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AMD、初の64bit対応ノートパソコン向けデュアルコアCPU“AMD Turion 64 X2”を発表!

2006年05月17日 20時18分更新

文● 編集部 小西利明

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日本エイ・エム・ディ(株)(以下AMD)は17日、業界初となる64bit拡張命令対応のノートパソコン向けデュアルコアCPU“AMD Turion 64 X2”の発売を発表した。4種類のCPUがラインナップされており、最高速品の動作周波数は2GHz。

Turion 64は、同社の64bit拡張アーキテクチャー“AMD64”に対応したノートパソコン向けCPUである。新たに発表されたTurion 64 X2は、Turion 64のコアを拡張して、CPUコアと2次キャッシュメモリーをそれぞれ2基備えるデュアルコアCPUとなっている。現在一般的な32bit OSやアプリケーションがそのまま動作するうえに、64bit拡張命令に対応したWindows XP x64 EditionやWindows Vistaの64bit版、64bit対応LinuxなどのOSを動作させられる。

ノートパソコン向けのデュアルコアCPUとしては、インテル(株)が“Intel Core Duoプロセッサー”シリーズをすでに市場に投入しているが、64bit拡張命令に対応したノートパソコン向けデュアルコアCPUとしては、Turion 64 X2が史上初となる。またウイルスプログラムの侵入を防ぐ“Enhanced Virus Protection”や、省電力機能“PowerNow! テクノロジー”に対応するほか、ハードウェア仮想化技術“AMD Virtualization”、3Dグラフィックス性能を改善する“AMD Digital Media Xpress”を搭載するという。

CPU内部にはメモリーコントローラーが内蔵され、DDR2-400/533/677(PC2-3200/4200/4300/5300)のメモリーに対応する。同社のデスクトップパソコン向けデュアルコアCPU“Athlon 64 X2”シリーズはまだDDRメモリーにしか対応していないため、メモリーインターフェースについてはTurion 64 X2の方が高速ということになった。90nmプロセスで製造され、内蔵するキャッシュメモリーは1次キャッシュが各コアごとに128KB(計256KB)、2次キャッシュは同じく512KBまたは256KB(計1MB~512KB)。システムバスインターフェースは1.6GHzのHyperTransportバス。パッケージ形状は638ピンのマイクロPGAで、対応ソケットは“Socket S1”と称されている。TDP(熱設計時消費電力)は31~35W

発表されたCPUのラインナップ(モデルナンバー)と仕様は以下のとおり。

モデルナンバー クロック周波数 2次キャッシュ TDP
TL-60 2.0GHz 512KB×2 35W
TL-56 1.8GHz 512KB×2 33W
TL-52 1.6GHz 512KB×2 31W
TL-50 1.6GHz 256KB×2 31W

価格は1000個ロット時で184ドル(2万360円)から354ドル(3万9160円)。また同社ではリテール向けの箱入りパッケージ製品の提供も行なうという。

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