たまごっちバージョンの“papipo!”は、パッケージも本体デザインも、たまごっちだらけ! |
(株)バンダイと(株)ウィルコムは16日、東京・芝の東京プリンスホテル パークタワーにプレス関係者を集め、ウィルコムとしては初となる子供向けPHS端末“キッズケータイpapipo!(パピポ)”を6月に発売すると発表した。デザインやカラーリングの異なる3種類のモデルが用意され、価格はオープンプライス。“papipo!公式サイト”での直販価格は1万4800円を予定している。
発表会には、バンダイの代表取締役社長の上野和典(うえのかずのり)氏、ウィルコムの代表取締役社長の八剱洋一郎(やつるぎ よういちろう)氏、開発を担当したバンダイのガールズトイ事業部の飛田尚美(とびたなおみ)氏、およびCMキャラクターに起用されたミセス・モデルの三浦りさ子さんらが出席し、製品開発の背景や他社の子供向けケータイとの違いなどを説明した。
デザインの異なる3種類が用意される、子供向けPHS端末“キッズケータイpapipo!” |
papipo!は、ウィルコムの多機能通信モジュール“W-SIM(ウィルコムシム)”カードを使用するバンダイ製のPHS端末で、子どもに持たせてもむやみな通話をさせない/保護者が子どもの居場所を確認できる/子どもが持っていて楽しいなどの工夫を施しているという。具体的には、
- ほかの携帯電話機との電話(通話)/メールに対応。ただし、内蔵の電話帳機能“プロフィール帳”に登録された相手とのみ通話/メールが可能で、登録外の相手からの受話/受信が不可能(プロフィール帳への登録には親の管理するパスワードを入力する必要がある)
- カバーをパッケージに付属の3種類に交換(着せ替え)が可能
- たまごっち(たまごっちバージョン)、もしくはオリジナルの女の子キャラクター(“ぱぴぽブルー”“ちゃおスタイルバージョン”)が使い方の説明などを行なう“キャラナビ”機能を搭載
- 専用コンテンツサービスサイト“キッズスタジオ”(有料、月額525円)を用意し、毎月300ポイントを使ってダウンロードサービスを体験可能(ほかの携帯サイトやウェブサイトへのアクセスは不可能)
- バンダイの携帯ゲーム機『超じんせーエンジョイ!たまごっちプラス(えんタマ)』との連動が可能
- 家のアイコンのボタンを長押しすると、登録された1件に自動発信する“緊急電話”機能を搭載
- メールで発信位置を連絡する“安心ココダヨ!メール”機能を搭載。親などが現在地を含むメールをリクエストする“安心ドコカナ!メール”や、電源オフ/バッテリー残量の低下などのイベントに応じて自動的にメールを親元に送る“安心電源オフ!メール”“安心バッテリーチェック!メール”も用意
- バッテリーやW-SIMカードを悪意のある第三者に抜き取られないように、専用ドライバー(パッケージに付属)でネジ止め済み
などの特徴がある。
知らない人からの電話やメールを受け取らないほか、URLを直接入力したりメールに記入されたURLを選択しても、“キッズスタジオ”にしかアクセスできない仕様になっている | 2の上にある“家のアイコン”ボタンを長押しすると、緊急通話先を自動発信する |
そのほか、PHS端末としての主なスペックは以下の通り。
- ディスプレー
- 1.5インチTFT液晶パネル(128×128ドット、6万5000色表示)
- カメラ
- 有効30万画素CMOSセンサー
- 電話帳
- 本体内に最大100件登録可能(パスワード付き)/W-SIMカードへは記録せず
- 外部メモリー
- なし
- 連続通話時間
- 約180分
- 連続待受時間
- 約300時間
- 本体サイズ
- 幅52×奥行き29.8×高さ101mm
- 重量
- 約100g(バッテリー装着時)
- papipo!同士の通信機能
- 赤外線通信(専用規格)
- 主な機能
- マナーモード/着信拒否/非通知着信制限/オートキーロック/32和音着信メロディ/撮影画像添付メール送信、など
- 本体カラー
- たまごっちバージョン/ぱぴぽブルー/ちゃおスタイルバージョン
バンダイの代表取締役社長の上野和典氏。今回は女児向けに開発したが、「将来は男の子向けの端末も開発していきたいという計画はある」と男児向けのバリエーション展開についても含みを持たせた |
