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ソニーブロードバンドソリューション、米アイシロン製のクラスタストレージ“Isilon IQ”シリーズを国内で販売

2006年06月28日 16時00分更新

文● 編集部 小西利明

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SBSCが販売を手がける“Isilon IQ”シリーズの『Isilon IQ 1920』。3ノードが最小単位で容量は5.76TB
SBSCが販売を手がける“Isilon IQ”シリーズの『Isilon IQ 1920』。3ノードが最小単位で容量は5.76TB

ソニーグループにて企業向けストレージ製品の販売を手がけるソニーブロードバンドソリューション(株)(以下SBSC)は28日、米アイシロン社が設計・製造するクラスタストレージ製品“Isilon IQ”シリーズをSBSCが一次販売代理店となって日本国内での販売を行なうことを発表した。価格は5.76TBが2385万円から。

SBSC代表取締役社長の斉藤昭宏氏
SBSC代表取締役社長の斉藤昭宏氏

SBSCはテープストリーマー・ライブラリーなどを主体として、企業向けのバックアップストレージ(ソニー製品以外も含む)を主に手がけている。一方でIsilon IQシリーズはSATA II HDDを搭載するストレージシステムである。Isilonのストレージ製品を扱う理由についてSBSC代表取締役社長の斉藤昭宏氏は、電子メールや音楽、映像といった非構造化データがストレージに占める割合の増加を理由として挙げた。同社ではIsilon IQシリーズを、最も頻繁にアクセスされるメインHDDと、保存用のストレージの間に立つニアラインのストレージとして位置づけている。



Isilon IQはメインHDDとアーカイブ用ストレージの間に配置されるニアラインストレージとしての役割を担う
Isilon IQはメインHDDとアーカイブ用ストレージの間に配置されるニアラインストレージとしての役割を担う

Isilon IQシリーズを選定した理由については、システムを停止することなく拡張できる優れた拡張性に加えて、独自の“OneFS 分散ファイルシステムソフトウェア”による優れたパフォーマンスが挙げられた。ストレージの拡張に要する時間は、電源オン状態のまま60秒で可能という。またスループットは270MB/秒~7GB/秒を発揮するとしている。ターゲットとする市場としては、“エンターテイメント”“放送”“科学技術計算”などの3分野を挙げ、特にゲーム制作・アニメーション制作といったエンターテイメントコンテンツ制作市場や、放送局・ポストプロダクションといった放送業界を重要な対象としている。またセキュリティー目的の監視カメラ映像の保存用途(主に銀行など)への採用にも期待を示した。

対象となるソリューション事例として挙げられた、ゲーム制作会社での利用イメージ図。多数の開発スタッフ間で共有される各種制作物を蓄積するストレージとしての利用を想定している
対象となるソリューション事例として挙げられた、ゲーム制作会社での利用イメージ図。多数の開発スタッフ間で共有される各種制作物を蓄積するストレージとしての利用を想定している

Isilon IQシリーズは最大528TB(88ノード)まで増設可能なネットワークストレージで、3ノードで1セットを最小構成とする。ノード1台分のシャーシ(2Uサイズ)は、3.5インチSATA II HDDを12台内蔵する。ほかに制御用のCPUとしてXeon-3.2GHzと、4GBキャッシュメモリーを内蔵する。ノード間は1000BASE-T×2のGbEによる接続か、InfiniBand×2により接続される。またネットワークとの接続用に1000BASE-TのGbEポートを2個備える。最も容量の少ない『Isilon IQ 1920/1920i』は、160GBのHDDを12台内蔵し、容量1.92TB。これを3台セットの構成で5.76TBを実現している。このほかに『Isilon IQ 3000/3000i』(1ノード/3TB)、『Isilon IQ 4800/4800i』(1ノード/4.8TB)、『Isilon IQ 6000/6000i』(1ノード/6TB)の製品もラインナップされている。

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