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ソニー、ビジネスと業務用放送機器の展示会“Professional & Business Solution 2005”を開催

2005年06月01日 22時09分更新

文● 編集部 小林久

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ソニーマーケティング(株)は1日、放送機器や業務用機器の展示会“Professional & Business Solutions 2005”(以下P&B Solutions 2005)を開催した。

P&B Solutions 2005は、ソニーが毎年開催しているプライベートショーで、今回はXDCAMを使用した放送用システム、“IPELA”(イペラ)のブランドで展開している映像コミュニケーションシステムシステムの展示が中心となった。

XDCAMは、映像の記録メディアに青紫色レーザーを利用する光ディスクシステムで、メディア1枚あたりの記憶容量は23.3GB。25MbpsのMPEG-2動画を記録した場合約90分間の動画が撮影できる。会場にはHD画質に対応したカムコーダーとデッキのプロトタイプ(R&Dサンプル)が展示されていたほか、番組制作現場でのワークフローを提案するデモンストレーションなども行なわれていた。

XDCAMカムコーダー XDCAMデッキ
XDCAMのカムコーダー、R&D(研究開発用)に作ったサンプルという表記があるXDCAMのデッキ、同じくR&Dと書かれている
PCカードスロット XDCAMメディア
カムコーダー組み込み型のPCカードスロットXDCAMのメディア

XDCAMでは撮影時に複数のビットレートが選べ、放送で実際に使用する高ビットレートの映像と同時に“プロキシAVデータ”と呼ばれる低ビットレートのMPEG-4動画の記録ができる。プロキシAVデータは2Mbps程度と軽いため、作業用素材に適している。例えば、ノートパソコンなどを使い取材先で直接編集を行なったり、取材先から事前に放送局のサーバーにアップロードし、高ビットレートで記録した動画が放送局に届くまでの時間ロスを防ぐといった使い方ができる。

ライブロギング(1) ライブロギング(2)
“ライブロギング”では、XDCAMで撮影中のプロキシAVデータをネットワークでパソコンに送って粗編集が行なえる。編集結果の情報は、あとからディスクに書き戻して反映できるので、作業時間の短縮が見込める

また、会場ではXDCAM対応のカムコーダーにPCカードスロットを追加するユニットの参考出品が行なわれていた。これを利用することで、無線LANやメモリーカードを利用して、パソコンにプロキシAVデータを送信することができる。

BRC-H700(1) BRC-H700(2)
旋回型のHD 3CCDカラービデオカメラ『BRC-H700』出力インターフェースはカードの変更でさまざまなものに対応できる
BRC-H700(3)
リモートコントロール用の操作パネル。最大7台のカメラの切り替えが可能、またズーム位置や角度をカメラごとに何パターンか決めることも可能。ボタンを押すことで、素人でも簡単に決まったアングルでの撮影ができる。結婚式場や大学などへの納入を予定しているという

一方、映像コミュニケーションシステムでは、ビジネス向けの提案としては、遠隔監視システムやテレビ会議システムなどがデモされていたほか、非接触ICカードの“Felica”を搭載したビジネス機器なども展示されていた。

広域モニタリングシステムの『XIS-10DC』は、360度を映し出せるカメラとパソコンをネットワークでつないだ遠隔監視システム。カメラは下側に360度が表示できるレンズと、中央にクローズアップ用の望遠レンズが搭載されており、パソコン上で動作する自動追尾システムを使って、動きがあった被写体をクローズアップすることができる。

遠隔監視(1) 遠隔監視(1-2)
広域モニタリングシステムの『XIS-10DC』のカメラ部分。下の丸い部分のレンズで周囲360度の映像を撮影することができる
遠隔監視(2) Felica
ウィンドウの上側にカメラが捉えた360度の映像が表示されており、動きを検出すると、中央の画面にその部分が大写しになるFelicaのカードリーダーを搭載したカラーコピー機。個人情報保護法によって、認証機能を搭載したファックスやコピー機の需要が増えているという

P&BSolutions 2005は、3日まで東京、9~10日の2日間は大阪、14~15日の2日間は名古屋の各会場で展示が行なわれる。

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