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【2006 CES Vol.6】公式プログラムの基調講演は大爆笑の中終了──米グーグルのラリー・ペイジ氏が基調講演

2006年01月08日 04時36分更新

文● 編集部 小林久

米国時間の6日、2006 International CESの会場において、米グーグル(Google)社の共同創設者兼製品部門担当社長のラリー・ペイジ(Larry Page)氏が基調講演を行なった。同日には、米ヤフー社会長兼CEOテリー・セメル(Terry Semel)氏による基調講演も行なわれているが、CESで、検索エンジンの幹部が招かれるのは初めてのことである。家電関連のトレードショーで、いま最もホットなインターネット企業の幹部が「何を語るのか?」は、非常に高い関心を集めており、事前情報ではグーグルがカスタマイズしたLinuxを搭載する、低価格パソコン“Google PC”が登場するのではないかという噂も飛び交っていた。

ラリー・ペイジ氏
ロボティックスカーのStanleyにまたがって登場したラリー・ペイジ氏

ジーンズに白衣という理系の学生のようないでたちで登場したペイジ氏は、ロボティックスカーのレース“DARPA Grand Challenge”を制した『Stanley』(スタンレー)のバンパーにまたがって入場した。ロボティックスカーとは、ドライバーが同乗せず、自律的に走行する自動車を利用してタイムを競うレースである。安全性のため、ステージのStanleyは人の手で運転されていたが、ドラマティックな演出に会場が大いに沸いた。

車載用Googleアース 携帯電話用
独フォルクスワーゲンと開発中という車載向けのサービス携帯電話機用のGoogleアースも提供される

ペイジ氏は、ここで“Googleファーストフード”の構想を示した。自動車のダッシュボードに用意されたハンバーガーやドリンクのアイコンをプッシュすると食事の注文が行なえるというもので、食事ももちろん自動的に搬送されてくる。これはもちろんジョークなのだが、グーグルはドイツのフォルクスワーゲン(Volkswagen)社との間で、自動車のダッシュボードを利用した情報サービスを開発中であり、講演では車載機器で“Googleアース”を利用して経路情報を表示するデモも行なわれた。また、携帯電話機“BlackBerry”シリーズなどに対応したローカル検索“Google Local for Mobile”に関しても紹介した。

Google Video Google Video
Google Video Player

ペイジ氏は講演で“Google”の新サービスをいくつか紹介したが、その目玉と言えるのが有料動画配信サービス“Google VideoStore”である。グーグルはインターネット上の動画を検索できる“Google Video Search”のベータサービスを2005年から提供しており、ユーザーが作成したビデオを無料で公開できるようにもしてきたが、Google VideoStoreでは、米国3大ネットの1つ“CBS”放送などと協力して『スタートレック』や『サバイバー』といった人気番組のオンデマンド配信が1ドル99セント(約240円)から行なえる。壇上には米CBS社CEOでプレジデントのラシー・ムーンヴェス(Leslie Moonves)氏が呼ばれ、「新しいメディアと既存メディアの協力が実現した」と述べた。

収入モデルとしては、コンテンツの売り上げの一部がグーグルにバックされる仕組みだが、Googleの利益に関してはコストをペイできる程度の最小限のものとして、なるべく低価格とする点を重視していくという。Google VideoStoreでは、PSPやiPodに対応した動画に加え、Google Video PlayerというWindows対応のソフトも用意し、サムネイル表示されたシーンの中から好きなものをマウスで簡単に選択する機能なども提供される。

Google Pack
Google Packのインストール画面。ネットワーク帯域、CPU負荷ともにすべてを使わないようにし、バックグラウンド作業できるようにしているという

講演では“IT業界が取り組むべき課題”として、ペイジ氏が考えている内容に関しても紹介された。そのひとつが機器の相互接続性で、ペイジ氏が昨年のCESに来て、市場には多くの種類のデジタル機器があふれているが、それらを相互に連携させるのは非常に難しいと痛感したという。また、機器ごとに規格の異なるACアダプターが必要だったり、電力供給やインターネット接続用に何本もケーブルを差さなければならないといった煩雑さもある。ソフトウェアの世界であれば、ミドルウェアを導入し、インターフェースの違いを吸収することができる。ペイジ氏はUSB 2.0のケーブルにそういった仕組みを持たせて、電力供給やネットワーク接続、映像や音声の入出力などさまざま接続を1本のケーブルでまかなえるようにならないかという提案を、講演を聴いているCESの参加者に対して行なった。

100ドルPC アフリカ
ペイジ氏が手に持っているのが100ドルパソコン電気の通じているところすべてからクエリーが届くが、アフリカだけは例外だという

さらに、ペイジ氏はGoogleのクエリーは全世界からやってきているが、アフリカからのアクセスがないことが非常に悲しいことであるとし、世界中の子供たちに1億台のパソコンを提供する“100ドル・パソコン”の事業についても言及した。これは米マサチューセッツ工科大学が進めているプロジェクトであるが、グーグルも技術協力を行なっている。また、ソフトウェアのインストール作業の煩雑さを低減するためのサービスである“Google Pack”、インスタントメッセージの相互接続性を確保する“Google Talk BETA”なども紹介した。Google Packでは、ウェブブラウザーのや画像管理ソフト、アンチウイルスソフトなど、パソコンを使用する上で不可欠なソフトを一括してインストールできるサービスで、ソフトはグーグル以外が開発したものを含めて、無料で入手できる。

Google Brain ロビン・ウィリアム氏
Google BrainGoogleカラーのヘッドギアを手に持ち、ペイジ氏から投げかけられたキーワードにロボットのような仕草とギリギリのジョークで答えた

また、人気俳優のロビン・ウィリアム氏が登場したこともトピックスのひとつになるだろう。基調講演では、ソニー(株)や米インテル社のトム・ハンクス氏、米ヤフーのトム・クルーズ氏など、豪華ゲストが目白押しだったが、下ネタとブラックジョークを絡めたギリギリのトークは間違いなく、最も盛り上がった出し物で、会場は爆笑の渦に巻き込まれた。日本人プレス向けには同時通訳のレシーバーが配られていたが、通訳が吹き出して肝心な部分が翻訳されないほどだった。

講演終了後には、質疑応答の時間も設けられ、記者や来場者の質問に穏やかで少しとぼけた雰囲気のペイジ氏の受け答えに、ウイリアム氏の軽妙なジョークを挟み込む形で進行した。質問の中には噂となっていたGoogle PCや日本でのサービス提供に関するものも含まれていたが、これらに対してペイジ氏は「(Google PCなどという)そんな噂があるんですか?」とそらとぼけた応対を行なったほか、「(日本向けサービスも)いずれはできます。今日はできないですが」と著作権関係の調整の難しさをうかがわせる部分もあった。

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