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ビクター、HDDビデオカメラ“everio”の新製品を発表――使い勝手の向上や中位機種の強化が特徴

2006年02月14日 11時15分更新

文● 編集部 広田稔

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日本ビクター(株)は14日、内蔵HDDにMPEG-2方式で記録するHDDビデオカメラ“everio(エブリオ)”Gシリーズの新製品を3月上旬に発売すると発表した。ラインアップには、中位機種『GZ-MG67』(以下MG67)と上位機種『GZ-MG77』(以下MG77)の2モデルが用意されている。価格はオープンで、予想実売価格はMG67が13万円前後、MG77が14万円前後。なお既存製品のうち、下位機種にあたる『GZ-MG40』は継続販売となる。

ピンク ブルー グリーン
フローラルピンクアクアブルーハーブグリーン
20GB HDD/総画素218万CCD/光学10倍ズームの『GZ-MG67』
シルバー ブラック
クリアシルバープレミアムブラック
30GB HDD/総画素218万CCD/光学10倍ズームの『GZ-MG77』

新製品2モデルのスペックの違いはHDD容量のみで、MG67は20GB、MG77は30GBの1.8インチHDDを内蔵する。最高画質モード時(ビットレートは約9Mbps)の録画時間は、MG67が約4時間50分、MG77が約7時間10分。撮像素子にはMG67/77共に218万画素CCDを搭載。CCDの高画素化により、特に中位機種のMG67は従来製品で同クラスの『GZ-MG50』(133万画素CCD搭載)と比べると、静止画撮影時の最大解像度が向上するなど、コストパフォーマンスに優れた製品となっている。共通する主な仕様は以下のとおり。

記録メディア
内蔵HDD、SDメモリーカード(2GB対応)
記録方式
動画:MPEG-2、音声:Dolby Digital、静止画:JPEG
撮像素子
1/3.9インチ228万画素CCD(有効画素数 動画:約123万画素、静止画:200万画素)
レンズ
光学10倍ズーム (F値 1.2~2.0、f=3.8~38mm:35ミリレンズ換算で45.7~457mm)
液晶ディスプレー
2.7インチ(画素数 11万2000画素)
連続撮影時間
約1時間(実撮影時間 約30分)
主なインターフェース
USB 2.0、Sビデオ出力
本体サイズ/重量
幅68×奥行き109×高さ68mm/約370g(撮影時 約430g)

報道関係者向けの説明会では、まず同社AV&マルチメディアカンパニー ビデオカメラカテゴリー 商品企画室 主席の浅川健司氏により、ビデオカメラの市場動向が解説された。浅川氏は、「HDDビデオカメラは、メディアの交換が不要というお手軽さや、パソコンとの親和性などがユーザーに受け入れられてきた。日本のビデオカメラ市場におけるHDDタイプのシェアは、2005年7月の時点で2%だったが、everio Gシリーズの投入後、2005年12月には8%に増えた」と語り、everioシリーズが着実に普及していることを示した。

シェア
GFKマーケティングサービスジャパンの資料を基にした、台数ベースのビデオカメラ市場のシェア推移。

新製品では使い勝手の向上に重点が置かれている。液晶ディスプレーの左には、携帯電話機の4方向ボタン風の“スティックコントローラー”を新搭載。メニューの設定や録画データの再生操作、マニュアル設定時の操作などが、楽に行なえるようになった。液晶ディスプレーは、従来のeverio Gシリーズの2.5インチから、2.7インチワイドに拡大した(解像度は従来と同じ11万2000画素)。

コントローラー液晶ディスプレー左に“スティックコントローラー”を新採用

また撮り貯めた動画の検索をしやすくするために“イベントインデックス”と呼ぶ機能が備わった。撮影した動画データに“運動会”“旅行”というったイベントを示すアイコンを割り当てることで、見たい動画を撮影日時やサムネイル画像だけでなく、イベントの種類という観点から検索できるようになる。アイコンは30種類用意されている。

新機能の“イベントインデックス”。ムービーに割り当てたアイコンを元に、撮り貯めたムービーから該当するタイトルのみを表示できる

本体も若干軽量化され、従来機種の『GZ-MG70』(以下、MG70)では約390gだったところ、MG67/77では部品点数の削減により約370gになった。本体の起動時間もMG70では7秒だったところ、MG67/77では4秒に短縮された。

MG70ではF値が1.8だったレンズを、より明るいF1.2のものに変更。室内など光量が足りないシーンでも、MG70よりきれいに撮影できる。また、従来機が搭載していた“フローティングダンパー機構”や“3次元加速度センサー”といった落下時に内蔵HDDを衝撃から保護する仕組みは受け継いでいる。

F値
レンズのF値の違いによる画質差を表わす展示。左がF1.2、右がF1.8のレンズを使用した場合

新USBコントローラーの採用により、別売の専用DVDドライブとビデオカメラをUSBケーブルでつないで、パソコンを使わずに直接DVDビデオを作成できるようになった。同時にパソコンへの転送速度も向上。同社によれば、1時間/4GBのムービーの場合、MG40/50/70では約10分かかっていたところ、MG67/77では最短5分にまで短縮できるという。

DVDドライブ
転送速度の向上を示すグラフ3月中旬に発売予定の記録型DVDドライブ『CU-VD10』。価格はオープンで、店頭予想価格は2万5000円前後。対応機種はGZ-MG67/77のみ

付属ソフトには、Windows 2000/XP用に動画編集ソフト『CyberLink DVD Solution』と静止画活用ソフト『フォト・ナビゲーター』、Mac用動画編集ソフト『Capty MPEG Edit EX』に加えて、Mac用簡易DVDビデオ作成ソフト『mono DVD』が追加された。

パソコンの対応機種は、Pentium III-700MHz以上を搭載したPC/AT互換機、PowerPC G4-800MHz以上を搭載したMacintosh。対応OSはWindows 2000/XPまたはMac OS X 10.3.1以上。

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