“LaVie L”がフルモデルチェンジ――NEC、ノートパソコン秋モデルを発表

2006年08月29日 11時07分更新

文● 編集部　佐久間康仁

日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は29日、ノートパソコン“LaVie(ラヴィ)”の2006年秋モデルとして3シリーズ6製品を発表した。LaVieの主力モデルとなる“LaVie L(アドバンストタイプ)”がフルモデルチェンジし、LaVie Lの上位モデルという位置づけの“LaVie C”が新登場したほか、モバイルノート“LaVie A”にワンセグ対応モデルが発表された。価格はすべてオープンプライスで、各製品の特徴と発売時期、編集部による予想実売価格は以下の通り。

ワイド液晶パネルを内蔵した新スタンダードノート“LaVie L(アドバンストタイプ)”


LaVie Lの店頭モデル(パールホワイト)

LL850/GD: Core Duo T2300E-1.66GHz、DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)1GB、約100GB HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、15.4インチワイドXGA(1280×800ドット)液晶ディスプレー内蔵、IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN、約2.0時間駆動、幅374×奥行き292×高さ55.5(最薄部45.2)mm/約4.1kg、Windows XP Home Edition SP2
22万円前後/9月上旬発売予定
LL770/GD: Celeron M 410-1.46GHz、約160GB HDD(約80GB×2)、地上アナログ対応TVチューナー＆ハードウェアMPEG-2エンコーダー内蔵、約0.9時間駆動、約4.3kg、Windows XP Media Center Edition 2005、リモコン付属(上記以外はLL850/GDに同じ)
21万円台半ば/9月上旬発売予定
LL750/GG: Celeron M 410-1.46GHz、約100GB HDD、約1.0時間駆動(上記以外はLL850/GDに同じ)
19万円台半ば/9月上旬発売予定
LL700/GD: Celeron M 380-1.60GHz、DDR2 SDRAM(PC2-4200対応)768MB、約80GB HDD、15インチXGA液晶ディスプレー内蔵、約1.1時間駆動、幅333×奥行き277×高さ43.3mm/約3.7kg(上記以外はLL850/GDに同じ)
17万円台半ば/9月上旬発売予定

Core 2 Duo搭載のLaVie L上位モデル“LaVie C”


LaVie Cの店頭モデル(シャインシルバー)

LL850/GD: Core 2 Duo T5600-1.83GHz、DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)1GB、約160GB(約80GB×2) HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、15.4インチワイドXGA(1280×800ドット)液晶ディスプレー内蔵、IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN、約1.7時間駆動、幅374×奥行き292×高さ55.5(最薄部45.2)mm/約4.1kg、Windows XP Home Edition SP2
25万円前後/10月下旬発売予定

ワンセグ対応のモバイルエンタテインメントノート“LaVie A”


ワンセグに対応したLaVie A。リモコンが付属する

LA700/GD: 超低電圧版Pentium M 733-1.30GHz、DDR2 SDRAM(PC2-3200対応)512MB、約80GB HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ(スロットイン)、12.1インチワイドXGA(1280×800ドット)液晶ディスプレー内蔵、ワンセグ(携帯機器向け地上デジタル放送)視聴対応、IEEE 802.11b/g対応無線LAN＆Bluetooth Ver.2.0＋EDR、約5.8時間駆動、幅304×奥行き211×高さ40.9(最薄部39.4)mm/約1.6kg、Windows XP Home Edition SP2、リモコン付属
22万円前後/9月上旬発売予定

Windows Vistaに向けて主力ノートもワイド液晶に
“LaVie L(アドバンストタイプ)”“LaVie C”

LaVie Lには、Intel CPUを搭載したアドバンストタイプとAMD CPUを搭載したベーシックタイプの2系統が用意されている。今回フルモデルチェンジしたのはアドバンストタイプの上位3製品で、1製品(LL700/GD)は従来の筐体が引き続き採用されている。また、ベーシックタイプは今月1日に新製品がリリースされたばかりで、これらは併売される。


従来筐体を採用するLaVie L『LL700/GD』

新筐体の特徴は、15.4インチのワイド液晶ディスプレー(スーパーシャインビューEX2液晶)を採用したことと、利用環境に合わせて設定を1タッチで切り替えられる“ECOボタン”“LED消灯ボタン”を搭載したこと、などが挙げられる。ECOボタンは押すたびに“省エネ優先”“バランス”“速度優先”の3つを順番に切り替えるというもの。LaVie Lはモバイルノートではないが、音楽鑑賞やウェブブラウズなど軽い作業を行なう場合は消費電力を抑えた省エネモードに、ゲームや動画編集などの重いアプリケーションを実行する場合は速度優先、と言う具合の使い分けが簡単に行なえる。LED消灯ボタンは、DVD再生時などに手前のLEDを消灯させ、視線を画面に集中できる機能だ。

このほか、USB 2.0端子を左側面手前、右側面奥、背面右寄りの3方向に配置して、壁などの設置場所の都合に応じて使いやすいポートが選べる。このうち左側面手前の端子はパソコンの電源がオフでも通電状態になるため、携帯電話機や携帯プレーヤーなどのUSB充電に便利。パームレストは革シボ加工が施され、右手前にはFeliCaポートを標準装備している。

ただし、新筐体では拡張スロットが従来モデル(LL700/GD含む)のExpressCard/54(同/34)＋Type II×1 PCカードからExpressCard/34＋Type II×1 PCカードに変更されている。ExpressCardの本格普及はまだこれからと思われるが、すでに利用している方は注意が必要だ。

前述以外の主なスペックは、チップセットにカナダATIテクノロジーズ社のRadeon Xpress 1250＋IXP460(LL700/GDはRadeon Xpress 200M＋IXP450)を採用し、内蔵グラフィックス機能を使用。メモリーは最大2.5GBまで増設可能。SDメモリーカード/メモリースティック(PRO対応)/xDピクチャーカードの3メディアに対応するトリプルメモリーカードスロットを備える。

LaVie Cは、LaVie Lの最上位モデル(LL850/GD)のさらに上位モデルという位置づけで、同じ筐体を採用しながら、CPUには最新のCore 2 Duoを搭載する。チップセットはIntel 945G Expressで、メインメモリーは最大2GBまで増設可能。グラフィックスはMobility Radeon X1600(256MB)を搭載する。なお、内蔵HDD 2台はRAID 0構成で出荷される。このほかのスペックはLaVie Lと同様。

ワンセグの4倍表示や全画面表示にも対応“LaVie A”

モバイルノートのLaVie Aは、初めてワンセグに対応した。これは(株)ピクセラ製のPCカードチューナーで実現した機能で、使用時にはカード先端部と外部アンテナが本体から飛び出す形になる。ワンセグは視聴のみ可能で、録画には対応しない。視聴ソフトは同社独自の“Station Mobile”で、標準サイズの240×180ドット(4：3時)もしくは240×135ドット(16：9)を、4倍拡大もしくは全画面表示に切り替えることができる。また、番組関連情報表示やデータ放送/字幕放送、EPG(電子番組表)表示にも対応する。

このほかのスペックは従来機種から変更なく、前述以外の主なスペックは、チップセットにIntel 915GMSを搭載して内蔵グラフィックス機能を使用。メモリーは最大2GBまで増設可能。光ドライブを内蔵する拡張ベイには、セカンドHDDやセカンドバッテリーに換装可能で、セカンドバッテリー使用時は最大約9.7時間駆動が可能となる。拡張スロットはType II×1のPCカードスロットとトリプルメモリーカードスロットを備える。

豊富なカラーバリエーションを用意したNEC Directモデル


LaVie G タイプLの4色カラーバリエーション(天面)。LaVie Cではパールホワイト(店頭モデル)が加わった5色から選択が可能

同社の直販サイト“NEC Direct”では、CPUやHDD、メモリー、TVチューナーなどを変更してスペックを強化したり価格を抑えて購入できるB.T.O.モデルが同時発表されている。今回はスペックの変更だけでなく、LaVie G タイプL/Cに豊富なカラーバリエーション(LaVie Lで店頭モデルを含む4色、LaVie Cは5色)が用意されている。また、タイプL/Cでは液晶ディスプレーをより高精細なワイドUXGA(1920×1200ドット)に変更でき、LaVie CではCPUをより高速なCore 2 Duo T7200に変更可能となっている。詳細は同サイトで確認いただきたい。