ポイント
- 133万画素CCDを3枚搭載した3CCD
- 4GBのマイクロドライブが付属
日本ビクターのHDDカムコーダー『GZ-MC500』。 |
ビクターは4月にHDDムービーカメラ「Everio GZ-MC500(以下MC500)を新発表した。発売は6月上旬の予定。
従来のエブリオシリーズでは一般的な単板CCDを用いていたが、MC500では単色あたりの高感度を得るために3CCD方式を採用している。手ブレ補正は光学ではなく、ムービーカメラでは一般的な電子式だ。そのため、1/4.5型133万画素CCDを3枚使用しているが、手ブレ補正用にマージンを設けるため、動画撮影時の有効画素数は約69万画素×3となっている。
写真1 実際の使用時には写真のような持ち方になる。グリップ部分は上下45度の角度でクリックなしに無段階で調節が可能。 |
記録メディアはTypeI/IIコンパクトフラッシュかSDメモリーカード。4GBのマイクロドライブが同梱されている。そのおかげもあって、本体サイズはW80×D118×H55mm、撮影重量約400g(バッテリ、ハードディスク、レンズキャップなどを含む総重量)となっており、他のminiDVを使用したムービーカメラに対して極めてコンパクトかつ軽量にまとまっている。背面の半透過型液晶モニタは1.8型(13万画素)程度とやや小ぶりな物だが、サンプル撮影時の日差しの強い屋外での使用でも、直接画面に日差しを当てない限り視認性は充分だった。
写真2 かなり強い日差しの中での撮影だったが、白い機体は白トビしないで階調を保っている。 |
衝撃や振動面では不安の残るHDDメディアではあるが、その辺りは充分考慮されており、6面16個のゲルをメディアスロットの周囲に配置し、マイクロドライブをフローティング状態にすることで耐衝撃性を確保している。実際、風の強い屋外で手持ちでサンプル撮影しているとき、ガタガタ揺れるカメラのアクセスランプが点滅しているのは見ていてあまり気持ちのいいものではなかったが、余計な心配だった。撮影済みファイルはサムネイル画像がインデックス表示されるので検索性が高い。サムネイルを選択すれば再生や削除も一発で済む。テープメディアのような早送りや巻き戻し作業のない即応性のよさは、マイクロドライブ/コンパクトフラッシュの真骨頂だ。記録時間は同梱のマイクロドライブで約60分撮影が可能だ(最高画質時)。
写真3 静止画撮影専用のポップアップ式フラッシュ。オートポップアップではないので使用時はスライドを操作しなければならない。 |
記録方式はMPEG-2だがビデオファイルは拡張子が「.MOD」となっており、同梱されている「PowerDVD5 NE」やパッケージ版の「PowerDVD6」ではこのビデオフォーマットに対応している。しかし全てのDVD再生ソフトが対応しているわけではないのでファイルの受け渡しなどでは注意が必要だ。静止画の撮影では最高500万画素相当(2560×1920ドット)の解像度で撮影できるのも見逃せない。
写真4 4GBマイクロドライブを同梱する。専用バッテリは800mAh・7.2Vのものを使用。 |
予想価格は17万円前後となっており、一般的なminiDVのムービーカメラより高い価格帯ではある。しかしムービーファイルをメディアから直接コピーできるのは手軽だ。PCとの親和性の高いムービーカメラといえるだろう。
GZ-MC500のスペック | |
製品名 | GZ-MC500 |
---|---|
撮像素子 | 1/4.5型133万画素CCD×3 |
ズーム倍率 | 動画時光学10倍、静止画時光学8倍 |
焦点距離(35mm換算) | 動画時:46.2~462mm相当、静止画時:43~344mm相当 |
開放F値 | 動画時:F1.8~F2.4、静止画時:F1.9~F2.4 |
動画出力サイズ | 最大720×480ドット/約9Mbps |
静止画出力サイズ | 最大2560×1920ドット |
記録形式 | 動画時:MPEG-2、静止画時:JPEG |
液晶モニタ | 1.8型液晶(13万画素) |
記録メディア | 付属マイクロドライブ(4GB)、TypeI/IIコンパクトフラッシュ、SDメモリーカード |
バッテリ持ち時間 | 約1時間 |
サイズ(W×D×H) | 80×118×55mm |
重量 | 約400g(装備重量) |