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ソニー・コンピュータエンタテインメント、PlayStation Meeting 2005を開催――ラウンチに備えてPS3の開発環境の充実に力を注ぐ

2005年07月21日 21時41分更新

文● 編集部 小西利明

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9月15日に発売される“セラミック・ホワイト”のPSP『PSP-1000 KCW』 PS3の開発環境拡充施策について発表するSCE代表取締役社長の久夛良木健氏
9月15日に発売される“セラミック・ホワイト”のPSP『PSP-1000 KCW』PS3の開発環境拡充施策について発表するSCE代表取締役社長の久夛良木健氏

ソニー・コンピュータエンタテインメント(株)(以下SCE)は21日、ゲームメーカー、流通関係者、報道関係者を対象とした戦略説明会“PlayStation Meeting 2005”を開催した。今秋から年末にかけての『PlayStation 2』(PS2)や『PlayStation Portable』(PSP)向け新作タイトルの発表や、2006年投入予定の次世代ゲーム機『PLAYSTAION 3』(PS3)の開発環境拡充プランについての発表が行なわれた。

PlayStation Meeting 2005は大きく分けて、PS2やPSPといった既存ゲーム機についての現状や今後のタイトル、販売施策についての説明が行なわれるパートと、PS3の展開プランについて説明が行なわれるパートの2部構成で行なわれた。PS2とPSPの現状について説明した同社コーポレート・エグゼクティブ COOの竹野史哉氏は、PS2の累計出荷台数が日本/アジアで2141万台、北米3700万台、欧州3321万台など累計で9162万台に達し、10年がかりで累計1億台を超えた初代PlayStationの出荷台数を6年で追い抜くとして、その好調ぶりをアピールした。また昨年9月に発表された新型PS2こと“SCPH-70000”の登場以降は、国内では30~40歳代の比較的高年齢の層や、女性層のユーザーが増えたとのデータも示した。

SCE コーポレート・エグゼクティブ COOの竹野史哉氏 PS2と初代PSの累計出荷台数の推移を示すグラフ。初代が10年かかって達成した1億台を、PS2は6年で達成する見込みだ
SCE コーポレート・エグゼクティブ COOの竹野史哉氏PS2と初代PSの累計出荷台数の推移を示すグラフ。初代が10年かかって達成した1億台を、PS2は6年で達成する見込みだ

PS2用新作タイトルについては、“ドラゴンクエスト8”のプログラム開発などで知られる(株)レベルファイブ開発(販売はSCE)のロールプレイングゲーム『ローグ ギャラクシー』が発表された。レベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏によると2年半かけて開発したタイトルで、「世のRPGのすべてに挑戦する」という力の入った言葉も聞かれた。発売予定は2005年12月で、年末のゲーム商戦でも話題のタイトルとなりそうだ。

レベルファイブ渾身のRPG『ローグ ギャラクシー』について説明する、同社代表取締役社長の日野晃博氏
レベルファイブ渾身のRPG『ローグ ギャラクシー』について説明する、同社代表取締役社長の日野晃博氏
主人公の賞金稼ぎローグが、帆船型の海賊船に乗って宇宙を駆けめぐるRPGのようだ 左のヒロインの声には、女優の上戸綾を起用している
主人公の賞金稼ぎローグが、帆船型の海賊船に乗って宇宙を駆けめぐるRPGのようだ左のヒロインの声には、女優の上戸綾を起用している

昨年末に発売されたPSPについては、日本/アジアで233万台(アジア圏は5月12日より発売開始)、北米で274万台の累計507万台を出荷し、9月には欧州での販売も開始する。PSP用ゲームタイトルもすでに全世界累計で1120万枚を出荷しているそうだが、北米ではゲームタイトル以外に、PSP用のビデオ/音楽用UMDも430万枚出荷(うち100万枚分はPSP同梱の映画『スパイダーマン2』)されているということで、携帯AVプレイヤーとしての活用も進んでいることをうかがわせた(日本/アジアではまだ40万枚)。そのほかにもPSPの利用シーンを広げるアップデートとしてウェブブラウザー機能を搭載した“システムソフトウェア ver.2”を、27日より無償提供を開始することも発表された。PSP内蔵の無線LAN機能を利用して、ウェブブラウジングが楽しめる。さらにインターネット接続サービス“So-net”を運営するソニーコミュニケーションネットワーク(株)と協力して、PSP用にデザインされたコンテンツ配信サイト“Portable TV”を開設して、PSP向けに映像コンテンツの配信サービスを行なうことも発表された。Portable TVには(株)バンダイや映画会社の(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、(株)ギャガ・コミュニケーションズなどがコンテンツを提供する予定。

PSP用インターネットブラウザー機能の概要。待望されていた機能だが、FLASH表示に非対応というのは残念だ 実際にPSPで表示した“Portable TV”のトップページ。映画やドラマ、アニメなどのコンテンツが用意される模様だ
PSP用インターネットブラウザー機能の概要。待望されていた機能だが、FLASH表示に非対応というのは残念だ実際にPSPで表示した“Portable TV”のトップページ。映画やドラマ、アニメなどのコンテンツが用意される模様だ
配信される映像はMP4/AVC形式で、画質も非常に良好だ
配信される映像はMP4/AVC形式で、画質も非常に良好だ
セラミック・ホワイトのPSP“バリューパック”の製品構成
セラミック・ホワイトのPSP“バリューパック”の製品構成

9月15日にはPSPのカラーバリエーションモデルとして、“セラミック・ホワイト”の『PSP-1000 KCW』が発売されることも発表された。ACアダプターや32MB メモリースティックDuo、リモコン付きヘッドホン、ポーチなどがセットになったバリューパックとして販売される。価格は2万6040円。またホワイトPSPの発売にタイミングを合わせる形で、(株)スクウェア・エニックスからUMDビデオタイトルとして、『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』(9月14日発売予定、DVDビデオ版も発売される)が、コナミ(株)からは人気のサッカーゲームのPSP版『ウイニングイレブン9 ユビキタス エボリューション』(9月15日発売予定)が発売されるなど、PSPの拡販に向けた動きも活発に行なわれる予定である。



PSP向けの未発表新作タイトルの発表も行なわれたが、なかでも注目なのは、(株)ナムコが開発中の『ポータブル・リゾート』(仮) なんとゲーム中のキャラクターがウクレレを持つと、実際にこんな風にPSPを抱えて、ウクレレを演奏できるのだ!
PSP向けの未発表新作タイトルの発表も行なわれたが、なかでも注目なのは、(株)ナムコが開発中の『ポータブル・リゾート』(仮)なんとゲーム中のキャラクターがウクレレを持つと、実際にこんな風にPSPを抱えて、ウクレレを演奏できるのだ!

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