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アドビ システムズ、携帯電話機や家電組み込み向けFlash環境“Flash Lite 2.0”“Flash Player SDK 7”の記者説明会を開催

2006年01月10日 18時25分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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アドビ システムズ(株)は10日、東京・六本木の六本木ヒルズ内アカデミーヒルズ49にプレス関係者を集め、米アドビ システムズ(Adobe Systems)社が今月3日に発表した携帯電話機向けFlash再生ソフト“Flash Lite 2.0”と、家電機器などへの組み込み向けFlash再生環境“Flash Player SDK 7”を、各デバイス開発メーカー向けに提供開始すると発表した。

ダニエル・J・ブロンギエル氏
Flash Lite搭載の携帯電話機を手に説明する、米アドビ システムズのアジア太平洋地域モバイル&デバイス担当バイスプレジデントのダニエル・J・ブロンギエル氏

Flash Lite 2.0は現在OEMメーカー(ここでは主に端末開発メーカー)向けに提供中で、コンテンツを動作確認するための“モバイルエミュレーター”、Flash Lite 2.0のクライアントソースコード、ドキュメント/サンプルファイルなどを提供する。Flash Player SDK 7は2月にOEMメーカーに提供開始予定で、現在β版を一部開発者に向けて提供している。また、Flashコンテンツの開発者向けには『Flash Professional 8』のアップデート版(現在プレビュー版提供中、2月中に無償配布予定)を使うことで、Flash Lite 2.0の新機能に合わせたコンテンツを開発できるという。

Flash Lite 2.0とFlash Player SDK 7のカバーする範囲の違い
Flash Lite 2.0とFlash Player SDK 7のカバーする範囲の違い

いずれもパソコン向けの『Flash Player 7』ベースの技術を取り込んだもので、XMLデータの連携が可能な動作管理言語“ActionScript 2.0”(最新のパソコン向け『Flash Player 8』では、より高度な制御が可能なAction Script 3.0を実装)、各国語言語を扱うための“Unicode”、各端末固有の機能と連携動作させるための“データ管理”などの新機能を備えるほか、動作に必要なメモリー消費量を低減するなどの改良も加えているという。

Flash Lite 2.0の主な新機能
Flash Lite 2.0の主な新機能

発表会には、米アドビ システムズのアジア太平洋地域モバイル&デバイス担当バイスプレジデントのダニエル・J・ブロンギエル(Daniel J.Brongiel)氏、日本法人のマーケティング本部長の伊藤かつら氏らが出席したほか、アドビ システムズと旧マクロメディアの合併後最初のイベント(発表会/説明会)ということもあり、今月1日付けで日本法人の代表取締役社長に就任したギャレット・イルグ(Garrett J.Ilg.)氏も挨拶を行なった。

ブロンギエル氏は、「(旧マクロメディアでは)4年前に最初のFlash Liteを発表し、それ以来Flashがこれら(携帯電話機や家電機器)に向いていると考えてきた。これらがFlashを採用する理由は、多用なデジタル端末において、CPUやOSに依存することなく、ユーザーインターフェースやウェブブラウザーで“一貫した体験”を提供できること。つまり、ユーザーと機器を結びつける“エンゲージメントプラットフォーム”を提供し続けてきたことが挙げられる」と述べた。

Flashを携帯電話機や家電機器で使うメリット
Flashを携帯電話機や家電機器で使うメリット

また、現在までの全世界でのFlash搭載端末(パソコンを除く)の出荷状況について

携帯電話機
98機種
家電製品など(携帯電話を除く)
210機種
出荷台数
4500万台以上

と具体的な数字を挙げ、「最初の(Flash Lite搭載)デバイスが登場してから、わずか3年弱で4500万台以上に採用された」とFlash環境が急速にしている現状をアピールした。

さらに、全世界に200万人以上のFlash関連デザイナー/デベロッパーが存在し、エコシステム(コンテンツ開発・普及のための総合環境)が確立されていることを強調。Flash Lite 2.0/Flash Player SDK 7を用いることで開発コストが大幅に(同社では“競合ソリューションより3~5倍”)短縮できるとしている。

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