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アイ・オー・データ機器、デジタル放送録画対応のHDDレコーダー『Rec-POT F』など3製品を発表

2005年09月07日 02時22分更新

文● 編集部 小西利明

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デジタル放送録画に対応したHDDレコーダー『Rec-POT F』 デジタル放送チューナー内蔵TVとi.LINK経由で接続し、Rec-POT Mに録画した番組をハイビジョン品質のまま楽しめる
デジタル放送録画に対応したHDDレコーダー『Rec-POT F』デジタル放送チューナー内蔵TVとi.LINK経由で接続し、Rec-POT Mに録画した番組をハイビジョン品質のまま楽しめる

(株)アイ・オー・データ機器は7日、HDDビデオレコーダーやTVチューナーカードなど、3製品を発表した。

デジタル放送対応HDDレコーダー『Rec-POT F』

同社のHDDレコーダー“Rec-POT”シリーズは、デジタル放送(地上デジタル/BS/110度CS)対応チューナーや、同チューナーを搭載するTV・HDD/DVDレコーダーなどとi.LINK経由で接続し、デジタル放送番組をハイビジョン画質(MPEG-2 TS)のまま録画するHDDレコーダーである。シリーズ最新の製品となる『Rec-POT F』では、従来機種の機能に加えて、新たに“プレイリスト機能”と呼ばれる新機能が加わった。

Rec-POTシリーズは本体にデジタル放送チューナーを搭載せず、他のデジタル放送チューナー(またはチューナー搭載機器)と接続して使用する、録画専用機である。デジタル放送チューナーとの接続はi.LINKを用いるので、i.LINK出力端子を備えるデジタル放送チューナーが必須となる。基本的な使い方は、チューナー側で予約録画したい番組をEPG上から選択。Rec-POT側で録画し、再生を行なって視聴するという流れになる。またデジタル放送対応のD-VHSデッキやHDDレコーダー、Blu-rayディスクレコーダーなどとRec-POT組み合わせれば、Rec-POTで録画したコピーワンス番組を移動(ムーブ)して、D-VHSテープやディスクなどに記録することも可能である(移動したコピーワンス番組の録画データは、Rec-POT上から自動削除される)。

Rec-POT Fの背面。端子類はi.LINK端子が2つあるだけとシンプル。1つはチューナーに、もう1つはほかのデジタル放送対応機器につなぐ
Rec-POT Fの背面。端子類はi.LINK端子が2つあるだけとシンプル。1つはチューナーに、もう1つはほかのデジタル放送対応機器につなぐ

新しいRec-POT Fで加わったプレイリスト機能とは、Rec-POT上にある録画データから見たいシーンだけを抜き出したプレイリストデータを作り、そのシーンだけを視聴する機能である。たとえば録画したドラマからCMシーンを除いた本編部分だけでプレイリストを作ると、そのドラマを見る際には、自動的にCMを飛ばして本編だけを楽しめるようになる。プレイリストの作成は、Rec-POT F付属のリモコンで簡単に行なえる。プレイリストで作成されたシーンは、DVDビデオの“チャプター”のようにリモコン操作で簡単に頭出し操作などができるので、長い番組を複数のシーンに分けて、チャプタースキップのように見たいシーンへ移動することも可能だ。さらにプレイリストを作成した録画データを、ほかの機器に移動した場合、プレイリストのシーンだけが移動され、省かれた部分だけがRec-POT側に残る。たとえばRec-POT上でCMカットした本編だけを、Blu-rayレコーダーに移動してディスクに記録するといったことも可能になる。

Rec-POT Fの録画済み番組の“タイトルリスト”。番組タイトルの左に“E”のマークが付いている番組が、プレイリストを作成した番組 プレイリストの作成画面。残したいシーンの頭にIN点、後ろにOUT点をセットする方法なので、簡単なビデオ編集を経験したことがあれば、すぐに使い方も理解できる
Rec-POT Fの録画済み番組の“タイトルリスト”。番組タイトルの左に“E”のマークが付いている番組が、プレイリストを作成した番組プレイリストの作成画面。残したいシーンの頭にIN点、後ろにOUT点をセットする方法なので、簡単なビデオ編集を経験したことがあれば、すぐに使い方も理解できる

なおプレイリストで抜き出せるシーンは、1つの録画データにつき10シーンまでという制限がある。複数の録画データにまたがるプレイリストは作れない。またプレイリストはMPEG-2のGOP単位で作成されるので、1フレーム単位での作成はできない。

Rec-POT Fには専用リモコンが付属し、価格はオープンプライスである。予想実売価格は5万9800円前後と見込まれている。出荷時期は9月下旬の予定。

新エンコーダー搭載&デジタル放送録画対応
『GV-MVP/RX3』

TVチューナー/エンコーダーカード『GV-MVP/RX3』 『GV-MVP/RX3』の正面カット。カードコネクターの上側にある黒い四角のチップが新しいNEC製エンコーダーチップ
TVチューナー/エンコーダーカード『GV-MVP/RX3』『GV-MVP/RX3』の正面カット。カードコネクターの上側にある黒い四角のチップが新しいNEC製エンコーダーチップ

アイ・オー・データ機器のTVチューナー製品“GV-MVP”シリーズには、ハードウェアエンコードで高画質&高機能のハイエンド製品“GV-MVP/GX”、ハードウェアエンコード&高画質で、機能面はやや劣る“GV-MVP/RX”、ソフトウェアエンコードのローエンド製品“GV-MVP/SX”の3シリーズがラインナップされている。今回発表された『GV-MVP/RX3』(以下RX3)は、RXシリーズの最新となるPCI拡張カード型のTVチューナー/エンコーダーカードである。

RX3第一の特徴は、エンコーダーチップにNECエレクトロニクス(株)製の“μPD61153B”を搭載した点にある。従来のRXシリーズでは、高画質化のための3次元Y/C分離回路を別のチップで搭載していたが、新しいエンコーダーチップはこの機能をチップ内に内蔵したことで、低価格化と画質の向上を実現した。エンコーダーチップ自体も能力が向上しており、従来のRX2シリーズと比べて、MPEG-2エンコードされた映像が、より鮮明になっているという。

RX3でデジタル放送のEPGを表示してみた様子。SD品質になるとはいえ、デジタル放送でも録画できるのは便利だ
RX3でデジタル放送のEPGを表示してみた様子。SD品質になるとはいえ、デジタル放送でも録画できるのは便利だ

もうひとつの特徴が、デジタル放送録画への対応である。デジタル放送をデジタルデータのまま直接録画することはできないが、デジタル放送チューナーやデジタル放送対応CATVセットトップボックスなどからのアナログビデオ出力を接続して、コピーワンス信号(CGMS-A)の付いた番組を録画可能になる。アナログTV放送並みの解像度に落とされてしまうので、デジタルそのままの画質に及ばないが、コピーワンス番組でも録画できるので、CATV利用者などにはありがたい機能だろう。さらにCPRM対応の記録型DVDドライブとDVDメディアを使用すれば、こうした番組をDVDメディアに記録することも可能である。RX3にはCPRMに対応したビデオ編集ソフト“PowerProducer 3 CPRM for I-O DATA”も付属している。

TV視聴/録画ソフトとしては、同社製TVチューナー製品共通の“mAgicTV5”が付属している。このソフトは、複数の同社製チューナー製品を併用した複数番組の視聴/録画に対応していて、最大で6チャンネルまでの同時録画に対応している。またビデオ編集ソフト『PowerDirector Express』、携帯電話向けムービー変換ソフト『Video Tool Box 2 SE』、遠隔録画予約ソフト『reserMail』なども付属している。

対応OSはWindows XP/2000(SP3以降)。対応CPUは1GHz以上のPentium III、Celeron、Pentium 4、Athlon/Duron/Athlon 64シリーズなどとなっている。価格は1万5330円。出荷は9月中旬の予定。



USB接続のキャプチャー専用ハードウェアエンコーダー
『GV-MDVD2』

ハードウェアエンコーダーを内蔵したキャプチャー専用ユニット『GV-MDVD2』 ノートパソコンにGV-MDVD2を接続してキャプチャーを行なうデモも披露された
ハードウェアエンコーダーを内蔵したキャプチャー専用ユニット『GV-MDVD2』ノートパソコンにGV-MDVD2を接続してキャプチャーを行なうデモも披露された

USB対応のキャプチャーユニット『GV-MDVD2』は、ビデオ入力端子類とハードウェアMPEG-2エンコーダーと搭載した、キャプチャー専用の製品である。TVチューナーは備えていない。本体は大変コンパクトで、サイズは幅26×奥行き114×高さ79mm。重量は約170gである。

USB 2.0/1.1に対応し、USBバスパワーによる給電で動作するため、ACアダプターや電池の類は必要ない。3Dノイズリダクションや、タイムベースコレクター的な機能を備える“フレームシンクロナイザー”などの高画質化機能も備えている。入力端子としては、Sビデオ入力、コンポジットビデオ入力、ステレオ音声入力などを備えている。

録画と再生には、付属ソフトの『WinDVD Creator2 SpecialEdition』を使用する。このソフトではMDVD2経由でパソコンのHDD内にMPEG-2ビデオを記録するだけでなく、DVD±VR(ビデオレコーディングフォーマット)での、DVDメディアへのダイレクト録画も可能である。

対応OSはWindows XP/2000。対応CPUはCeleron-800MHz以上だが、Pentium 4-1.6GHz以上を推奨としている。価格は1万3125円。出荷時期は9月下旬の予定である。

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