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Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ

Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ

2006年01月20日 15時47分更新

文● 行正 和義

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Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ

コダック

オープンプライス(店頭価格:5万円前後)

■世界初のデュアルレンズ構造を採用

縦に2つ並ぶレンズが特徴的
「Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ」。サイズが分かるように単3電池と比較したところ。シンプルなデザインの前面。中央にある丸いレンズカバーがデザインのポイントとなっている。

 コダックの「Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ(以下V570)」は、光学3倍ズームレンズ(f=39~117mm)と超広角(ウルトラワイド、UW)レンズ、およびそれぞれに撮像素子を2つずつ装備するコンパクトデジタルカメラだ。“超広角レンズ”は、ズームやオートフォーカス機能のない単焦点・パンフォーカスレンズなのだが、焦点距離が23mmとデジタルカメラでは類を見ないほど広角な絵が撮れるのが特徴となっている。

 デジタルカメラの撮像素子(CCDまたはCMOSセンサー)はフィルムが感光する銀塩カメラとは異なり、その構造上の理由から光が斜めに入射するとセンサーが受ける光量が落ちるため、より高屈折となる広角側の周辺部では減光するという問題がある。さらに、ズームレンズの設計自体も望遠側よりも広角側に倍率を広げるほうが難しいと言われている。これらの問題を解決しつつ十分な画質を維持するには、高度な光学設計や高価なレンズ部材が必要となるため、特にコンパクトタイプのデジタルカメラにおいては広角レンズ搭載機が少なく、コンパクト機では比較的少ない広角側28mmクラス((株)リコーの“Caplioシリーズ”など)が重宝されている。

シンプルなデザインの前面
縦に2つ並ぶレンズが特徴的。上側がUWレンズ、下がズームレンズとなっている。

 V570は、ある意味発想の転換というかコロンブスの卵的な実装方法だが、実使用上では単焦点レンズならズーム機構がないぶん広角でも高い描写力を維持できるし、レンズごとに撮像素子を設けているので、直角に近い理想的な角度で入射するような設計も比較的容易だろう。

背面は両手で持っても使いやすい操作系
2.5インチ液晶ディスプレーを中心に、左右に分かれた操作系は両手で持ったときに非常に使いやすい。

 ボディ前面には2つのレンズが縦に並んで配置されているが、2本とも屈曲光学系を採用しており、プリズムで90度曲げられてカメラ左側にあるそれぞれの撮像素子に当たるようになっている。500万画素撮像素子を2つも備えるというのは、考えてみればもったいない話で、レンズからの光を切り替えて1つの撮像素子に当たるようにしたほうが効率的と考えたくもなるが、先に挙げたレンズに合わせた配置だけでなく、切り替え式光学系を盛り込むよりも撮像素子を2つ搭載したほうが機構を単純化できるなどコスト的にも利点があるのだろう。

ズームレンズからUWレンズへの切り替え
ズームレンズからUWレンズへの切り替え。背面のズームボタンを操作しながら、液晶ディスプレーを注視していると、レンズが切り替わったことがアイコンで分かる

 電源OFFの状態では本体前面は金属製カバーで覆われており、上面の電源ボタンを押せば小気味よい音とともにカバーがスライドして2つのレンズが現われて撮影可能となる。レンズの切り替えに特別な操作は必要なく(レンズ部分を回転させるような機構はない)、通常のコンパクトカメラのようにズームレバーで望遠側から広角側に変更していくと、ズームレンズの最広角でいったん停止してから、さらにUWレンズへと切り替わる。デジタルズームをONにした状態であれば、UWレンズ→UWレンズのデジタルズーム→ズームレンズ光学ズーム→ズームレンズ最望遠からのデジタルズーム、という順でシームレスに画角が切り替わる。

左右側面と上部のボタン類 本体底面
屈曲光学系を採用するため撮影時もレンズが出ない。右側面にACアダプタ用DC端子とSDカードスロットがある。本体底面からリチウムイオン充電池を装着する。底面の中央部に三脚穴が設けられているため三脚をセットした時の安定性はよい。

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