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東芝、デジタル放送対応のRDシリーズ、フルHDパネル搭載の液晶TV“face”など、デジタル家電9製品を一挙に発表!

2005年09月28日 14時53分更新

文● 編集部 小西利明

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液晶beautiful face Z1000シリーズ『47Z1000』。47インチワイド、ダブルデジタルチューナー搭載の最上位機種
液晶beautiful face Z1000シリーズ『47Z1000』。47インチワイド、ダブルデジタルチューナー搭載の最上位機種

デジタル放送対応HDD/DVDレコーダー RDシリーズと同時に発表されたのが、同社の液晶TVブランド“液晶beautiful face”の“Z1000”シリーズ4機種である。Z1000シリーズの大きな特徴は、デジタル放送のフルHD解像度(1920×1080ピクセル)に対応した液晶パネルを搭載する製品が3機種ラインナップされた点にある。フルHD対応のデジタルTV製品が大手家電メーカー各社から相次いで発表されているが、液晶TVでのフルHD対応製品は、先頃発表されたソニー(株)の“BRAVIA X”シリーズ、シャープ(株)の“AQUOS”に続いての登場となる。価格は全機種オープンプライスで、下記の一覧では予想実売価格を表記した。

47Z1000
70万円前後/11月中旬
画面サイズ 47V型/表示方式 IPS方式/表示画素数 1920×1080/輝度 500cd/m2ダブル地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー搭載/主な入力端子 D4入力×1、HDMI入力×1、S2ビデオ入力×2、ビデオ入力×4、光デジタルオーディオ出力×1、i.LINK×2、USB×1、10/100BASE-TX LAN×3(4th MEDIA専用/LAN HDD専用/汎用)など/本体サイズ(W×D×H) 113.4×35.3×79.0cm/重量 未定
42Z1000
57万円前後/10月下旬
画面サイズ 42V型/表示方式 IPS方式/表示画素数 1920×1080/輝度 500cd/m2ダブル地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー搭載/主な入力端子 D4入力×1、HDMI入力×1、S2ビデオ入力×2、ビデオ入力×4、光デジタルオーディオ出力×1、i.LINK×2、USB×1、10/100BASE-TX LAN×3(4th MEDIA専用/LAN HDD専用/汎用)など/本体サイズ(W×D×H) 104.4×35.2×75.7cm/重量 38.3kg
37Z1000
47万円前後/10月下旬
画面サイズ 37V型/表示方式 IPS方式/表示画素数 1920×1080/輝度 500cd/m2ダブル地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー搭載/主な入力端子 D4入力×1、HDMI入力×1、S2ビデオ入力×2、ビデオ入力×4、光デジタルオーディオ出力×1、i.LINK×2、USB×1、10/100BASE-TX LAN×3(4th MEDIA専用/LAN HDD専用/汎用)など/本体サイズ(W×D×H) 91.5×30.0×67.0cm/重量 29.0kg
32Z1000
37万円前後/10月下旬
画面サイズ 32V型/表示方式 IPS方式/表示画素数 1366×768/輝度 500cd/m2ダブル地上/BS/110度CSデジタル放送チューナー搭載/主な入力端子 D4入力×1、HDMI入力×1、S2ビデオ入力×2、ビデオ入力×4、光デジタルオーディオ出力×1、i.LINK×2、USB×1、10/100BASE-TX LAN×3(4th MEDIA専用/LAN HDD専用/汎用)など/本体サイズ(W×D×H) 79.4×30.0×60.1cm/重量 23.0kg
『42Z1000』42インチワイドモデル。37インチワイドモデルも外観は同じ 『32Z1000』32インチワイドモデル。パネルはフルHDではなくワイドXGA解像度
『42Z1000』42インチワイドモデル。37インチワイドモデルも外観は同じ『32Z1000』32インチワイドモデル。パネルはフルHDではなくワイドXGA解像度

フルHD解像度の液晶パネルを採用したのは、47インチワイドの『47Z1000』、42インチワイドの『42Z1000』、37インチワイドの『37Z1000』の3機種。最も小さい32インチワイドの『32Z1000』のみ、ワイドXGA(1366×768ピクセル)の解像度となっている。同社では、IPS(In Plane Switching)方式の液晶パネルを採用する製品では、初めてのフルHD解像度の製品としている。

Z1000シリーズのもう1つの特徴が、デジタル放送チューナーを2系統内蔵している点にある。これに加えて、デジタル放送を2番組を同時に表示する“ダブルウィンドウ”機能を備えているため、地上/BS/110度CSデジタル放送を2番組同時に見たり、1番組をTVで見ながら、もう1番組をLAN対応HDD(後述)に録画することが可能となっている。

Z1000シリーズは全機種がデジタル放送チューナーをダブルで搭載する。デジ×デジ、デジ×アナの2番組同時表示も可能
Z1000シリーズは全機種がデジタル放送チューナーをダブルで搭載する。デジ×デジ、デジ×アナの2番組同時表示も可能

