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ホンダ、手をつないで人と一緒に歩けるヒューマノイド、新型“ASIMO”を発表――時速6kmの走りや旋回走行も可能に

2005年12月13日 18時34分更新

文● 編集部 佐久間康仁

本田技研工業(株)(ホンダ)は13日、東京・青山の同社オフィスにプレス関係者を集め、人間型ロボット“ASIMO(アシモ)”の新型として、人と手をつないで歩いたり、時速6kmでの走り、旋回走行などを可能にした新型ASIMOを開発したと発表した。

取締役社長の福井威夫氏と記念撮影に望む新型ASIMO取締役社長の福井威夫氏と記念撮影に望む新型ASIMO。2000年に誕生したので今年で5歳だが、運動能力を人間の子どもに例えると? と記者に質問されると、「走ったり曲がったり、物を運んだりができるので、3~4歳というところでしょう」(重見氏)と答えた

発表会には、取締役社長の福井威夫(ふくいたけお)氏、上席研究員の広瀬真人、開発責任者の重見聡史氏らが出席し、新型ASIMOの特徴をデモンストレーションを交えて説明した。

知的能力と運動能力の2軸で見た、ASIMOの進化の系譜 新型ASIMOの“受付・応対”の役割分担
知的能力と運動能力の2軸で見た、ASIMOの進化の系譜新型ASIMOの“受付・応対”機能は、すべてASIMOの自律行動で行なうのではなく、人間の役割とASIMOの役割を明確に分担して、ASIMOをサポートとして活用するというもの

新型ASIMOでは新たに以下の行動が可能になっている。

  • 従来の視覚センサーに加えて床面センサー/超音波センサーを搭載し、周囲の環境を正確に認識するとともに、IC通信カードを携帯した人物を認識して(識別可能な範囲は半径4mで、人の方向は赤外線通信と視覚センサーで判断)、人の動きに合わせた“自動受付・案内
  • 頭部のアイカメラと手首の力覚センサーによって、物を押したり、手渡す/受け取るなどの動作
  • 力覚センサーを応用して、ワゴン(最大積載量10kg)を左右の腕の力を調整することでまっすぐ押し出したり(“運搬動作”)、ワゴンの動きが阻害される要素がある場合には、減速する/向きを変えるなどの“障害対策
  • 両足が浮いた状態で姿勢の制御を行なうことにより、走行スピードが従来の時速3kmから6kmに向上した“高速走行
  • 旋回時に発生する遠心力にバランスを取る形で重心を移動した“高速旋回走行

半径4m以内に入ると、IC通信カードと電波で接続して、人の存在を検知する 次にIC通信カードの赤外線通信機能を利用して、およその方角を認識
半径4m以内に入ると、IC通信カードと電波で接続して、人の存在を検知する次にIC通信カードの赤外線通信機能を利用して、およその方角を認識
さらに、ASIMOの頭部にある視覚センサー(アイカメラ)で人を識別して、相対位置(距離)を検出する 実際にASIMOが検知している方角をモニタリングしたところ
さらに、ASIMOの頭部にある視覚センサー(アイカメラ)で人を識別して、相対位置(距離)を検出する実際にASIMOが検知している方角をモニタリングしたところ(背後の画面を参照)
ASIMOの内蔵センサーの使い分け

最初に挨拶した福井氏は、「1986年に、人間と同じ生活空間で稼働でき、同じ知能や思考、運動能力を持つロボットを目標に開発に着手した。人間と同じ空間で共存するためには“二速歩行”が最適と考え、それから8年後の1996年にホンダ独自の二足歩行技術を確立して、最初のヒューマノイド“P2”を発表した。さらに2000年には小型軽量化を果たした“ASIMO”を発表。昨年は関節数や駆動回路を改良して、時速3kmの走りを実現した。今回の新型ASIMOはオフィスでの受付案内などの業務に確実に適応するため、“モノの受け渡し”“ワゴンを押すなどの作業”“走りの進化”を果たし、レベルの高い身体能力を獲得したと思う」と自信を見せた。

ホンダでは新型ASIMOを来年春をめどにHonda和光ビル内オフィスで運用を開始し、リース(貸し出し)事業についても順次新型ASIMOを適用していく。さらに、ASIMOで培った要素技術(姿勢制御/画像・音声認識/衝突予知・回避など)は、今後車の安全性向上をはじめとしたさまざまな分野にフィードバックするとのこと。

手を取って来客を案内するASIMO手を取って来客を案内するASIMO。手首の力覚センサーで相手が止まったかどうかを認識し、その場合はASIMOも立ち止まって待つ動作をする
手の力覚センサーでワゴンが何かに衝突していないかを常に検知 ワゴンを押しながら右に曲がるASIMOを正面から見たところ 曲がるASIMOの足の運びの説明図
これも手の力覚センサーでワゴンが何かに衝突していないかを常に検知しながら、平行に進むように力を調整しているワゴンを押しながら右に曲がるASIMOを正面から見たところ。ワゴンの車輪が傾いているところに注目!!曲がるASIMOの足の運びの説明図。従来はワゴンの直後をトレースすることしかできなかったが、今回は3歩先の位置まで確認して、外側にはみ出すように足を運ぶため、小さな半径で曲がれるようになった
ワゴンを運ぶASIMO
物の受け渡しのデモ ここでデモのお姉さんが意地悪をしてみせる
物の受け渡しのデモ。ここでは頭部のカメラと指先の触覚センサー、手首の力覚センサーを組み合わせて、トレイを落とさないように微妙な調整が行なわれているここでデモのお姉さんが意地悪をしてみせる。ASIMOにトレイを渡す振りをして……
実は乗せない!! 今度はちゃんと乗せてあげた
実は乗せない!! するとASIMOの指が空振りして、それを指先の触覚センサーが検知し、「もう一度トレイを持たせてね」と健気にお願いするASIMO今度はちゃんと乗せてあげた。ASIMOも心なしか、喜んでいるように見える
ジュース4つを置いたトレイを手渡しされるASIMO
お馴染みのASIMOの踊り1 お馴染みのASIMOの踊り2 お馴染みのASIMOの踊り3
走る前に準備体操をしてみせるASIMO
ついに走ったASIMO スラロームもできるぞ、ASIMO!
ついに走ったASIMO。「速い!」というほどではないが、微妙に宙に浮く瞬間はあるスラローム(旋回走行)もできるぞ、ASIMO! 体を傾けながら重心移動でバランスを取っているのが分かる
そして、走るASIMO!!

新型ASIMOの主なスペック

サイズ
幅:45cm
奥行き:37cm
全高:130cm
重量:54kg
関節自由度
頭部:3
腕部:7×2
手部:2×2
腰部:1
脚部:6×2
走行
最大歩行速度:時速2.7km(従来2.5km)
最大走行速度:時速6.0km
旋回走行速度:時速5km(旋回半径2.5m)
運搬歩行速度:時速1.6km(運搬時重量1kg)
飛躍期(ジャンプ時間):0.08秒
ジャンプ距離:50mm(従来6mm)
歩幅:525mm(従来300mm)
最大稼働時間
40分(歩行時)

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