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日本ビクター、レンズ交換可能なプロ用HDVカムコーダー『GY-HD100』とHDVデッキ『BR-HD50』を発表

2005年08月03日 14時53分更新

文● 編集部 小林久

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日本ビクター(株)は3日、放送局やハイエンドユーザーをターゲットにした、HDVカメラレコーダー『GY-HD100』とHDVレコーダー『BR-HD50』を発表した。価格はGY-HD100が87万1500円、BR-HD50が52万5000円。発売は9月下旬を予定している。

GY-HD100(1) GY-HD100(2)
『GY-HD100』は、女性にも持ちやすい軽量コンパクトなボディーを実現したショルダータイプのHDV規格対応のカムコーダーだ

交換レンズ対応はコンパクトショルダー&HDV規格対応カメラで初

GY-HD100は、レンズ交換に対応したコンパクトショルダータイプのハイビジョンカメラで、720pで毎秒30フレームまたは毎秒24フレーム(以下fps)と480p(60fps)のHDV動画記録/再生(60Hz)に加え、480i(60fps、NTSC)、480p(24fps、NTSC)、576i(50fps、PAL)、576i(50fps、PAL)のDV動画記録/再生(NTSC)などに対応する。24fpsの動画記録が可能なため、映画フィルム制作に代表される24fps映像のデジタルフィルム合成処理やビデオ映像をフィルムに変換するキネコ制作も容易だという。

本体には1/3インチのバヨネットマウントを搭載し、標準装備の光学16倍ズームレンズ『Th16x5.5BRM』のほか、光学13倍の『Th13x3.5BRM』やマウントコンバーター『ACM-12』を介して1/2インチタイプの各種レンズも使用できる。

GY-HD100(3) GY-HD100(4)
1/3インチのバヨネットマウントに対応し、標準の16倍ズームのほか、オプションの13倍ズームなどの利用が可能(左)、ショルダーポジションでの耳あて位置には小型スピーカーを配置することで、音声の同時確認も容易にした(右)

また、ピント合わせの際に便利な“フォーカスアシスト”機能やプログレッシブ収録時の画質を向上させる“スムースモーション”機能なども装備。フォーカスアシスト機能は、撮影時にLCDやビューファインダーを一時的にモノクロとし、画面中のピントが合った部分の輪郭だけをカラー表示するもの。スムースモーション機能は、カメラが取り込んだ60fps(プログレッシブ)動画の奇数偶数フレームを混合し、高画質な30fpsの動画として保存できる機能。

撮像素子は1/3インチのIT3-CDDで総画素数は111万画素。本体には6ピンのIEEE 1394端子(電源供給なし)、SDメモリーカードスロットなどを装備。電源はリチウムイオン充電池で同社製の『BN-V438』使用時の動作時間は80分。本体サイズは幅235×奥行き341×高さ232mm(レンズ、マイク除く)で、撮影時の重量は3.3kg。

GY-HD100(5) GY-HD100(6)
フォーカスアシスト機能、画面がモノクロとなり、ピントが合っている部分だけがカラーになる
GY-HD100(5) GY-HD100(6)
スムースモーションの概念図東京エレクトロン(株)が開発したネットワーク経由でのビデオ転送システムもデモされていた
BR-HD50
BR-HD50

BR-HD50は、GY-HD100と合わせて使用するスプーラー(プレーヤー兼レコーダー)という位置づけで、720p(60fps)や1080i(60fps)、480p(60fps)などへの出力も可能。IEEE 1394(6ピン、電源供給なし)入出力、コンポジット入出力(SD)、Y/C入出力(SD)、アナログコンポーネント出力、HDMI出力端子、ノンリニア編集システム接続用のRS-422(D-sub9ピン)などを装備。ミニDVカセットとスタンダードDVカセットをアダプタなしで使用できるほか、DVCAM方式の記録済みテープの再生も可能。本体サイズは幅212×奥行き327×高さ88mmで、重量は3.9kg。



2006年には25%のグローバルシェアが目標、1080i対応も計画

本日都内で行なわれた発表会には、日本ビクターからプロシステムカンパニー国内営業部部長の柴田健次郎(しばた けんじろう)氏とプロシステムカンパニー商品企画部の林至(はやし いたる)氏が出席した。

林氏 柴田氏
日本ビクタープロシステムカンパニー国内営業部部長の柴田健次郎氏(右)とプロシステムカンパニー商品企画部の林至氏(左)

林氏は業務用カムコーダーの現状として“SDからHDへのフォーマットチェンジ”“本体のダウンサイジング”“テープからノンテープへのメディアチェンジ”の3点を挙げた。GY-HD100はHDV規格に対応しているほか、女性の記者が取材先で扱う際にも支障ないように本体の小型化を進めた。メディアに関しては、テープを使用するがこの点に関して林氏は「DVテープはどこでも安価に入手できる、まだまだ有効なメディア」と述べた。製品開発に際しては、マーケティング活動に2年間をかけ、国内外の放送局やプロダクションに積極的なヒアリングを行なったという。

なお、1080i対応に関して林氏は「計画としては考えている」が、「時期は明確ではない」と言及するに留まった。

柴田氏は、発表会終了後の質疑応答で2006年には25%のグローバルシェアを取りたいと目標を語った。GYーHD100の月産台数は国内で100台、海外で1000台を予定しているという。

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