映像処理などを行なう心臓部には、同社が独自開発した映像処理チップセットを使った“メタブレイン・プロ”と呼ばれるシステムボードを使用している。64bit CPUを2基と、256MBのDDR2メモリーなどを搭載したシステムボードで、フルHD解像度の映像処理や各種インターフェースの処理などを行なっている。映像処理については、階調表現を12bitに増加し、微妙な陰影の変化を表現する“魔法陣アルゴリズム・プロ”や、映像信号を解析してきめ細かいガンマ補正を行なう“新ヒストグラムダイナミックガンマ”、64色に対して色の濃さや色合い、明るさを制御する“カラーイメージコントロール・プロ”、さらに“新MPEGノイズリダクション”や“ダイナミックノイズリダクション”などのMPEG-2映像のノイズ除去など、さまざまな映像処理・補正機能が搭載されている。

Z1000シリーズに搭載されている“メタブレイン・プロ”のシステムボード
Z1000シリーズに搭載されている“メタブレイン・プロ”のシステムボード

ボディーのデザインは、フラットな大画面ディスプレーをシンプルなフレームが囲んで、画面を強調するデザインとなっている。スピーカーはフレーム下部のスリット状の部分に、左右3個ずつの計6個が埋め込まれている。“ジェットスリット・スピーカー”と呼ばれるこのスピーカーは、スピーカーユニット前面に置かれた前面板で圧縮し、狭いスリット形開口部から放出することで、切れの良い引き締まった音響再生を実現しているという。

Z1000シリーズの下部に装備された“ジェットスリット・スピーカー”のイメージ図。片側に6×12cmが2個、3.3cm経が1個搭載されている
Z1000シリーズの下部に装備された“ジェットスリット・スピーカー”のイメージ図。片側に6×12cmが2個、3.3cm経が1個搭載されている
Z1000シリーズの背面端子部。LAN端子が3つ並んでいるのが分かる
Z1000シリーズの背面端子部。LAN端子が3つ並んでいるのが分かる

Z1000シリーズの興味深い特徴が、3つのLAN端子を使ったブロードバンド&ネットワーク対応にある。3つのLAN端子はそれぞれ役目が異なり、1つは(株)ぷららネットワークスが運営する光ブロードバンド放送『4th MEDIA』専用の端子となっている。通常4th MEDIAを視聴するには、ブロードバンドルーターに専用セットトップボックス(STB)を接続し、STBにTVをつないで視聴する。Z1000シリーズは4th MEDIAのSTB機能を内蔵しているため、4th MEDIAを契約しているユーザーならば、ルーターとZ1000の専用端子をLANケーブルで結ぶだけで、4th MEDIAの視聴が可能になる。Z1000シリーズのリモコンにも4th MEDIA用のボタンがついていて、4th MEDIAの番組視聴操作が行なえる。

2つ目のLAN端子はLAN HDD接続用で、市販のLAN接続対応ネットワークHDDをここにつなぐと、デジタル放送の番組をハイビジョン品質のMPEG-2 TSのまま録画でき、いつでも視聴できる。同様の機能は同社の液晶TV“LZ150”シリーズも搭載しており、それと同等の機能と思われる。最後の1つは汎用のLAN端子で、RDシリーズのHDD/DVDレコーダーと接続して、Z1000上のEPGで番組録画予約をしてRD側に自動転送したり、パソコンと接続してパソコン内のAVコンテンツを楽しむことができる。Z1000シリーズはAVコンテンツをホームネットワークで利用するための業界標準“DLNAガイドライン”に対応予定で、この規格に対応するパソコン(およびサーバーソフト)やネットワークメディアプレーヤーと連携して、ネットワーク経由でAVコンテンツを楽しめるようになる予定だ。



RDとは異なり、新聞のTV欄スタイルの番組表画面 内蔵のインターネットブラウザーを使用中も、小画面でTV放送を表示できる
RDとは異なり、新聞のTV欄スタイルの番組表画面内蔵のインターネットブラウザーを使用中も、小画面でTV放送を表示できる

予想実売価格は、47Z1000で70万円前後、フルHD対応では最も小さい37Z1000で47万円前後。シャープのAQUOSシリーズよりは安価で、ソニーのBRAVIA Xシリーズと比べると、47Z1000はBRAVIAの46インチワイドモデルよりやや高く、37はBRAVIAの40インチワイドモデルよりだいぶ安く設定されている。LAN関連の付加機能を考えると、妥当な価格帯と言えそうだ。いずれにしても、液晶、プラズマ、リアプロと、さまざまな方式でフルHD解像度対応のTVが出揃ったわけで、いよいよ日本にも本格的なフルHD時代が到来したと言っても過言ではないだろう。

     
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