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ウォークマンケータイ発売! ロンドンでJamiroquaiがシークレットライブ――「iPodも持っているけれど、電話はかけられないし撮影もできないよね」

2005年08月12日 20時45分更新

文● 安藤 怜

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英ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズ(Sony Ericsson Mobile Communications、以下、英ソニー・エリクソン)社は、現地時間の11日、音楽プレーヤー機能を搭載した携帯電話機“Walkman phone”こと『W800i』の製品説明会を開催した。W800iは12日にヨーロッパ、中東、アフリカで発売される。同社はイギリスの人気グループ“ジャミロクワイ(Jamiroquai)”のワールドツアーのスポンサーであることから、説明会後にジャミロクワイによるシークレットライブが開催された。

会場となったのは、ロンドン西部にあるシェパーズ・ブッシュ・パビリオン
会場となったのは、ロンドン西部にあるシェパーズ・ブッシュ・パビリオン(Shepherd's Bush Pavillion)。シークレットライブが行なわれるので、中で何が行なわれているのか分からないようになっていた。ちなみに最寄りのシェパーズ・ブッシュ駅は、7月21日に爆弾テロの未遂事件があったところだが、すでに街は平静を取り戻している
ジャミロクワイのメンバー
W800iを手にしたジャミロクワイのメンバー。前列中央がボーカルのジェイ・ケイ
英ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズでEMEAマーケティング担当副社長を務めるステファン・ストレイト氏
英ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズでEMEAマーケティング担当副社長を務めるステファン・ストレイト氏

今回の製品説明会では、ヨーロッパのメディア関係者が約100人招待され、携帯電話の専門誌の編集者だけでなく、音楽やエンターテイメント雑誌の編集者も参加した。同社でEMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)マーケティング担当副社長を務めるステファン・ストレイト(Stefan Streit)氏は、製品説明会の冒頭、「朝出かける時に、(1)カギ、(2)財布、(3)携帯電話、この3つを忘れたら人々は必ず家に取りに帰る。デジタルカメラや携帯ゲーム機、音楽プレーヤーを忘れても、普通は取りに帰ったりしない。でも、ウォークマン携帯電話ならば、やはり取りに帰るだろう!」と、ウォークマン携帯電話は、常に携帯されるものの1つとなることをアピールした。



W800i W800i
W800i。イギリスでの販売価格は、本体が329ポンド(6万6000円)。新規契約の場合は、キャリアによって異なるが、基本通話時間が月200~275分(月額基本料30~35ポンド=6000~7000円、1ポンド=約200円)の1年契約で、本体と同梱の付属品が無料となる200万画素のデジタルカメラを搭載する。本体の付属品は、512MBのメモリースティック Duo、USBケーブル(USB 2.0対応)、専用ソフト『Disc2Phone』、専用ヘッドホンなど

W800iは、GSM(900/1800/1900MHz)の通信方式に対応する携帯電話機。最大の特徴は音楽再生機能で、パソコンからメモリースティック DuoにMP3/AAC方式の音楽ファイルを転送し、W800iにそれを挿入して聴くことができる。本体には512MBのメモリースティック Duoが付属し、最大125曲または10~12枚のアルバムが録音できるという。ストレイト氏によれば、対応するメモリースティック Duoの容量は最大2GB。「年内には最大4GBのメモリースティック Duoが発売される予定で、これにも対応している」(ストレイト氏)という。

また、W800iはUSB 2.0によるパソコンとの接続が可能で、USBケーブルと、英ソニー・エリクソンのオリジナル音楽管理/録音/転送ソフト『Disk2Phone』が付属する(対応OS:Windows 98 SE/Me/2000/XP)。MP3やAACファイルの再生に対応しているで、ソニーグループが欧米で提供している音楽配信サービス“Connect”(コネクト)だけでなく、アップルコンピュータグループの“iTunes Music Store”など、他の音楽配信サービスで購入した楽曲も聞くことができる。

