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ニワンゴ

ニワンゴ

2006年01月17日 14時20分更新

文● 編集部・伊藤咲子/佐久間康仁

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随所に効かせる“ひろゆき節”

[編集部] ニワンゴプロジェクトを構成するスタッフはどのような世代ですか?
[杉本氏] ドワンゴの企画とかエンジニアですね。20代後半から30代ちょいで若いですよ。
[編集部] ニワンゴ(鶏のキャラクター)のセリフはひろゆきさん自身がかなり書いているそうですね。
ニワンゴのお披露目パーティー(2005年11月)で配られた『うまい棒』。本記事タイトルの“味な検索”は、ここから拝借した
[杉本氏] 激しく書いてますね。書きまくっているわけじゃないですが、朝の挨拶であるとか、ベースとなる部分は彼が書いていますね。いわゆる“ひろゆき節”ですね
[編集部] キャラクターはドワンゴが作ったんですよね?
[杉本氏] それは、みんなで考えて作ってます。ニワンゴの“ニ”は西村博之の“ニ”なんですよ。
[編集部] “2ちゃんねる”の“ニ”じゃないと。ニワンゴは首のところに線が入っているので、モナーに鶏のぬいぐるみをかぶせたのではないかと勝手に誤解していました。


ニワンゴ(ビットマップバージョン)
[杉本氏] 線なんか入ってますか!? ああ、確かに入ってますよね(笑)。鶏なんですけれど、羽根も手で持っているんですよね。
[編集部] 何でこのデザインにしたのですか?
[杉本氏] 何でと言われても……鶏に見えるから。実際、デザイン案はいくつかありましたが、満場一致でこれに決まりました。
[編集部] どのユーザー層に受けそうとか?
[杉本氏] 内輪受けはしていましたね。




Googleとは違うアウトプットで“おもてなし”

[編集部] 最終的に目指しているサービスイメージは?
[杉本氏] 何ていうんでしょう? “www.google.co.jp”であるとか“www.yahoo.co.jp”であるとか、パソコンを買ったら必ずアクセスするサイトというのがあるじゃないですか。そんなポジションの、携帯電話を持っていて、メールをやっている人だったら誰でも一度メールを送ったことがあるようなメールアドレス。何か言葉が分からないとか、何か気になるという時、どこかの誰かに何かを聞きたいときにメールを送ってくれたら“何か”が返ってくるサービス。パソコンだったら、単語の意味を知りたい時に限らず、何でも“Google”で検索する人っているじゃないですか? それですね。
[編集部] サービスの概要を伺ったときに「Googleを目指しているのかな」と勝手に想像したのですが。
[杉本氏] ただGoogleと同じことをやっても勝てないし、そもそもGoogleと同じ道を歩もうとも思っていません。Google的な発想はありますが、Googleとは違うアウトプットで利用者をおもてなしすることを心がけています。
[編集部] Googleとは違うアウトプットというところをもう少し詳しく教えてください。
杉本氏
[杉本氏] 要するに、メールの文章という形の“結果”で返ってきます。

クローリングにもいくつか段階があって、一番最優先にしているのは、ニワンゴのサービス専用データベース(※3)です。ただ、そこで引っかかってこないものは当然あるわけで、クロールする枠を広げていきます。できれば携帯電話機で見られるウェブサイトが望ましいので、そういうフィルタリングをかけて、データベース以外、例えばインターネット、例えば提携企業のウェブサーバーであるとか、そういうところをクロールして、そこから該当する情報をお戻しする。URLとなって返ってくる可能性もありますが、“メールでやりきれないところがあればウェブに引き渡す”というニワンゴのコンセプトのとおりなので、全然違和感がないですよね。お客さまは、ウェブを通すこともあるけれど、最終的には目的のものが手に入ると。
※3 サービス開始当初、メールのやり取りで得られる情報は、前述のように電車の乗り換え/天気/辞書など10分野(予定)

[編集部] 携帯電話機の画面で正しく表示されないウェブサイトは対象にしますか?
[杉本氏] 閲覧したときに崩れてしまうサイト、閲覧できないサイトについては、正直どうしようか悩んでいます。あまり見せたくないですし、ユーザーも「なんじゃこりゃ?」ということになるので。例えば、表示できるものとできないものを選別するフィルターを作って、文字列だけ抽出して、お戻しできるようになればいいと思っていますが、まだそこまでは至っていません。
[編集部] 企業やユーザーのサイトがニワンゴでコンテンツを提供したい場合は、月額の手数料か何かをお支払いするのですか? それともバーター(交換)取引ですか?
[杉本氏] さまざまなパターンがあります。両方ありで、ケースバイケースです。
[編集部] 極端な話、小説は書けないけれどブログなら書けるという人が応募してきた場合に、どうしますか?
[杉本氏] コンテンツとして面白ければどんどん配信していきます。もう少しミクロな話ですと、ニワンゴでは将来利用者と利用者の距離が近くなったときに、ブログ的、SNS的なコミュニケーションツールとして使われることを目標にしています。日記が見たい人は見る、日記を表に出したい人は出すということを、メールアドレスベース、ないしはメールアドレス+キーワードで実現するのかなと。




1対1のメールをいかに“横”に広げるか

[編集部] 11月の記者発表会でも将来的にコミュニティー機能を追加し、サービスを活発化させるというお話が出ましたが、この点をもう少し詳しく教えてください。というのも、例えばひろゆきさんが手かげている2ちゃんねるは、ユーザー同士の横のつながりでアメーバ的に利用者が増えていったじゃないですか。一方でニワンゴの初期機能は、クライアントとユーザーの“縦”の繋がりだけなので、それをいかにして“横”に広げていくのか、もしくはメールアドレス(個人情報)が絡んでくるのであまり広げたくないのか、というところが気になります。
[杉本氏] その部分は検討段階なので、プランニング中という前提でお話すると、ニワンゴならではのコミュニケーション、コミュニティーの中で、キーワードであるとか意味であるとかブログのやり取りをしてもらうということは導入したいです。

その反面、メールアドレス、これは個人のものになるのかm@niwanogo.jpのようなものになるのか分かりませんが、それを通じて、大手のサービスとシームレスに展開して行きたいという気持ちはあります。実際、「コミュニティーなんかもう入っているよ」というユーザーさんも多いですよね。例えば僕が“mixi”に参加しているとして、認証の方法は分からないですが、例えばm@に僕のニックネームと日付を入れてメールすると日記が返ってくるとか。ユーザー同士の口コミを通じてサービスを拡大させていきたいですね。
ニワンゴのキャラクター
最後まで読んでくれた読者に朗報!! 杉本氏のご厚意により、ニワンゴの隠しコマンドとして“アスキー”を仕込んでおいてくれるという。アスキーと送って、ニワンゴが何と返事を返すのか、それは編集部にも分からない。サービス開始を楽しみに待ちたい

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