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【CEATEC JAPAN 2005レポート Vol.6】サイレックス、UWBを利用したXGA動画の配信デモを自社のブースで展開

2005年10月04日 23時15分更新

文● 編集部 小林久

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サイレックス・テクノロジー(株)は自社のブースでUWB(Ultra Wide Band)のデモを行なっていた。これまでエンジニアリングサンプルなどを利用してUWBを動作させるデモなどはいくつか行なわれていたが、製品に近い形で、高解像度の画像をリアルタイムで表示させるデモは「おそらく世界初ではないか」とサイレックスは説明している。

UWBは3~10GHzと広い周波数帯域に微弱な電波を拡散し、大容量のデータを転送する無線規格で、それぞれの周波数帯に送信されるデータはノイズ程度の強さしかなく、近距離での通信しか行なえない反面、消費電力が少なく、同じ周波数帯を使う他の無線機器との混信が少ないという特徴がある。

サイレックスは米フリースケール・セミコンダクタ(Freescale Semiconductor)社のUWBチップセット『XS-110』を使用したMini PCIモジュールを開発。このモジュールを搭載したUWB機器をノートパソコンに接続。パソコンから配信されるXGA(解像度1024×768ドット)の画像をUWB経由でテレビに表示するデモを行なっていた。パソコンから配信される画像はJPEG2000で1画像あたり64KB程度に圧縮されており、送信から表示までのタイムラグは0.2秒程度。これが次々と表示され、動画として表示される。ブースにいた説明員の話では、バッファリング処理などは行なっておらず、各画像はほぼリアルタイムに表示できているという。

デモ風景 UWB機器
UWBのデモの様子(左)とサイレックスが開発したUWB送信機(右)
Mini PCIモジュール アンテナ
同じくUWB対応のMini PCIカード(左)とアンテナ(右)。チップセットはフリースケール製で、3つのチップからなる

また、サイレックスはICカードと併用する指紋認証システムのデモも行なっていた。ICカードにはあらかじめユーザーの指紋データを登録しておき、認証時にはこのICカードを指紋リーダーに差して指紋認証を行なう。本デバイスからは認証成功/不可の結果だけが送り出されるため、パソコン内に保存した指紋データが漏洩したり、スキャンした指紋データをパソコンに転送する際に盗み見される危険性を回避できるのが利点だという。

認証しているところ 模式図
ICカードと併用した指紋認証ソリューション

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