携帯電話としてだけでなくポータブルミュージックプレーヤーとしての使い勝手にも配慮されており、中央にあるウォークマンのマークのついたボタンを押すだけで、音楽プレーヤーのアプリケーションが起動する。楽曲の再生中にジョイスティックを操作すると、前後の楽曲にスキップできる。再生モードは、アルバム名やアーティスト名のABC順、ユーザーが指定するプレイリスト順のほか、シャッフル再生もできる。さらに、携帯電話としての機能を停止した上で音楽が聞ける“ミュージック・モード”を用意。これによって、携帯電話の使用が禁止されている飛行機に乗っている際にも、音楽を聞くことができる。また、ミュージック・モード時は、携帯電話の待ち受け時よりもバッテリーの消費が少ないため、最大30時間音楽の再生ができる。

中央にあるウォークマンのマークのついたボタンを押すだけで、音楽プレイヤーが起動する。ジョイスティックを操作することで、次の楽曲や前の楽曲にスキップすることができる オプションの大型ヘッドフォンをつけて音楽を聴くこともできる
中央にあるウォークマンのマークのついたボタンを押すだけで、音楽プレーヤーが起動する。ジョイスティックを操作することで、次の楽曲や前の楽曲にスキップすることができるオプションの大型ヘッドフォンをつけて音楽を聴くこともできる。接続は、同社製の携帯電話専用端子による

そのほか、メインディスプレーとしてTFT液晶パネル(176×220ピクセル、26万20004色表示)を搭載し、デジタルカメラ機能として有効200万画素のCCDセンサーを内蔵する。本体サイズは幅46×奥行き18.5×高さ100mm。待ち受け時間は最大400時間、通話可能時間は最長9時間。

最後にストレイト氏は、「デザインについてはあまり触れなかったけれども、もちろんW800iのデザインは素晴らしい。私は好きだ」と製品説明を締めくくった。 質疑応答では、販売目標台数に関する質問が出たが、ストレイト副社長は、目標台数は公表しない方針と回答したのみだった。

クロアチアの携帯電話専門誌『モバイル・メディア』の編集者クルノスラフ・コシク(Krunoslav Cosic)さん フランスの携帯電話専門誌『ル・エッセンシャル・ド・モビル』の編集者コリネ・クーテ(Corinne Coute)さん
クロアチアの携帯電話専門誌『モバイル・メディア』(Mobile Media)の編集者クルノスラフ・コシク(Krunoslav Cosic)さん。クロアチアでは、ノキアとソニー・エリクソンの携帯電話の人気が高いという。「W800iは、とてもいいデザインだと思う」フランスの携帯電話専門誌『ル・エッセンシャル・ド・モビル』(L'Essential du Mobile)誌の編集者コリネ・クーテ(Corinne Coute)さん。すでにW800iを試用しているという。「W800iの外部メモリーの容量は、iPodの内蔵HDD容量と比べると少ないが、iPodとW800iでは、ユーザーが異なってくると思う。音楽がすごく好きな人はiPodを選ぶと思いますが、好きなアルバムを月に2~3枚聞けば十分な人はW800iを選ぶでしょう」


「僕もiPodは持っているけれど、電話はかけられないし、撮影もできないよね」

ジャミロクワイダイナマイトツアーのロゴ
ジャミロクワイダイナマイトツアーのロゴ

今年6月に3年ぶりのアルバム『ダイナマイト(Dynamite)』を発売したジャミロクワイ。フランスを皮切りに、7月から世界ツアー“ジャミロクワイ・ダイナマイト・ツアー”を開始している。英ソニー・エリクソンは、このツアーのスポンサーとなり、ジャミロクワイとともにウォークマン携帯電話をアピールする。

製品説明会後のシークレットライブには、事前にウェブサイトを通じて、招待券を獲得した700人だけが参加できた。ジャミロクワイのボーカルのジェイ・ケイ(Jay Kay)は700人のファンを前に、「ウォークマンケータイは、音楽も聴けるし、電話もかけられるし、カメラも付いている。とても便利だ。僕もiPodは持っているけれど、電話はかけられないし、撮影もできないよね」とW800iを絶賛した。



このライブには、事前にウェブサイトを通じて、招待券を獲得した700人だけが参加できた ノリノリのジェイ・ケイ。観客も、一緒に盛り上がっていた
このライブには、事前にウェブサイトを通じて、招待券を獲得した700人だけが参加できたノリノリのジェイ・ケイ。観客も、一緒に盛り上がっていた


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