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【こちら秋葉原一丁目ホームページ】Act.0004「秋葉原クロスフィールド」(後編)

2005年05月01日 18時14分更新

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いままでの秋葉原との関係はどうなる?

――地元商店との関係はどうなるのですか?

ヨドバシカメラ
“AKIBAX2001”で展示されていた秋葉原タワー

【山本】家電をやられていて、90年代からパソコンに移行してすごく儲かっていた家電店は、どうなっていくのか非常に注目されています。家電を秋葉原で買うというパターンが減ってきて、東口にヨドバシができ、今までの主力商品がそちらで買えてしまう。その結果、パソコンの完成品のような従来型の品揃えではうまく行かないだろうと、それでわれわれと一緒にやることで自分たちの商売を盛り上げていこうとお考えいただいてきていると思います。始終打ち合わせをしています。われわれのほうでは、いろいろな産業分野のことがやれれば、それに付随して新しいお客さんが来ますよと、それから街に来るといろんな商品が売っているけれど、それだけじゃなくていつも何かイベントをやっているというような新しい発見のある街にすることで、新たな集客を生んだりビジターの頻度を上げることができるのではないかと提案しています。商店街の方々の反応は2通りあって、1つは良いよねという方と、もう1つはもう少し装置的なモノを作ってほしいという方。装置的なものというのは、例えば「大観覧車」とか。一時あったのは「第二東京タワー」を作ってというのもありましたよね。もっと分かりやすいモノで言えば、デジタルを使ったテーマパークとか。そういう誰もが分かる観光名所を欲している方もおられます。あとは要望として駐車場ですね。UDXに800台、ダイビルに100台で、合わせて900台。大半を時間貸しできるように誘導したいと考えています。

――パチンコ店が出来たり、いままでなかったアダルト系も増えてきて、それを危惧する人もいます。

【山本】街の方がおっしゃることを聞くと、2通りのなり方があると思います。1つは、パチンコ店がでてきて、サブカルチャーというよりもアダルト系が増えて、飲食店のない歌舞伎町みたいになっちゃうのでは、という危惧。もう1つは、楽観的で、今まで秋葉原はこういう“危機”は何回かあったけど、アンダーグラウンド的なものは結果的に淘汰されて、時代の求める方向へ行ったよと。今、秋葉原はサブカルチャーの中で時代の最先端を行くものが出てきて、他のはなくなるのではと。アダルト系やパチンコ店は今はあるけれど、そのうちの大半はなくなるのではないのかという人はいます。

――線路の向こうのヨドバシの対抗勢力を作っていくというような構図はありますよね?

【山本】電気街さんはそうなりますよね。東側には人が行かないようにしたいとか(笑)。もっとも、JR駅の1階にコンコースができますので、通り抜けできるようになります。東側の新しい改札口も「新改札口」といいまして、地形的には中央ですが電気街さんは「中央」はこっち(電気街)側だと(笑)。もともと、東側は飲食中心なので物販のお店はそんなに多くないわけで、いままで対立はなかったのですよね。ただ、東側の方は、今回、東側も盛り上がってくるので溜飲が下がっているところもあると思います。われわれが多くお話をさせていただいているのは、秋葉原電気振興会といって、いわゆる大手家電店が多いのですが、実際はもっと小さいお店やパーツを扱っている1坪くらいの店とかという集まりもあります。そういう方とも、なるべくお話をするようにしているのですが、「こっちは一人でやっているからそんな暇ないよ」って言われちゃうんです。トイレに行くときは店を閉めて行くというお店があるでしょう。

――ただ、それこそ秋葉原ともいえるでしょう。

【山本】ええ、UDXに入る方々はお話を伺っていると、学生時代から秋葉原に通い詰めて、これを作るにはあの棚のアレとアレを組み合わせて……というような方々なんですね。例えば、「公立はこだて未来大学」の中島学長さんも、そういうことをおっしゃられます。本当ですか? というくらい(笑)。学長が自分が好きだからこちらに来られたという。もちろん、そこに秋葉原の意味を感じられているわけですが。いずれにしろ、話を伺っていると、大手家電店があるからという方はいらっしゃらなくて、「ラジオセンターの2階のあの店の……」という方が多いわけです。



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