このページの本文へ

カノープス、PCI Express対応のHDV対応ノンリニアビデオ編集システム『VELXUS 300』を発表――ビクターやキヤノンの業務用HDVビデオカメラにも対応

2005年11月02日 20時24分更新

文● 編集部 小西利明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
PCI Express x1に対応したHDV対応ノンリニアビデオ編集システム『VELXUS 300』のメインボード(左)と出力用エクスパンションボード VELXUS 300を搭載したPentium Dマシンによる、HDV編集のデモ。液晶TVに編集したHD映像の表示も行なっていた
PCI Express x1に対応したHDV対応ノンリニアビデオ編集システム『VELXUS 300』のメインボード(左)と出力用エクスパンションボードVELXUS 300を搭載したPentium Dマシンによる、HDV編集のデモ。液晶TVに編集したHD映像の表示も行なっていた

カノープス(株)は2日、HDV対応ノンリニアビデオ編集システム『VELXUS 300(ベルクス300)』を発表した。高速なPCI Expressインターフェースを搭載している。小規模プロダクションや企業/官公庁、ハイエンドコンシューマー層を主なターゲットした製品で、業務用HDVビデオカメラの多くのフォーマットに対応するのが特徴である。価格はオープンプライス。予想実売価格は19万7400円。発売は11月下旬の予定。

VELXUS 300のメインボード。コネクターの小さなPCI Express x1対応なのが分かる。IEEE 1394インターフェースとSビデオ/コンポジットビデオ入出力端子などを備える
VELXUS 300のメインボード。コネクターの小さなPCI Express x1対応なのが分かる。IEEE 1394インターフェースとSビデオ/コンポジットビデオ入出力端子などを備える
付属のノンリニアビデオ編集ソフト『Canopus EDIUS Pro 3』
付属のノンリニアビデオ編集ソフト『Canopus EDIUS Pro 3』

VELXUS 300はビデオ入出力インターフェースカード2枚と、ノンリニアビデオ編集ソフトを組み合わせた製品である。付属のビデオ編集ソフトは、『Canopus EDIUS Pro 3』の最新版(Ver 3.6)となっている。VELXUS 300を搭載したシステムを利用することで、業務用のHDVビデオカメラなどから映像を取り込み、HDV形式やDV形式、MPEG-2など異なるフォーマットを混在させたビデオファイルを生成できる。さらにハードウェアによる高品位なHD/SDアナログビデオ出力(BNC)を可能としており、フルHD(1920×1080ドット)対応のディスプレーと接続して、編集中の映像をリアルタイムに再生、確認できる。VELXUSシリーズの既存製品である『VELXUS 500』では、キャプチャーカードのインターフェースにサーバー/ワークステーション用の高速な64bitインターフェース“PCI-X”を使用していた。しかしVELXUS 300では、ここ1年ほどで急速に普及してきたPCI Express x1に対応しているので、より一般的なパソコンベースのシステムでも利用可能になったのが大きな特徴である(映像/音声出力用のエクスパンションボードは、一般的な32bit PCIインターフェースを使用する)。



VELXUS 300の主な特徴2点を示したスライド
VELXUS 300の主な特徴2点を示したスライド

VELXUS 300のもう1つの大きな特徴が、各ビデオカメラメーカーのHDVビデオカメラが持つ、さまざまなHDVフォーマットの入出力に対応する点である。日本ビクター(株)の業務用HDVビデオカメラ『GY-HD100』がサポートする“720/24p、/25p”や、キヤノン(株)の最新製品であるHDVビデオカメラ『XL H1』がサポートする“1080/24F”などにも対応している。このため放送用の映像制作だけでなく、デジタルシネマなどの制作にも適し、同社では多彩なモードに対応する点では世界で唯一の製品としている。

製品は入出力用のメインボードと、HD/SD出力を備えたエクススパンションボード、各種ケーブルやソフトウェアCD-ROMなどで構成される。対応OSはWindows XP Home Edition/Professional(ともにSP2)。対応CPUはPentium 4-1.8GHz以上だが、HD解像度の編集やHDVのキャプチャーにはPentium D-3.0GHz以上を推奨している。

アドテックスとの提携で、RAID HDDユニットも販売

カノープスとアドテックスの共同ロゴで、業務用ビデオ編集システムなどの外部ストレージとして販売される『CANOPUS/ADTX 160』。SATA HDDを8台内蔵し、写真の製品は約1.28TBの記憶容量を持つ
カノープスとアドテックスの共同ロゴで、業務用ビデオ編集システムなどの外部ストレージとして販売される『CANOPUS/ADTX 160』。SATA HDDを8台内蔵し、写真の製品は約1.28TBの記憶容量を持つ

またカノープスは同日、ストレージ製品を手がける(株)アドテックスとの提携により、アドテックスのRAID 5 HDDユニット“ArrayMasStor P”シリーズの3製品を、カノープス特別モデルとして共同ロゴを付けて販売することも発表した。ArrayMasStor Pシリーズは19インチ幅2Uサイズのラックマウントタイプの筐体に、8台のSATA HDDを搭載する。インターフェースはUltra160 SCSI。カノープスでは業務用ノンリニアビデオ編集システムや映像配信システムの提案に際して、同シリーズを積極的に展開するとしている。各製品のラインナップと価格は以下のとおり。

     
  • CANOPUS/ADTX 160(1.28TB):81万9000円
  •  
  • CANOPUS/ADTX 250(2TB):92万4000円
  •  
  • CANOPUS/ADTX 400(3.2TB):134万4000円

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン