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LUMIX DMC-LX2

LUMIX DMC-LX2

2006年09月11日 05時23分更新

文● 行正 和義

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LUMIX DMC-LX2

松下電器産業

オープンプライス(実売価格:6万円前後)

「LUMIX DMC-LX2」
松下電器産業の「LUMIX DMC-LX2」。

 コンパクト機ながらマニュアル露出、マニュアルフォーカスなどが可能な“ワンランク上のコンパクトカメラ”、松下電器産業の「DMC-LX1」の後継機が「DMC-LX2」だ(関連記事)。コンパクトな筐体に光学式手ぶれ補正を内蔵し、16:9のワイドな画角で撮影できる点やボディーデザインはLX1からそのまま継承する。

本体前面
垂直にポップアップするフラッシュなどは、銀塩コンパクト高級機風の意匠と言える。レンズの右上にあるのはAF補助光ランプ。

 新たに撮像素子はコンパクト機としては最高クラスとなる有効1020万画素(16:9矩形の場合、LX1は840万画素)を採用するとともに背面の液晶ディスプレーは2.5インチから2.8インチワイドタイプへと大型化した。LX1は4:3矩形の液晶パネルを装備しており16:9の画像を撮影・再生する場合は上下に黒い部分ができてしまったが、本機では液晶ディスプレーも16:9となり、フルサイズでの表示(プレビュー)が可能となったことが特徴だ。

本体側面
レンズは大きく伸張する。右側面のフタの中にはUSB、AV出力、DC入力端子を持つ。レンズ側面にはフォーカス切り替え用スライドスイッチがある。ストラップ取り付け孔は右側のみだが、せっかくクラシカルなデザインなのだから、左側にも孔を設けてネックストラップを付けられてもいいと思うのだが。

 これ以外には外観的な違いはほとんどなく、レンズ鏡胴部周囲にフォーカス切り替えと撮影矩形(4:3/3:2/16:9)切り替えレバーが設けられ、フラッシュがポップアップする点なども同様だ。液晶パネルが大きくなったこともあってカーソルキーなどの操作部はやや間が詰まった状態となってはいるものの、ボタンサイズそのものは変わっておらず、それほど使いにくくはなっていない。

本体上面
レンズを収納した状態でもリング部はかなり出っ張っていることを考えれば、もう少し大きめのグリップでもよかった。フラッシュは自動ポップアップではなく、左のOPENレバーがロック解除スイッチになっていて、スライドさせるとバネの力ででポップアップする。

 記録画素数の向上と液晶パネルサイズ以外の機能強化点としては、バックライトの輝度を極端に上げて直射日光下でも液晶ディスプレーの表示を見やすくする“パワーLCD”や、液晶パネルの偏光角を変えることで下方向から見上げても見やすくする“ハイアングルモード”など、“LUMIX DMC-FX”シリーズなどで導入された機能が実装された。

 また、目新しい新機能としてはぶれを低減する「インテリジェントISO感度コントロール」がある。一般的なデジタルカメラでは明るさや絞り、焦点距離などから手ぶれを起こしやすい状況(一定以下のシャッター速度)になると自動的にISO感度を上げてシャッター速度を上げるわけだが、本機では画像認識技術により、画面内に動くものがあるときは自動的にISO感度を上げてシャッター速度を上げ、被写体ぶれを軽減した状態で撮影できるようになっている。

付属品
USBとAVケーブルのほかは専用充電器とキャップ、ストラップとキャップの落下防止用ストラップが付属する。

 LUMIXシリーズなど多くの光学式手ぶれ補正搭載機では、手ぶれ(カメラの動き)に対しては加速度センサーが検出して光学式手ぶれ補正機構で補正が効くわけだが、薄暗い場面でスローシャッターになると被写体の人物などが動いていてはぶれてしまう(これがいわゆる“被写体ぶれ”)。最近のデジタルカメラは光学式手ぶれ補正に加えてISO感度の向上によってカメラぶれと被写体ぶれの両方を防ぐというのがひとつの流行だが、ノイズの乗りやすい感度アップを頻繁にするよりも、必要なときのみ高感度で撮影し、被写体ぶれを検出してシャッター速度を上げるというのはいいアイデアだろう。実際に使ってみたところ、ISO感度設定を“I”(インテリジェット)にしておき車道などを狙うと、停まっている車列より動いている車があると自動的に一段上のISO感度となってシャッター速度を引き上げる様子が確認できた。

 このほか、FXシリーズですでに搭載されている“高感度”(最高感度であるISO 3200まで自動ゲインアップ)や“ビーチ”“空撮”(反射光などで極端に明るい砂浜や飛行機から撮るための特殊なホワイトバランス)といったシーンモードの追加、ホワイトバランスや画質の向上、ノイズ低減などの改善が行なわれたほか、HD画質(1280×720ドット)で毎秒15フレームのワイド動画の撮影も可能になるなど、細かな部分が強化されている。

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