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レーベル面も“レーザーでラベリング!!”――米LightScribeのプログラムマネージャーがデモのためにASCII24を訪問

2005年09月14日 17時28分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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LightScribeでレーベル印刷したメディアの例
LightScribeでレーベル印刷したメディアの例

米ヒューレット・パッカード社の研究部門から産声を上げ、現在は米LightScribe社として独立し、普及促進やライセンス供与などの活動を行なっている、レーベル面をレーザーで加工・ラベリングを行なう技術“LightScribe(ライトスクライブ)”。2004年1月に技術発表が行なわれ、今年1月に対応製品が“CES(米国で行なわれる家電製品のトレードショー)”でお披露目された。日本では今年の5月末より活動を開始し、フォーカスト・コミュニケーションズ(株)が広報代理を行なっているが、去る12日に同社広報担当者と米LightScribeのアジアパシフィック担当プログラムマネージャーのブレット・モンクマン(Brett Monkman)氏がアスキー本社を訪れ、LightScribeのデモンストレーションを行なった。



アジアパシフィック担当プログラムマネージャーのブレット・モンクマン氏
米LightScribeのアジアパシフィック担当プログラムマネージャーのブレット・モンクマン氏

LightScribeは、記録型CD/DVDメディアのレーベル面にレーザー光で化学変化を起こす色素層を設けることで、データ記録時と同様の機構を使い、レーベル面に文字や画像を印刷するというもの(モノクロながら濃淡の階調表現は可能)。利用するには、

  1. LightScribe対応光ドライブ
  2. LightScribe対応メディア
  3. LightScribe対応レーベル印刷ソフト

の3つが必要となる。(1)の対応ドライブは、国内ではラシージャパン(株)やベンキュー ジャパン(株)などがDVD±R/RWドライブを発売しているほか、日本ヒューレット・パッカード(株)がデスクトップパソコンの内蔵オプションとして用意している。現時点での実売価格は、非対応ドライブに比べて15~20%程度割高となる。(2)のメディアは、日本HP、三菱化学メディア(株)などがCD-R、DVD+Rメディアを発売しており、こちらは35~40%程度の割高となっている。いずれも、将来的には量産効果によって価格差が縮まるだろう、とモンクマン氏は語る。

LightScribe対応メディアにレーベル印刷するには、普段とは表裏を逆にして、レーベル面をピックアップ側に向けて装着する
LightScribe対応メディアにレーベル印刷するには、普段とは表裏を逆にして、レーベル面をピックアップ側に向けて装着する

(3)のソフトウェアは(1)のドライブにも同梱されており、プリセットのパターン模様やメディアの円周に合わせて扇状に文字をレイアウトして、印刷することができる。また、一度印刷した部分を消去することはできないが、まだ記録していない部分に追記することは可能となっている。

LightScribe対応レーベル印刷ソフトの実行画面 文字や模様を円周上に沿って丸くレイアウトすることもできる
LightScribe対応レーベル印刷ソフトの実行画面文字や模様を円周上に沿って丸くレイアウトすることもできる

デモでは、LightScribe対応ドライブを内蔵したノートパソコンを持ち込んで、その場で印刷してみせてくれた。インクジェットプリンター対応のメディアなどとは異なり、表面にザラついた加工はなく、印刷した部分を指で触っても凹凸などは感じられない(色素層の上に保護層があるため)。

ドラフト/スタンダード/フルプリントの3レベルの違い
ドラフト(手前)/スタンダード/フルプリント(奥)の3レベルの違い。ドラフトモードではやや色が浅いものの、さほど感じられない

印刷モードには、ドラフト/スタンダード/フルプリントの3レベルがあり、ドラフトなら出力時間が短い半面、濃淡の差が少なく、フルプリントならコントラストの高いレーベル印刷が可能となる。時間の差の一例としては、ドラフトの場合18分、スタンダードは25分、フルプリントでは30分程度かかるとのこと。

LightScribeのライセンスを受けているメーカーの数々 LightScribeの今後の展望について
LightScribeのライセンスを受けているメーカーの数々LightScribeの今後の展望について。カラフルな対応メディアの登場も期待できそうだ

直近の情報としては、今月初めにドイツで開催された家電製品の世界的なトレードショー“IFA”でVer.1.2の規格が発表され、

  • メディアの記録高速化(30~35%程度の記録速度の向上)
  • カラーディスクの対応(パステルカラーなど、鮮やかな色素層を実現)

を果たし、2006年初頭にはVer.1.2対応製品の発売を予定しているという。

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