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シーゲイト、買収後の“Maxtor”ブランドについての説明会を開催――バリューセグメントはMaxtorが継承

2006年09月07日 17時31分更新

文● 編集部 小西利明

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説明会で示されたスライドから。買収後もSeagateとMaxtorはブランドとして併存する
説明会で示されたスライドから。買収後もSeagateとMaxtorはブランドとして併存する

米シーゲイト・テクノロジー社の日本法人である日本シーゲイト(株)は7日、東京都内にて報道関係者向けの説明会を開催し、2006年5月に同社が買収を完了した旧米マックストア(Maxtor)社のブランドや製品の今後についての説明を行なった。Maxtorはシーゲイトの製品ブランドとして存続し、主にデスクトップおよびノートパソコン向けHDDのブランドとして利用されることになる。

シーゲイトから発売される“Maxtor”ブランドの外付けHDDを手にする日本シーゲイト 代表取締役社長の小林剛氏
シーゲイトから発売される“Maxtor”ブランドの外付けHDDを手にする日本シーゲイト 代表取締役社長の小林剛氏

説明会でブランド戦略について語った日本シーゲイト 代表取締役社長の小林剛氏は、シーゲイトが引き続きMaxtorのブランドやロゴを使用し続けるとし、その理由について顧客やエンドユーザーに「“2つの価値”を同時に享受いただけるのが大きなポイントになっている」と述べた。

またシーゲイト自身への利点として顧客層が広がると述べたうえで小林氏は、「“1足す1は2にならないぞ”と議論されるが、1足す1を限りなく2に近づける戦略を持っていきたい」と、同業者同士の合併に対するネガティブな声を意識したコメントを述べた。なおMaxtorの日本法人である日本マックストア(株)は現在も存続しており、小林氏が代表取締役についているという。日本法人同士の合併については、特にコメントはなかった。

シーゲイトブランドとMaxtorブランドの住み分けについては、シーゲイトは強みとする最先端の技術・高信頼性・長期間サポートを備えたハイエンドの製品ブランドを軸とするのに対して、Maxtorはエントリー~メインストリーム(同社の説明文ではBasic)なデスクトップおよびノートパソコン用HDDのブランドとして使われていく。デスクトップパソコン向けHDDでは、シーゲイト製品とMaxtor製品で重複する部分が少なくないが、低~普及価格帯の製品についてはMaxtorブランドにシフトしていくようだ。

シーゲイトとMaxtor両ブランドの市場セグメント図。高容量で高信頼性、長期サポートなどを備えた製品はシーゲイト、普及価格帯のパソコン向けはMaxtorとなるようだ
シーゲイトとMaxtor両ブランドの市場セグメント図。高容量で高信頼性、長期サポートなどを備えた製品はシーゲイト、普及価格帯のパソコン向けはMaxtorとなるようだ

今後のMaxtor製品については、まず既存製品のサポートは継承して行なわれる。Maxtorは外付けタイプのHDDも早くから市場に製品を投入していたが、これらも継続されたうえ、新製品も投入する。デスクトップパソコン用の主力HDDである“DiamondMax”シリーズについては整理とリフレッシュを行ない、さらにMaxtorが苦手としたモバイル向けHDDについて、新たに“MoblieMax”という製品ラインを立ち上げるという。

同日にはシーゲイトの製品として発売されるMaxtorブランドのMac OS X向け外付けHDD『Maxtor OneTouch III』の、FireWire800/400/USB 2.0対応版も発表された。FireWire800に対応した英Oxford Semiconductor社製コントローラー“Oxford 924”を搭載する。FireWire800対応品としては、容量320GBと500GBの2製品がラインナップされ、HDDはMac OS X用にHFS+形式でフォーマットされている。価格はオープンプライスで、予想実売価格は320GBモデルが3万5000円前後、500GBモデルが5万5000円前後。出荷開始は9月中旬の予定。

FireWire800に対応したMac OS X向け外付けHDD『Maxtor OneTouch III』
FireWire800に対応したMac OS X向け外付けHDD『Maxtor OneTouch III』

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