最初に挨拶に立った上野氏は、「バンダイは以前から子供向けのケータイ風玩具を発売してきたが、子供たちから友達やパパママのケータイと通話やメールができるものが欲しい、という要望が増えてきた。バンダイはキャラクターソフトのノウハウを持っているが、ケータイのハードウェアにはノウハウがなく、荷が重いと考え、ウィルコムのW-SIMカードの機能やビジネスモデルに注目した」「親が子供に与えるケータイではなく、“子供がほしがる”“進んで持ち歩く”ケータイを開発・発売することで、親も安心につながる。親の気持ち、子供の気持ちを合わせて、papipo!を見ていただきたい」と子供向けPHS端末を発売するに至った背景を語った。
ウィルコムの代表取締役社長の八剱洋一郎氏 |
それを受けて八剱氏は、「我が社では3ヵ月に1階くらい、合宿形式の会議を行なっているが、昨年4月にこの会議に、いわばバンダイさんが乱入する形でやってきて、“バンダイの考える子供向けケータイに、ぜひPHSを使いたい”と熱弁をふるわれた。その熱意に気圧されるようにして協議を重ねたのが、今回発表した製品。バンダイの熱意から生まれ、ウィルコムのサポートで誕生したと言える」「将来、子供が成長したら(papipo!の)W-SIMをW-ZERO3などの端末に差し替えて、さらに使い続けてほしい」と、両社の協力体制を示すエピソードなどを明かした。
バンダイのガールズトイ事業部の飛田尚美氏 |
開発を担当した飛田氏は、子供たちに調査して人気の2つ折りスタイルを採用したほか、子供が進んで毎日持ち歩くような“楽しさ仕様”と、親が子供に持たせたくなる“安心・安全仕様”の2つにフォーカスして開発したことを明かした。前述の特徴以外にも、
- ストラップ穴を左右2ヵ所に持ち、付属のストラップを使うことで“バッグ型”で持つことが可能
- プロフィール帳には名前/電話番号/メールアドレスのほか、似顔絵(選択式)を設定でき、プロフィールを赤外線通信で交換したり相性占いが可能
- 絵文字を218種類用意し、オリジナルのプチ文字(ひらがな50音)を搭載
- 数字遊び“IQナンバー”、漢字遊び“IQ漢検”など4種類のオリジナルゲームをプレインストール
- コンテンツサービス“キッズスタジオ”では、待ち受け画面などのキャラクターコンテンツを毎月300ポイントをやりくりしながらダウンロード購入が可能(上限が決まっているため使いすぎない)
などを紹介した。なお、バンダイの特設サイトで今月18日から先行予約を受け付けるほか、18日と19日の2日間、東京・お台場のアクアシティお台場で行なわれる“ちゃおスタイルデビューイベント”(小学館の女児向け人気漫画雑誌『ちゃお』とバンダイのコラボブランド“ちゃおスタイル”を紹介するイベント)では今月下旬に手元に届くという“先行販売分”の予約を受け付ける。詳細は“papipo!公式ウェブサイト”を参照いただきたい。
着せ替えジャケット | 通常のぶら下げ式のほかに、ループでつないでバッグのように持てる専用ストラップを2本添付する | 100人まで登録できるプロフィール帳。似顔絵や赤外線通信の機能も持つ |
コンテンツサービスの“キッズスタジオ” | 月額525円で300ポイント(サイト内でのみ使える通貨)がもらえ、これを使ってゲームやフレームなどのコンテンツをダウンロード購入する |
女性誌“VERY(ベリー)”((株)光文社)のモデルとしても活躍している三浦りさ子さん。この日は鮮やかなオレンジのタンクトップに、おおぶりのスカーフを胸元で結んだ春らしい装いで登場。胸元のオープンハートとカラーストーンのネックレスは、耳のピアスと同じデザインで、ベルトやスカーフのベージュは足元(パンプス)と合わせていた |
最後にCMキャラクターとして登場した三浦りさ子さんは、「小学校2年生(を含む2人)の息子がいるので、このケータイは“どんぴしゃり”でした。最初は学校でもケータイ禁止だったのですが、(最近の事件報道を受けて)今は持ち込みがよくなって、ランドセルのソコの方に入れている子が増えています。遠くから通っているお子さんもいるので、親としても(ケータイを持たせた方が)安心です」「撮影の時はすごく寒かったけど、子ども(モデル)ががんばっていたので、私もがんばらなきゃと思いました。子どもたちにはたくましく育ってほしいです。そのためにもキッズケータイで安全を確保していく必要があると思います」と語った。
たまごっちキャラクター(まめっち)の着ぐるみと2ショットの三浦さん | キッズモデルと並んでのフォトセッション |