このページの本文へ

キヤノン、写真ユーザー向けのA3インクジェット“PIXUS Pro”シリーズを発表――10色顔料インク採用プリンターなど2製品

2006年02月22日 12時56分更新

文● 編集部 広田稔

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は22日、A3ノビ対応インクジェットプリンターの新ブランド“PIXUS Pro”シリーズを発表した。その第一弾製品として、染料系8色インクを採用する下位機種の『PIXUS Pro9000』と顔料系10色インクの上位機種『PIXUS Pro9500』を投入する。価格はオープンで、予想販売価格はPro9000が6万円前後、Pro9500が8万円前後。ともに印刷にこだわるプロ/ハイアマチュアの一眼レフデジカメユーザーをターゲットにした製品で、発売は2006年夏。

PIXUS Pro9000 PIXUS Pro9500
『PIXUS Pro9000』『PIXUS Pro9500』

同社によれば、Pro9000は「発色と光沢感の高い画質」「高速・高画質の両立」を求めるハイアマチュア向け、Pro9500は「高耐候性」「モノクロでの作品プリント」を重視するプロフェッショナル向けという位置づけになっている。主なスペックは以下のとおり。

PIXUS Pro9000
最大印刷解像度 4800×2400dpi 色数 8色染料インク(シアン/マゼンタ/イエロー/フォトシアン/フォトマゼンタ/レッド/グリーン/ブラック) 印刷ヘッドのノズル数 各色768ノズル インク滴 2pl(ピコリットル) インターフェース USB 2.0(Hi-Speed) 動作音 約37dB(最高品位時) 本体サイズ 幅660×奥行き354×高さ191mm 重量 約13.5kg

PIXUS Pro9500
最大印刷解像度 4800×2400dpi 色数 10色顔料インク(シアン/マゼンタ/イエロー/フォトシアン/フォトマゼンタ/レッド/グリーン/グレー/マットブラック/フォトブラック) 印刷ヘッドのノズル数 各色768ノズル インク滴 最小3pl インターフェース USB 2.0(Hi-Speed) 動作音 約34dB(最高品位時) 本体サイズ 幅660×奥行き354×高さ191mm 重量 約14kg

共通する主な特徴としては、ハード/ソフトの両面でキヤノンの一眼レフデジタルカメラ“EOS Digital”シリーズとの連携が考慮されているということ。例えば、本体デザイン/電源LEDの色/ボタンの形状と配置などをEOS Digitalシリーズに合わせている。また、EOS Digitalシリーズからダイレクトプリントを行なう際や、カメラに付属する画像管理ソフトから印刷する場合に、色を細かく調整できる(後述)。

給紙方法は、オートシートフィーダーのほか、本体前面から手差しで給紙して印刷する“スイッチバック給紙”にも対応。スイッチバック給紙時は、ファインアート紙やボード紙など厚さが1.2mmまでの用紙や、CD/DVDのレーベルにプリントできる。


色の再現性にこだわった付属ソフト

付属ソフトとしては、印刷ユーティリティー『Easy-PhotoPrintPro』を用意する。『Adobe Photoshop CS』『同CS2』、またはDigital Photo Professionalのプラグインとして動作し、例えばPhotoshopからワンクリックで最大400枚の画像をEasy-PhotoPrintProに転送できる。

カラー補正用パターンの印刷機能を備えており、元画像に対してカラーバランスや明るさ、コントラストを変えたシミュレーション画像を自動生成して、1枚の用紙に印刷することが可能だ。

カラーマネージメントでは、ICCプロファイルに対応。EOS DigitalシリーズやDigital Photo Professionalは、“ポートレイト”“風景”といった項目を選ぶだけで絵作りを変えられる“ピクチャースタイル”機能を備えている。印刷時にEasy-PhotoPrintProのカラーマネージメント画面で“ICCプロファイルを使う”を選んでおけば、“ポートレイト”と“風景”の色味を再現してくれる。

モノクロ写真の印刷にもこだわっており、同社によれば、「カラー写真を色転びなく階調豊かな白黒で再現する」とのこと。Pro9500では、「カラーインクをできるだけ使わずにブラックとグレーインクで(階調を)表現するので、安定したグレーバランスを実現」できるという。標準の白黒のほか、メニューから選ぶだけで色合いを冷黒調や温黒調に調整して印刷可能だ。


ダイレクト印刷でも色調整が可能

カメラからのダイレクト印刷にも対応。印刷時には、『EOS Digital』シリーズの撮影時に設定したピクチャースタイルの特性を生かす“ナチュラル”モードと、レベル/コントラスト/色の濃さ/色合い/カラーバランスなどを調整できる“ナチュラルM”モードを選べる。

また、ダイレクト印刷時にもインデックスを作れる。35枚を1枚のA4用紙に印刷する“35面配置”と、8項目の撮影情報とともに20枚の画像を印刷する“20面配置”が利用可能だ。



カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン