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Endeavor Pro3500

Endeavor Pro3500

2006年03月08日 02時08分更新

文● 鈴木 雅暢

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Endeavor Pro3500

エプソンダイレクト

オープンプライス

エプソンダイレクト「Endeavor Pro3500」。
エプソンダイレクト「Endeavor Pro3500」。

Intelの最新デュアルコアCPU“900番台のPentium D”
“Pentium XE 955”をフルサポート

エプソンダイレクトの最新製品情報は、エプソンダイレクトとASCII24のコラボサイト“ASCII24 EPSON DIRECT Lab”でご覧いただけます(ロゴをクリックすると当該サイトに移動します)。
エプソンダイレクトの最新製品情報は、エプソンダイレクトとASCII24のコラボサイト“ASCII24 EPSON DIRECT Lab”でご覧いただけます(ロゴをクリックすると当該サイトに移動します)。

 エプソンダイレクト(株)の「Endeavor Pro3500」は、ミドルタワー型ケースを採用した同社のフラグシップデスクトップパソコンである。同社のハイエンドシリーズ「Endeavor Pro3000、Pro3300」の流れを汲む製品で、インテル(株)の最新デュアルコアCPUに対応するとともに、デュアルグラフィックスカード(GPU)にも対応するなど、プラットフォームのポテンシャルが大幅にアップしている。もちろんEndeavorシリーズの特徴であるBTOシステムにも対応しており、パーツ構成は柔軟にカスタマイズしてオーダーできる。

 前モデルであるPro3300との大きな違いとしては、選択できるCPUの種類が最新ラインナップにアップデートされたことが挙げられる。特に主力CPUであるPentium Dシリーズのラインナップは、従来のコード名“Smithfield(スミスフィールド)”コアの“Pentium D 800”番台から、最新の“Presler(プレスラー)”コアの“Pentium D 900”番台のモデルへと進化した。Pentium D 900番台と800番台との大きな違いは、製造プロセスルールを90nmから65nmへと微細化するとともに、2次キャッシュメモリーの容量を倍増し、各コアごとに2MBずつ、合計4MBもの大容量キャッシュを搭載した点にある。一般にキャッシュの容量が多ければ多いほど要求される命令やデータが2次キャッシュにある確率(キャッシュヒット率)が高くなり、低速なメインメモリーへのアクセスが省けるために、パフォーマンスアップにつながるとされている。2つのコアがシステムバス(FSB)とメモリーバスを共有するアーキテクチャーを採用するPentium Dでは、キャッシュ増量でメモリーアクセスが省けることによる効果は大きく、有効に機能する場面が多いと思われる。

 Pentium Dのさらに上位となる、「Pentium エクストリームエディション(Pentium XE) 955」も選択可能だ。こちらもSmithfieldコアのPentium XE 840から、Preslerコアの955に変更されている。Pentium XEはFSBも高速化され、800MHzから1066MHzへとクロックアップした正真正銘のフラッグシップCPUだ。デュアルコアに加えて各コアがハイパースレッディング機能を備えているので、論理CPU数は4基にもなる。

 一方シングルコアのPentium 4も従来同様に選択可能で、Pentium 4 630~670までの5種類が揃っている。なおPro3500で選択可能なCPUは、すべて64bit拡張技術のEM64Tに対応しており、64bit OSおよび64bitアプリケーションと組み合わせて使うことで、大きなパフォーマンスアップの可能性を秘める。OSに「Windows XP Professional x64 Edition」を選択も可能で、これを選択した場合はメインメモリー(DDR2 SDRAM)を最大8GB搭載できるなど、64bitアーキテクチャーを生かせるオプションが用意されている。現時点では64bit OSを利用しなくとも、64bitコンピューティングへ対応できる拡張性、将来性を備えているという意味でも、心強いといえるだろう。



ATI Radeon X850XTの2枚差し「CrossFireキット」も選択可能

 システムの核となるチップセットは、Intel 975X Expressを採用している。これはPro3300が搭載していたIntel 955X Expressの後継となる最上位チップセットで、955Xの仕様を引き継ぎつつ、PCI Express x8を2レーン装備可能とすることで、グラフィックスカード2枚差し(デュアルGPU)に正式対応している点が大きな違いと言える。Pro3500が搭載するマザーボードは台湾ASUSTeK Coumputer社の「P5WD2-E」で、PCI Expressx16スロットを2本搭載(CrossFire時はx8として動作)し、カナダATIテクノロジーズ社のデュアルGPU技術(ビデオカードの2枚差し)「CrossFire」に対応する。BTOメニューで選択できるオプションにも、グラフィックスカードとして「ATI Radeon X850XT」を2枚セットにした「CrossFireキット」を用意されており、X850XT単体の2倍近いグラフィックス性能を発揮する。これ以外にもグラフィックスカードの選択肢は豊富で、ATI Radeon X1800 XT(512MB)、NVIDIA GeForce 7800GTX(256MB)といったハイエンドグラフィックスカードを軸に、Radeon X1800 XL(256MB)、GeForce 6600GT(128MB)、GeForce 6200TC(16MB)など、ミドルレンジ~エントリーまで多彩な選択肢が揃っている。

CPUソケットから拡張スロット周辺の写真。評価機はATIの最上位GPUである“Radeon X1800XT”を搭載したグラフィックスカードを搭載する。冷却システムで2スロットぶんのスペースを占有するが、ファンの動作音は非常に静かだ。
CPUソケットから拡張スロット周辺の写真。評価機はATIの最上位GPUである“Radeon X1800XT”を搭載したグラフィックスカードを搭載する。冷却システムで2スロットぶんのスペースを占有するが、ファンの動作音は非常に静かだ。

 ストレージも非常に充実している。搭載HDDはネイティブコマンドキューイングに対応したシリアルATA II対応HDDを採用。バッファに溜めたリードコマンドを並べ替えてアクセスすることで無駄なシーク動作を省くため、ランダムアクセスの高速化が期待できる。容量は80GB、160GB、250GBに加えて、500GBも選べるようになっており、最大4台まで内蔵可能だ。さらにチップセットのI/Oコントローラー側“ICH7R”を利用したRAID構成も選択できる。複数台のHDDに分散アクセスすることでディスクアクセスを高速化するRAID 0、データをミラーリングして保護するRAID 1、そして両者の利点を組み合わせたRAID 10が可能だ。最大でなんと2TB(RAID 0)という超大容量も選択できる。

本体前面よりの下側に、3.5インチHDD用のベイが4基並んでいる。5インチベイも3基用意されるなど、拡張性は高い。本体前面よりの下側に、3.5インチHDD用のベイが4基並んでいる。5インチベイも3基用意されるなど、拡張性は高い。
Endeavor Pro3500の主なスペック
CPU Pentium エクストリーム・エディション 955-3.46GHz
Pentium D 950-3.40GHz/940-3.20GHz/930-3GHz/920-2.80GHz
Pentium 4 670-3.80GHz/660-3.60GHz/650-3.40GHz/640-3.20GHz/630-3GHzから選択
チップセット Intel 975X Express+ICH7R
メモリー PC2-5300 デュアルチャネルDDR2-SDRAM 512MB~4GB
PC2-4200 デュアルチャネルDDR2-SDRAM 6GB~8GB(x64 Edition時のみ)から選択
グラフィックス Radeon CrossFireキット(X850XT-256MB×2)/Radeon X1800XT(512MB)/Radeon X1800XL(256MB)
GeForce 7800GTX(256MB)/GeForce 6600GT(128MB)/GeForce 6200TC(16MB+112MB)
FireGL V3100(128MB)/Quadro FX1400(128MB)から選択
HDD シリアルATA II 80GB~500GB、500~2TB(RAID 0キット選択時)など
FDD オプションでマルチリーダー付きFDD/FDD選択可能
光学ドライブ DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/コンボドライブ/DVD-ROMドライブ/CD-ROMドライブから選択
拡張スロット PCI Expressx16×2、PCI Expressx1×2、PCI×3
サウンド インテル HDオーディオ(オンボード)
ネットワーク 10/100/1000BASE-T、オプションでIEEE 802.11b/g無線LAN
インターフェース USB2.0×6、シリアル、パラレル、PS/2マウス、PS/2キーボード×2
サイズ 幅217×奥行き505×高さ432mm
重量 17.5kg(最小構成時)
OS Windows XP Home Edition SP2/XP Professonal SP2/XP Professional x64 Editionから選択

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