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日本HP、シリアルアタッチドSCSI対応のIAサーバー/ストレージ製品群を発表――2.5インチSAS/SATAストレージが混在可能!!

2005年07月07日 11時54分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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日本ヒューレット・パッカード(株)は7日、次世代SCSI規格である“シリアルアタッチドSCSI(SAS)”対応製品として、IAサーバー“HP ProLiant(プロライアント)”6シリーズと、既存のサーバー製品をSAS対応にする『HP Smartアレイ P600コントローラ』『HP StorageWorks Modular Smart Array 50』を今月下旬以降に順次出荷開始すると発表した。同時に、日本エイ・エム・ディ(株)のデュアルコアCPU“デュアルコア AMD Opteron(オプテロン) プロセッサ”を搭載するIAサーバー“HP ProLiant”3シリーズを今月下旬に出荷開始すると発表した。今回発表された製品ラインナップと標準小売価格、出荷開始時期は次のとおり。

2.5インチSAS HDDをマウントに装着したところ
2.5インチSAS HDDをマウントに装着したところ

HP ProLiantシリーズ(SAS対応モデル)

HP ProLiant ML370 G4 SASモデル
43万6800円~/SAS最大8台内蔵可能/7月下旬
HP ProLiant ML570 G3 SASモデル
126万円~/SAS最大18台内蔵可能/8月上旬
HP ProLiant DL360 G4p SASモデル
36万5400円~/SAS最大4台内蔵可能/7月下旬
HP ProLiant DL380 G4 SASモデル
40万7400円~/SAS最大8台内蔵可能/8月上旬
HP ProLiant DL580 G4 SASモデル
199万5000円~/SAS最大8台内蔵可能/8月上旬
HP ProLiant DL385 デュアルコア・SASモデル
45万9900円~/SAS最大4台内蔵可能/7月下旬

HP StorageWorks(SAS対応製品)

HP StorageWorks Modular Smart Array 50
23万1000円~/SAS最大10台内蔵可能/7月下旬
HP Smart Array P600コントローラ
12万6000円~/7月下旬

HP ProLiantシリーズ(デュアルコア AMD Opteronプロセッサ搭載 2way機)

HP ProLiant DL385 デュアルコア・SCSIモデル
39万6900円~/7月下旬
HP ProLiant BL25p デュアルコアモデル
49万3500円~/7月下旬
HP ProLiant BL35p デュアルコアモデル
37万8000円~/7月下旬
HP ProLiant SASモデルの主な特徴 HP Storage Works MSA50の説明
HP ProLiant SASモデルの主な特徴HP Storage Works MSA50の説明

今回、日本HPが発表したSAS対応サーバーは、いずれも同名の従来製品にHP Smart Array P600コントローラを64bit PCI-Xスロット(133MHz駆動)に標準装備し、2.5インチストレージ(HDD)のスモール・フォーム・ファクター(SFF)を採用。シリアルATA(SATA)接続の2.5インチHDDを、同一筐体に混在できるのが特徴となっている。SAS HDDの容量は36GBもしくは72GBで、毎分1万回転タイプ。

SASコネクターのアップ
SASコネクターのアップ

最初に3.5インチではなく2.5インチHDDを採用した理由について、日本HPの広報は

  • サイズで約70%、消費電力で50%の削減になる
  • HDDサイズの小型化により、搭載台数が増やせるため、従来は2台でRAID 1しか組めなかったサイズの筐体でも、4台内蔵してRAID 5(分散書き込み+パリティーによる信頼性向上)を構築できる
  • HDDサイズの小型化により内部エアフローが改善し、冷却効率が向上する

などを挙げている。また、SASとSATAの混在環境については、24時間連続運用が必要なミッションクリティカルなデータ、およびパフォーマンス重視のアプリケーションを高信頼性のあるSASに、バックアップ目的やリファレンスデータなどの格納には容量あたりのコストが低いSATAといった使い分けを提案する。

『HP Smart Array P600コントローラ』の説明
『HP Smart Array P600コントローラ』の説明

HP Smart Array P600コントローラは、RAID 0、1+0、5および独自のADG(アドバンスド・データ・ガーディング、同社では“RAID 6”とも呼称)をサポートする、2点間通信速度が毎秒3GbitのSASコントローラーカード。ADGは、パリティーデータを2台のHDDに振り分けて分散管理するRAID拡張機能で、RAID 5では1台の故障のみサポートするが、ADGでは2台の故障でもデータを保護できるというもの。内部2系統8ポート、外部1系統4ポート(同時使用は内部2系統、もしくは内部/外部各1系統)インターフェースを備え、SASとSATA HDDの混在が可能。カード上には、バッテリーバックアップ機構を持つライトキャッシュとして、DDR SDRAMを256MB搭載する。ネットワーク経由での監視・管理機能としてInsight Manager/ACU(アレイ・コンフギュレーション・ユーティリティ)/SmartStart integrationなどをサポートしている。

SAS普及のタイムライン 既存のパラレルSCSIの限界とSASへの移行
SAS普及のタイムライン既存のパラレルSCSIの限界とSASへの移行

同社では、既存のパラレルSCSI(Ultra320 SCSI)では高速化の限界に来ているとし、今年(2005年)から2006年にかけてサーバー/ワークステーションのHDDはSASへの移行が進み、2007年には完全にSASに置き換わると見ている。

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