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iWork '05

(前編)エフェクトの追加やビルド機能の改良で表現力がさらに豊かに

2005年06月30日 21時18分更新

文● 河村政雄

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本記事は、MacPeople2005年4月号の“Product Report”に掲載された記事を再掲載したものです。

■視聴者を飽きさせないアニメーションが可能

「iWork '05」は、プレゼンテーションソフトの新バージョン「Keynote 2」と、ワープロソフト「Pages」で構成される。位置づけとしては「AppleWorks」の後継で、競合製品はマイクロソフト(株)の「Office 2004 for Mac」となる。価格は8190円と、Officeに比べて購入しやすいのが魅力だ。今回は、Keynote 2を検証しよう。

起動して最初に気づくのは、付属するテーマが増えていること(図1)(※1)。いずれも美しさを強調しながら、聴衆はあくまでプレゼンの内容に集中できるデザインだ。

テーマセレクター
図1 Keytnote 2のテーマセレクター。「ポートフォリオ」から「水彩」までが追加されたテーマだ。旧バージョンにあった「石板」「革装本」は、なぜか姿を消している

編集画面での作業の流れは旧バージョンを踏襲しており、各テーマごとに10種類程度用意されているマスタースライドの中から、画像や箇条書きといった自分が必要な形式のものを選び、それにテキストや画像を追加していく(図2)

メニューバーに「挿入」が追加
図2 一見しただけでは旧バージョンと区別がつきにくいが、メニューバーに「挿入」が追加されている

大幅に強化されたのは、テキストのアニメーション機能だ。従来はトランジションでのみ利用可能だった「キューブ」がテキストにも適用できるようになったほか、1文字単位でアニメーションする「文字エフェクト」が追加された(表)。また、テキストやグラフィックなどのオブジェクトの出現/消滅の流れを制御する「ビルド」機能が改良され、あるオブジェクトと同時、あるいは指定した秒数後に別のオブジェクトを自動的に出現/消滅させられるようになった(図3)。従来は、オブジェクトを別のものに入れ替える場合、プレゼン中にマウスを2回連続でクリックせねばならず、操作を失敗する恐れがあったのだ。

●新たに追加された主なエフェクト
エフェクト名 動き
タイプライター キーボードで入力したように1文字ずつ出現する
スピン 1文字ずつ回転しながら現れる
ムーブイン 画面の左側もしくは右側から滑るように出現する
圧縮 字間が離れた状態で文字列が出現し、徐々に中央に集まっていく
軌道 各文字がそれぞれ時計/反時計回りに回転する
追加されたエフェクトの一部。通常のビルド12種類に加えて、文字エフェクト11種類と単語エフェクト3種類が用意された
ドロワー
図3 ドロワーでは、項目をドラッグして順序を入れ替え可能。「ビルドを開始」ポップアップメニューで、ビルドを開始するタイミングを0.1秒単位で制御できる

iLifeとの連携も強化された。「メディアブラウザ」が追加され、音楽や写真をドラッグ&ドロップで取り込めるようになった(図4)。画像のマスク機能も搭載しており、張り付けた画像の一部分だけを表示させるのも容易だ。

「メディアブラウザ」図4 「メディアブラウザ」には、iTunes/iPhotoのライブラリと「ムービー」フォルダーの内容が表示される。ここからドラッグ&ドロップで、編集画面に素材を追加できる。ファイル名による検索も可能。音楽ファイルは試聴することもできる
※1 Keynoteのテーマは、サードパーティーから無償/有償のものが多数提供されている。標準にはないテーマが欲しいときは、「KeynoteHQ」というサイトをチェックしてみるといい。http://www.keynotehq.com/

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