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ATOK 2006 for Mac

【レビュー】Intel Macに対応!! 高度な変換機能で快適な日本語環境

2006年09月01日 19時23分更新

文● 木下幹司

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日本語入力ソフト『ATOK 2006 for Mac』は、Intel Macに対応し、先行するWindows版の機能もすべて押さえたATOKシリーズの最新版だ。最も重要な変換機能の強化はもちろん、新機能も総じて操作がスムーズで、初めて日本語入力ソフトを使うビギナーにも非常に使いやすい。

動作画面
『ATOK 2006 for Mac』の動作画面。対応システムはMac OS X10.3.9以上。対応機種はPowerPC G3以上か、米インテル社製のCPUを搭載したMac

新機能では、まず“訂正学習”機能に注目したい。これまでは辞書に含まれない独特の略語や人名などはユーザーが登録するまで正しく変換できず、ストレスにつながっていた。2006では、これを簡単に学習させて一発で表示できるようにしているのだ。

今までの日本語入力ソフトは、辞書に登録する作業が意外と面倒だったために敬遠していたユーザーも、気軽に辞書登録できる、利便性の高い機能に進化したといえる。

訂正学習機能の利用例
訂正学習機能の利用例。“システム技術”の略語とした“シス技”を学習させる場合は、最初に“システム”と入力して、“シス”以降を削除。次に“技術”と入力して、“術”を削除するとツールチップが現れる。ここで“control”+“shift”+“N”キーで単語辞書に登録できるのだ

“明日”“今日”“今”などのキーワードから日付や時刻に変換したり、“2006/7/29”から“平成18年6月16日(金)”のように別表現に変換する“日付変換補助”機能は、メール作成時などテキストに日付や時刻を張り付けたいときに重宝する。和暦主体の官公庁の書類を処理する場合にも、忘れがちな西暦と和暦の変換を強力にサポートしてくれる。
日付変換補助機能の利用例
日付変換補助機能の利用例。日時や時刻の表示方法は、“環境設定”から“変換補助”の“日付”で変更できる

“校正支援”機能は、ら抜き言葉や二重敬語、尊敬/謙譲語の混同、助詞、接続詞など、日本語の誤りをツールチップによって解説。今回から“役不足”“気がおけない”など間違えやすい用語も対象になっており、きちんとした手紙やスピーチ原稿といった慣れていない文章を作成するときには、非常にありがたい。

校正支援機能の利用例
校正支援機能の利用例。用語の意味を知りたいときに、“home”キーを押せば解説ツールが現れる。また、“環境設定”で“コメント形式の指摘”を選択すると、“使い方に注意”という指摘が現れるようになる

また、“平成の大合併”による市町村合併で変更された自治体名称や、主要な海外都市名、歴史上の人物、さらには時事用語やトレンド用語などもアップデートされている。例えば“韮山町”のように古い名称を入力すると、“伊豆の国市”という現在の表記を指摘してくれる。

Universalアプリケーション化に伴って、運用面も強化されている。“バックアップツール”の搭載により、PowerPCマシンでATOK 2006を使っていれば、その環境をIntel Macにそのまま移行することが可能となった。Intel Macに買い替えようと考えているユーザーにはうれしい機能といえる。

バックアップツールの動作画面
バックアップツールの動作画面。PowerPCマシンのATOK 2006環境をバックアップして、Intel Macに移行することも可能

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