このページの本文へ

SCN、“So-net10周年”を祝うプレス懇親会を開催──ブログで話題のキーワードが視覚的に分かる新サービスも公開

2006年01月17日 23時20分更新

文● 編集部 小林久

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソニーコミュニケーションネットワーク(株)(以下SCN)は17日、インターネット総合サービス“So-net”の10周年を記念するメディア懇親会を開催した。会場では、1月下旬の試験サービス提供を予定している“Blog Keyword Visualizer”など、同社と関連会社が提供するインターネット関連サービスの展示も行なわれた。

吉田社長
SCNの吉田社長

SCNの代表取締役兼執行役員社長を務める吉田憲一郎(よしだ けんいちろう)氏は冒頭の挨拶で、昨年12月に東京証券取引所マザーズへの上場を果たしたことなどに触れながら、“FTTH”、“セグメントポータル”、“エンタテインメント”を軸にした事業を2006年の注力分野にしていくと説明した。

まずFTTHに関しては、420~30億円程度あるSo-netの売り上げの中でも3分の2を占めるISP事業の核とする方針。吉田氏は「FTTHはライフラインとなる」とも述べ、ADSLからFTTHへのシフトを強力に推し進めていくと説明した。

2番目のセグメントポータルとは、利用者や利用する機器を限定したポータル事業を指し、So-netのサービスでは“ポストペット”に代表されるキャラクターコミュニティーや、iEPGに対応したテレビ録画サービスの“テレビ王国”、医療関係の情報が集まった“ソネット・エムスリー”、ソニー(株)製の薄型テレビ“BRAVIA”シリーズ向けのインターネットサービス“TVホーム”などが該当する。

最後のエンタテインメントに関しては、『プレイステーション・ポータブル』(PSP)向けの映像配信サービス“Portable TV”(ポータブルティーヴィー)や(株)スカイパーフェクト・コミュニケーションズのCS放送“スカイパーフェクTV!”向けの映像チャンネル“So-netチャンネル749”の事業、同社としては始めての映画配給事業となる映画“Touch the Sound”の配給などが含まれる。吉田氏は「親会社であるソニーは戦後に生まれたエンタテインメント企業。So-netもソニーのDNAを受け継いでいる」「エンタテインメントは今世紀、個人が最も求めるもの」などと述べ、参加型・アクティブ・コミュニティー化などをキーワードにエンタテインメント事業を強化していく方針を示した。なお、Touch the Soundにはインテル(株)も協賛しており、インテル製チップを搭載したパソコンのデモなどに、映像が利用される予定だという。



映画配給も
So-netとしては初という映画配給の試みも

吉田氏はSo-netについて「(インターネットによって)エンパワーされた個人、エンターテインメントを求める個人、アクティブな個人をサポートする企業でありたい」と述べ、挨拶を締めくくった。

懇親会の会場では、合計9種類の展示とデモが行なわれたが、中でも注目したいのが、Blog Keyword Visualizer(ブログキーワードビジュアライザー)。これはRSSとテキストマイニングの技術を組み合わせることで実現したもので、インターネット上のブログサイトで盛り上がっている話題やその話題の伝播を視覚的に表示することができる。

Blog Keyword Visualizer(1) Blog Keyword Visualizer(2)
Blog Keyword Visualizerの仕組みキーワードをダブルクリックするとブログサイトやSo-netの検索画面が開く
Blog Keyword Visualizer(3) Blog Keyword Visualizer(4)
写真の閉じたまとまりが、1つのブログサイトを示すホットなキーワードでは写真のように網の目が複雑になり、何がいま注目を浴びているかが一目瞭然となる

仕組みとしては、国内の主要なブログサイトに投稿された記事をRSSを用いてSo-netのサーバーに収集。収集した情報をSo-netが開発したキーワード抽出システムを使って解析し、記事中に含まれる人名や地名、番組名などのキーワードを抽出する。ユーザーのパソコンにインストールしたクライアントソフトは、この情報を一定の間隔でSo-netからダウンロードし、上位2000のキーワードを選別。そのキーワードがブログ内でどのキーワードと一緒に使われているかや、そのキーワードを介してブログとブログがどうつながっているかをリアルタイムに描画していく。

例えば、グラフの線が込み入った場所はそれだけホットなキーワードとなる。また、時間の経過とともに記事のつながりが常に変更されていくため、今まさに注目を集めつつあるキーワードが何かも視覚的に把握できるようになるという仕掛けだ。説明員によると、βサービスの提供予定は来週中を予定しており、ユーザーの反響を見ながらどういった応用に役立つかや正式なサービス化などを検討していくという。

会場ではこのほか、ソネット・エムスリーが提供する医師に相談できるQ&Aサイト“AskDoctors”、スカイゲート(株)の航空券予約サイト、携帯電話機を利用してワイン検索ができる(株)ゼータ・ブリッジの“フォトナビワイン”など、関連会社によるサービスの紹介や、PSPとロケーションフリーテレビ、公衆無線LANサービスをセットにしてビデオコンテンツを外出先に持ち出すデモなども行なわれた。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン