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サイバーショット DSC-T7

サイバーショット DSC-T7

2005年06月07日 00時00分更新

文● 行正 和義

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サイバーショット DSC-T7

ソニーマーケティング

オープンプライス

屈曲光学系だと知っていても驚かされる

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 プリズムによって光路を90度曲げることで薄型本体に沈胴/伸張動作なしにズームレンズを収める屈曲光学系を採用したサイバーショット“T”シリーズであるが、最新モデルが「DSC-T7」だ。初代「DSC-T1」(2003年10月22日発表)からDSC-T3/T33/T11などを経て、同シリーズの5代目にあたる。大きく謳われている“厚み1cm以下”のとおり、最薄部(本体を前面から見た場合に左側の部分)では9.8mm、最厚部(本体を前面から見た場合に右側の、レンズカバーがある部分)でも14.7mm。これはズームレンズ搭載デジタルカメラとしては最薄であり、屈曲光学系であることを知っていても驚かされるほど。ちょっとしたポケットにもすんなり入るし、バッグの片隅に差し込んでおいても邪魔にならず、取り出すのも簡単だ。



DSC-T7 DSC-T7
DSC-T1と同様に、電源連動式のレンズカバーを下にスライドさせれば撮影可能となる

 レンズはf=6.33~19.0mm(35mmフィルム換算38~114mm)で、F3.5-4.4というスペックはT1、T3/T33などと同等だが、本来は円形のレンズの上下をカットすることで、鏡胴の高さを小さくしている。Tシリーズではレンズ鏡胴は本体内に縦に収納しているため、鏡胴の高さは前後方向の厚みとなり、本体の厚みを減らすことができるわけだ。レンズによって合焦面(撮像素子部)に結像する画像は円形であるが、撮像素子そのものは長方形なので、レンズの上下をある程度削っても画質にはそれほど悪影響が出ないわけだ。撮像素子は1/2.4インチ有効510万(総530万)画素と、DSC-T1やT3/T33と同様だ。

撮影は両手で

 本体前面にはレンズカバーが設けられ、下にスライドするとレンズが現れて電源ONとなる。背面は2.5インチの大型液晶が右側に、十字カーソルなど操作系が左側に配置されたデザインとなっている。レンズカバーを左右にスライドさせるカメラに慣れていると下へのスライドには違和感があるものの、ポーチやポケットなどに差し込んだりしたときにスライドしてしまうことがないというメリットもある。

 サイバーショットシリーズの多くの機種では操作系を液晶部の右に配置しているのに対し、本機では左側に配置している。これは、本体の厚みを減らすためにレンズ部と液晶部を重ねないようにしているためと思われる。従ってDSC-T7のメニュー操作は左手を必要とするが、コンパクトデジタルカメラは両手で構えたほうが安定するため使い勝手を損ねたような印象はない。液晶右側のスペースは小さいが、ストラップを固定する部分が微妙に曲面となっていて親指がフィットし、若干ながら持ちやすい工夫がなされている。

大型液晶が右側に配置されたため、左手でカーソルそのほかの操作を行なうようになった
大型液晶が右側に配置されたため、左手でカーソルそのほかの操作を行なうようになった

 金属パーツが多用されたボディは、見た目のスリムさに比して持った際に重く感じるほどだが(撮影時の重さは136g)、剛性感は高く、本体の薄さの割に華奢な印象はない。

左側面と右側面 シャッターの左横にズームレバー、本体左側に再生/撮影/動画の切り替えスイッチを持つ
左から、左側面、右側面。右側面にインターフェースおよび電池室が設けられている。右側面の上端にあるのはレンズカバーとは別に用意された電源スイッチレンズカバーによって覆われているが、本体はレンズ部のみ若干厚くなっている。シャッターの左横にズームレバー、本体左側に再生/撮影/動画の切り替えスイッチを持つ

 カーソルキーにアサインされたフラッシュモードやマクロモード、独立した削除/記録画素設定キーなど、最近のサイバーショットシリーズと操作性は共通だ。やや気になったのは、ズームレバーがシャッターボタンの左横に設けられているのだが、レバーが小さいため操作しづらいという点だ。

 記録メディアはメモリースティック デュオを、電源は専用リチウム充電池を採用する。充電池では約150枚/約75分利用可能(CIPA規格に基づく測定方法による)で、普段持ち歩いて1日数十枚程度撮るには十分だ。

三脚穴付きのクレードルが付属

 本体の薄さを実現するために、インターフェースは専用の端子が側面に1つあるだけで、付属のアダプターを用いてUSB、ビデオ出力、DC入力を行なうようになっている。このアダプターは、ストラップを固定する部分にはめ込むことで、容易には外れない。だが、アダプターのロックボタンを押すとワンタッチで外れるようになっているなど、端子へ差し込むことのみで固定されるアダプターやクレードルに比べるとよくできている。

 アダプターとは別にクレードルも付属する。これはインターフェース機能のない、いわば単なるスタンドなのだが、小さなネジで本体と固定できる。さらに下部に三脚穴を持つので、三脚に固定して夜景などを撮ることもできる。ただしスタンドとしての安定性を確保するために足の部分が大きめなので、三脚アダプターとして毎日携帯するのには向いていない。DSC-T3/T33のアクティブジャケット(底面に三脚穴のあるセミハードケース)やDSC-L1に付属する小型三脚アダプターのようなオプションも欲しいところだ。また、やや気になった点としてはアダプターとクレードルが安っぽく、高級感のある表面仕上げの本体との落差が大きく感じた。

メモリースティック デュオは本体下部、電池は右側面から挿入する 付属のスタンドとインターフェースアダプタを装着したところ
メモリースティック デュオは本体下部、電池は右側面から挿入する付属のスタンドとインターフェースアダプタを装着したところ。スタンドはネジで固定できるので三脚使用でも外れる心配はない
製品にはスタンドやアダプタのほか、充電器と32MBメモリースティック デュオ、メモリースティックアダプターが付属する
製品にはスタンドやアダプタのほか、充電器と32MBメモリースティック デュオ、メモリースティックアダプターが付属する

歴代のTシリーズ(※1)

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DSC-T1 DSC-T11
DSC-T1。有効510万画素(総530万画素)の1/2.4インチSuper HAD CCDを搭載する。本体サイズは、幅91×奥行き17.3×高さ60mmDSC-T11。有効510万画素(総530万画素)の1/2.4インチSuper HAD CCDを搭載する。本体サイズは幅102.5×奥行き17.3×高さ60mm
DSC-T3 DSC-T33
DSC-T3。有効510万画素(総530万画素)の1/2.4インチSuper HAD CCDを搭載する。本体サイズは幅91×奥行き17.8×高さ60mmDSC-T33。有効510万(総530万)画素の1/2.4インチSuper HAD CCDを搭載する。本体サイズは幅99.4×奥行き20.7×高さ60.9mm

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