストでは、Pro版のQuickTimeで1分のDVムービーを開き、書き出し形式を“MPEG-4”に指定して、変換するのにかかった時間を調べた。変換オプションは標準のまま


カテゴリートップへ

ASCII.jp RSS2.0 配信中