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米パラレル、Intel Macで動作するエミュレーターのベータ版を公開――Windows以外にもLinux、FreeBSD、Solarisなどの起動が可能

2006年04月07日 17時57分更新

文● 田中俊光

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アップル製ツール『Boot Camp』を使ってOS XとWindows XPのデュアルブートが可能になったばかりのIntel Macに新たな選択肢が登場した。

米パラレル・ソフトウェア・インターナショナル(Parallels Software International)社は6日、同社の仮想マシンソフトウェア『Parallels Workstation 2.1』のIntel Mac対応を発表し、ベータ版のダウンロードを開始した。現時点でIntel Mac版の正式リリース時期と価格は明らかにされていない(Linux版とWindows版の製品は49.99ドル)。

Windows 2000を起動したところ。通常の使用であれば動作速度は問題ないレベル。

Parallels Workstationの日本での知名度はあまり高くないが、Windows以外にもLinux、FreeBSD、SolarisやOS/2など、多くのゲストOSに対応した安価な仮想マシンソフトウェアとして“知る人ぞ知る”存在であった。

PowerPC版のPCエミュレータと比較するとCPUエミュレーションの必要がなく、かつIntelのCPU仮想化技術“VT-x”をサポートしているため高速な動作が可能だ。ただし、ビデオ周りはエミュレーションとなるため、総合的な性能はBoot Campで起動したWindowsに劣る。

仮想マシンの設定画面。右上の“Emulation Flags”欄を見るとVT-xをサポートしていることがわかる

Boot Campは、正式対応しているOSが『Windows XP』のService Pack 2以上で、OSの切り替えに再起動が必要になる。これに対して、Parallels WorkstationはさまざまなOSを組み込んで、マシンの再起動なしに複数OSを同時に使用できるというメリットがある。

1台のマシンでMacとWindowsのように複数のOSを動作させる場合、デュアルブートとエミュレーションというふたつの選択肢があるが、例えばビデオ性能が必要な3Dアプリケーションやゲームではデュアルブート、主にMac OS Xを使いつつ補助的にWindowsアプリケーションを利用したいのであれば仮想マシンといったように、用途に応じて使いわけるのが理想だろう。

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