このページの本文へ

ビットレイティングス、携帯電話向けクラスタリング検索サービスを開始

2006年06月27日 12時21分更新

文● 編集部 橋本優

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
“F★ROUTE”(左)と“Google”(右)の検索結果比較デモの様子

ビットレイティングス(株)は27日、携帯電話向け検索サービス“F★ROUTE”(エフルート)において、検索結果が自動分類される“クラスタリング検索”技術を採用したロボット検索サービスを開始した。

同社は3年前からディレクトリー型の携帯電話向け検索サービスを提供しており、F★ROUTEをはじめ、(株)フォーサイド・ドット・コムや(株)東芝、三洋電機(株)などに検索エンジンをOEM提供している。今回、同社が1年半かけて開発した携帯電話向けロボット検索エンジンをF★ROUTEに導入する。

F★ROUTEのクラスタリング検索結果。左がトピック分類、右がカテゴリー分類

クラスタリング検索を採用することで、たとえば“羽田空港”という検索キーワードを入力した場合、“東京都”“空港連絡バス”“高速バス乗り場”といったトピックに瞬時に自動分類され、トップページに検索結果として表示される。また、“交通”や“くらし”“携帯”といった分野(カテゴリー)ごとに分類された検索結果への切り替えも可能。サービス当初のクラスタリング検索機能は上記2パターンとなるが、クラスタリングの言語解析処理設定を変えることで今後、多様な検索結果を表示できるという。

クラスタリング検索技術は米Vivisimo(ビビシモ)社と共同開発したもの。Vivisimo社はパソコン向けサイトでは米国“AOL”や米政府のサイト(FirstGov)に技術提供しており、クラスタリング技術に関しては「世界最高峰」だという。

さらにクローラー(検索ページ収集エンジン)も携帯電話サイト向けに、ビットレイティングスが独自に開発したものを採用する。従来の検索エンジンの場合、公式サイトや有料サイトの情報は検索結果として表示できないことが多いという。公式サイトの情報は携帯電話キャリアーの通信網(ゲートウェイサーバー)以外のアクセスを遮断する傾向があるためで、同社の検索エンジンは携帯電話機もクローラーとして使用し、そこで収集されたデータをデーターベースにマージしている。このため、検索結果には一般的な携帯電話向けサイトも公式サイトも両方表示させることができるという。なお、有料サイトに関しては課金が発生する直前のページが検索結果として表示される。また携帯電話は表示できる文字数に限りがあるため、絵文字や半角カタカナを使って文章を省略することが多く、コンピューター(検索収集エンジン)が理解しにくい状態にあるため、このあたりのチューニングも行なっている。

そのほか、検索結果ページの表示順位に関しても、ビットレイティングスがディレクトリー型検索で培った編集情報をベースにした独自のアルゴリズムを開発。キーワードに対して最適な検索結果順位を表示するという。

ビットレイティングス代表取締役社長の佐藤 崇氏

同社代表取締役社長の佐藤 崇(さとう たかし)氏は「当社も今まではディレクトリーだけの検索サービスを提供してきたが、タイムリーな検索サービスは必須」なため、ロボット検索導入に踏み切ったという。また新検索エンジンについては「(従来の検索サイトと比べて)ユーザーインターフェースが圧倒的に違い、検索の体験が変わる」と自信を見せた。なお、サービス当初の検索対象となるサイトは約3万サイト(1000万~2000万ページ)で、8月までには10万サイト(1億ページ)にまで拡大を予定している。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン