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デュアルコアCPUノート特集・2006 春

デュアルコアCPUノート特集・2006 春

2006年01月23日 00時00分更新

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デュアルコアCPUノート特集・2006 春

ついに登場した、ノートパソコン向けとしては初のデュアルコアCPU“Intel Core Duo”。今月5日より米国ラスベガスで開催された展示会“Intelnational CES 2006”でベールを脱いだインテル(株)のCore Duoプロセッサーは、搭載製品も相次いで発表され、早くもノートパソコンの世界に旋風を巻き起こしつつある。ここでは、Core Duoを含むノートパソコン向けデュアルコアCPU特集をお届けしたい。



アンケート結果発表!!

 それでは1月7日から1週間実施した、“第256回 Intel Core Duoプロセッサ”について”のアンケート結果から、読者がノート向けデュアルコアCPUについて、どのように感じているのかについて見てみよう。

 設問4では、Core Duoプロセッサーの知名度について聞いてみた。さすがに以前から注目の高いCPUだけに、73.8%もの回答者が“以前から知っている”と答えた。また設問5では、ライバルである米AMD社が開発中のノート向けデュアルコアCPU“デュアルコアTurion64”の知名度についてもたずねてみたが、これも63.6%が“知っている”と答えるなど、どちらも非常に高い知名度を持っていることがわかった。当然ながらノート向けデュアルコアCPUに対する興味を持つ回答者も多く、これに対する興味の有無をたずねた設問6では、“興味がある”“とても興味がある”を合わせると、70.9%もの回答者が興味ありと回答している。

 とは言っても、興味の有無と財布のひもは必ずしも連動しないもの。デュアルコアCPU搭載ノートをに対する購入意欲についてたずねた設問7では、“購入したい”派は合計で54.5%と依然として多いが、興味ありと比べればかなり落ち込んだ。“どちらとも言えない”という様子見派も19.6%と少なくない。

モバイル向けデュアルコアCPU搭載のノートパソコン(もしくはモバイル向けデュアルコアCPU単体)を購入したいと思いますか?
モバイル向けデュアルコアCPU搭載のノートパソコン(もしくはモバイル向けデュアルコアCPU単体)を購入したいと思いますか?

 具体的に購入してみたいCPUをたずねたサブ設問1では、なんとまだ発表もされていない“デュアルコアTurion64”が1位(21.0%)となった! 同じAMDのデュアルコアCPU“Opteron”や“Athlon 64 X2”の優れたパフォーマンスが、ノート向けでも期待されている現われであろう。2位はパフォーマンス重視のノートで採用例の多いCore Duo T2x00であった(18.9%)。

“購入した”“購入したい”とお答えになった方にうかがいます。具体的にはどのCPUを購入したいですか?<複数選択>
“購入した”“購入したい”とお答えになった方にうかがいます。具体的にはどのCPUを購入したいですか?<複数選択>

 ノート向けデュアルコアCPUの魅力についてたずねたサブ設問2では、“演算処理性能の向上”が1位(33.8%)となり、続いて“シングルコアCPUとの体感速度や使用感の違い”が2位(24.3%)となった。一方で3位には“バッテリー駆動時間の変化”(22.1%)が入った。モバイルノートでは重要な要素だけに、パフォーマンス以上に気になるという人も多いようだ。

“購入した”“購入したい”とお答えになった方にお聞きします。ノートパソコン向けデュアルコアCPUのどのような点に魅力を感じますか(どんな期待をお持ちですか)?(2つまで選択)
“購入した”“購入したい”とお答えになった方にお聞きします。ノートパソコン向けデュアルコアCPUのどのような点に魅力を感じますか(どんな期待をお持ちですか)?(2つまで選択)

 興味深かったのは、記述式でノート向けデュアルコアCPUに期待する点について述べてもらうサブ設問で、“デスクトップパソコンに使いたい”“自作用に使いたい”という回答が非常に多かった。90~100W超の熱設計時消費電力を要するデスクトップパソコン用CPUと比べれば、圧倒的に低消費電力である点に期待して、コンパクトなデスクトップパソコンや自作パソコンに利用したいというわけだ。実際にインテルも、同様のフォームファクターのパソコンが登場することを示唆しており、今後に期待が高まる。また、デュアルコア化によるパフォーマンス向上に期待して、“デスクトップは不要にしたい”という声も多い。同じく、バッテリー駆動時間の延長に期待する声も多かった。

 設問8では、同様のコンポーネントで作られたシングルコアCPUのノートとデュアルコアCPUのノートがあった場合、どちらを買うかという質問を行なってみた。“デュアルコアCPU”という回答が多い(50.1%)なのは当然と言えるが、“バッテリー駆動時間が長い方”という回答も2番目(24.3%)に多かった。

 バッテリー駆動時間に関連して、新しいCentrinoモバイル・テクノロジ(コード名:Napa)プラットフォームでの省電力化についてたずねた設問10では、Napaプラットフォームでの省電力化を“非常に重要な改善で、期待している”と肯定的に評価する人が多かった(46.9%)。しかし“本当にバッテリー駆動時間が伸びるのか疑問がある”とした回答者も多く(25.0%)、製品が登場して評価が明確になるまでは判断を保留する慎重な回答者も多いことがわかる。

Intel Core Duoを搭載する新しいCentrinoモバイル・テクノロジ(Napaプラットフォーム)対応ノートパソコンは、CPUだけでなくチップセット側の省電力化も進み、バッテリー駆動時間が改善されると言われています。これについてどうお考えですか。
Intel Core Duoを搭載する新しいCentrinoモバイル・テクノロジ(Napaプラットフォーム)対応ノートパソコンは、CPUだけでなくチップセット側の省電力化も進み、バッテリー駆動時間が改善されると言われています。これについてどうお考えですか

 デュアルコア化により、ノートパソコンの使い方は変化するか? という設問では、“デスクトップとノートの住み分けは変わらない”とする回答が1位(37.8%)となった。先進的なユーザーでは、実際に使い分けている人が少なくない現状を考えれば、当然の結果とも言えるだろう。“小型デスクトップの登場”に期待する声も、前述の記述式設問と同様に多い(32.0%)。“重いアプリケーションをノートで扱うことが普通になる”という回答も多く選ばれた(27.6%)。

 最後の記述式設問では、ノート向けデュアルコアCPUについて自由に意見を述べていただいた。さまざまな意見が寄せられたが、“ノートはあくまでモバイル用で、重いアプリケーションなど使わない”という回答が散見された。パワフルなデスクトップを主に使い、ノートはあくまでサブノートというユーザー視点からの意見だと思われるが、業務にしろ家庭での私用にしろ、ノートパソコン1台ですべてを賄っているユーザーも実際に多いわけで(だからこそ大型のデスクノートが売れている)、ノート=モバイルというのは一面的な見方にすぎないのだろうか。また筆者もその1人だが、2kg弱とやや重いがパフォーマンスの高い2スピンドルノートをメインマシンとして持ち歩き、文書作成や画像編集を同時にこなしたり、時には3Dゲームまでも1台でこなしてしまうというパワーユーザーも少なくない。実際に“どこにでも同じ環境を持ち出せる”という利点は大きく、こうしたユーセージモデルを志向したパフォーマンスモバイルノートは、各社から発売されるようになっている。“モバイルはあくまでサブマシンだから、重いアプリケーションは使わない”という考え方は、むしろ保守的に過ぎないか、と感じた設問&回答であった。

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