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イカ漁船に集魚灯として搭載される青色LED――LED専門展“LEDEX Japan 2006”開催

2006年09月07日 20時22分更新

文● 編集部 西村賢

広がるLEDの応用範囲

3、4年前から目に見えて信号機が明るくなっていることにお気づきだろうか。明るい信号機は発光ダイオードを使った“LED信号機”。1990年代はじめに日本で開発された青色LEDの応用だ。従来の電球タイプの信号機に比べて消費電力は4分の1以下で、視認性も高い。複数の発光素子を集積して1つの色を表示するため、電球と異なりタマが切れる心配もない。寿命も長く、毎年メンテナンスが必要だった信号機が7年以上もメンテナンスフリーで稼働する。

LEDタイプの信号機。昼間でも明るくて見やすい
従来の電球型の信号機。西日の反射を抑えるために長いひさしがある
LED信号機は、天候や明るさに左右されず、クッキリと明るく見える

LEDといえば電光掲示板を思い浮かべるかもしれないが、それはオレンジ(赤)と緑の2色しかなかったからだ。青色LEDが実現したことや、発光効率が向上したことによって、さまざまな応用製品が登場しつつある。CPMテクノロジージャパン(株)の主催で7、8日と東京都内で開催中の“LEDEX Japan 2006”には、そうしたLEDの応用技術や最新製品の展示が集まった。

青色LEDの集魚効率はイカばかり?

香川大学工学部の岡本研究室はイカ釣り漁船用の“LED集魚灯”の研究を行なっている。あの海上に煌々と照る、イカ釣り漁船の灯りは、まもなく一斉に青くなるのかもしれない。

イカ漁船
イカは青い色しか見えないので青色LEDはイカ漁業に最適

LEDは、従来使われてきたメタルハライド灯に比べてエネルギー変換効率が高く、消費電力を32分の1以下に抑えることができるという。漁船ではエンジンの動力をベルトで発電機に伝えて電力を供給電しているため、これはそのまま燃料消費の低減につながる。水産庁の試算では、燃料代は約半分。船体規模によって異なるが、平均的には1年で160万円程度の節約になるという。

“水位検知LED”は、同じく岡本研究室の成果だ。LEDといえば発光する方が注目されがちだが、受光素子としても使うことができる。岡本研究室では、発光と受光の2つの素子を1セットにしたものを開発。制御側で反射率を計測することで、対象物との距離を容易に計測できるという。現在、水位を測定するセンサーとしては超音波方式が主流だが、LEDなら「100円ショップにすら置けないほど安価な素子ができる」(説明担当者)と劇的なコストダウンになるという。

LEDを受光素子としても使う応用として、さらに岡本研究室ではLED通信も研究している。会場ではDVDコンテンツの映像を可視光通信で送受信するデモンストレーションを行なっていた。岡本研究室では1979年ごろから可視光通信を研究しているという。そう聞くと、同じLEDでも赤外線を使った通信のIrDAや無線通信に、すっかり水を開けられてしまっている感は否めないのだが……。

発光・受光のLEDをペアにした水位測定素子LEDによる可視光通信のデモンストレーション

12インチで7680×6144ドット表示可能な液晶!?

(株)モモ・アライアンスが開発した“フィールドシーケンシャル型液晶”は最大8色のカラー表示が可能な表示デバイスだ。現在、パソコンなどで使われるフィルター方式によるカラー表示ではなく、バックライトそのものをR、G、Bの3色で構成。この3原色を順次高速に明滅させ、液晶シャッターで通過色を選択してカラー表示する原理だ。フィルターによる光量のロスがなく省電力に貢献するため、液晶テレビなどで製品化が進んでいるという。

モモ・アライアンスの『BF-501』は24×24ドットの8色、全体で6文字表示という製品で、現在すでに成田空港の行き先案内板で使われているほか、鉄道各社が導入を検討している段階だという。

フィールドシーケンシャル型液晶
24×24ドットの8色表示と“荒い”が、原理的には500dpiまで精細化できるというフィールドシーケンシャル型液晶

BF-501は1画素あたり5~8個のLED素子が対応するが、画素の微細化は容易で、「0.05ミリ四方にまでは縮小できる」(開発担当者)という。現在パソコンやテレビで使われている液晶のドットピッチは0.3ミリ前後だから、一気に30倍ほどの高精度となる計算だ。表示解像度で言えば1280×1024ドットの液晶が、7680×6144ドットとなるという話で、にわかに信じられないものがある。また色数についてもシャッタータイミングの制御だけで階調表現が可能だから、原理的には256色、6万5536色など多色表示化もできるという。現状ではパソコンの表示デバイスとしてはコストがかさむため、当面は公共の場での電光掲示板などがフィールドシーケンシャル型液晶の活躍の場となるという。

紫外線LEDの応用も多数展示

青色LEDは、その後白色LEDや紫外線LEDといった高エネルギーのLED開発につながった。白色光ができたおかげで、蛍光灯よりエネルギー変換効率の高い照明器具が登場しつつある。紫外線LEDについては、空気清浄機の殺菌処理部分などで応用が見込まれるという。

LED蛍光灯
モモ・アライアンスは従来の蛍光灯と、そのまま代替可能なLED蛍光灯も開発中という。異様に明るく、持ってもあまり熱くない

ナイトライド・セミコンダクター(株)の“ライムライト”シリーズは、紫外線LEDを応用した装飾用製品だ。蛍光物質を溶かし込んだアクリル樹脂に紫外線を当てると、ぼぅっと美しく光る。これまで紫外線の発生源としてブラックライトなどを用いたものはあったが、ナイトライドの製品はLEDを応用した点が新しい。消費電力が低く、寿命が長いため、空間演出用に向くという。

光る物体 光る物体
演出照明LED“ライムライト”で光る物体水槽の下に置いた紫外線LEDユニットによって水中の蛍光樹脂が光る“ライムライト”は可視光ではないので蛍光物質を光らせないと点灯状態が分からない
ライムライトの応用例

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