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【WinHEC 2005 Vol.2】ネットワーク経由デバイスやBluetoothサポートを大きく改善するLonghornでのデバイスサポート――Bluetooth対応パソコンの増加につながるか?

2005年04月27日 00時00分更新

文● 塩田紳二

Longhornではネットワーク内のデバイスを自動的に検出し、その種類や機能などを取得することができる。これはその機能をつかって、ネットワーク内のデバイスマップを表示したデモ画面
Longhornではネットワーク内のデバイスを自動的に検出し、その種類や機能などを取得することができる。これはその機能をつかって、ネットワーク内のデバイスマップを表示したデモ画面

米国ワシントン州シアトル市で25日から27日(現地時間)まで、米マイクロソフト社が主催するハードウェア開発者向け会議“WinHEC 2005”(Windows Hardware Engineering Coference:ウィンヘック)が開催されている。WinHECレポートの2回目では、次期Windows“Longhorn”でのデバイスサポートについてレポートしたい。

パソコンの世界には次々と新しいデバイスが登場し、既存のデバイスも新機能の追加や性能の向上が行なわれている。こうしたデバイスへの対応は、OSのアップデートやメジャーバージョンアップの機会に行なわれてきた。しかしWindows XP SP2が登場した後は、 デバイス関連の大きな変更はLonghornまで行なわれない。そのSP2でさえも、デバイス関係の機能追加は、Bluetoothの限定的なサポートが行なわれた程度。それも以前からマイクロソフト製のBluetoothマウス/キーボード用に提供されていたBluetoothサポートが標準で組み込まれた程度である。

今回のWinHECでは、Longhornで組み込まれるさまざまなデバイスサポートに関してのセッションがいくつもあった。ここではLonghronで行なわれるハードウェア関連の機能拡張について解説することにしよう。

PnP-X

Longhornでのデバイスの扱いで大きく変わるのは、ネットワーク経由で接続するデバイスに対してもPlug&Playが可能になることだ。従来は“ネットワーク共有プリンタ”のように、ユーザーが明示的にプリンターの使用を指定し、ドライバーの組み込みを行なう必要があった。しかし、これはUSBなど“接続すれば使えるようになる”というモデルとは大きな違いがある。一般的なユーザーの場合、USBとEthernetのコネクターが“違う”ことはわかるが、“どう違うのか”を理解しているわけではない。このため利用モデルの違いは、ユーザーを混乱させる元になる。現在のようにネットワークが一般的になり、多くのユーザーがブロードバンドルーターやプリンターをネットワーク接続するような状況になると、ハードウェア的な接続の容易さや共有の簡単さなどから、ネットワークで接続を行なうことが増えてくると思われる。実際にポータブルメディアプレーヤーやデジタルカメラ、PDAなど、ネットワークでパソコンと接続可能なデバイスは増えつつある。

“PnP-X”は既存のPnP機構の中に組み込まれる。デバイスの検出用プロトコルには、UPnPの“SSDP(Simple Service Discovery Protocol)”と“WS-Discovery”が使われる
“PnP-X”は既存のPnP機構の中に組み込まれる。デバイスの検出用プロトコルには、UPnPの“SSDP(Simple Service Discovery Protocol)”と“WS-Discovery”が使われる

そこでマイクロソフトがLonghornに組み込もうとしているのが、“Plug&Play Extensions for Network Connected Device”(PnP-X)である。PnP-Xではプリンターや他のパソコン、セットトップボックスなどをネットワーク経由で接続する際に、Plug&Playが可能になるよう拡張が行なわれる。

同社ではネットワークでパソコンと接続して動作するデバイスのことを、“NCD”(Network Connected Device)と呼ぶ。NCDでは既存のネットワーク経由デバイス接続仕様“UPnP”(Universal Plug and Play)に加えて、新しく作られた“Web Service for Device”を利用する。Web Service for DeviceはWS-D(Web Service Discoverly)を使い、ネットワーク内からデバイスを検出できる。またPnP-XではIPネットワークを一種のバスとして捉え、既存のUSBやPCIバスなどと同じように扱う。このようにすることで、PnPの機構を使って、NCDを管理することができるようになるのである。

PnP-Xでは、IPネットワークをUSBやPCIバスなどと同じ“バス”として扱い、そこに接続されているデバイスを検索して、PnPの仕組みを使って接続・管理する “Web Service for Devices”を実装したプリンタを検出して、その機能などをパソコン側に表示させるデモ
PnP-Xでは、IPネットワークをUSBやPCIバスなどと同じ“バス”として扱い、そこに接続されているデバイスを検索して、PnPの仕組みを使って接続・管理する“Web Service for Devices”を実装したプリンタを検出して、その機能などをパソコン側に表示させるデモ

また、このためのユーザーインターフェースとして“Network Explorer”がLonghornに組み込まれる。従来のエクスプローラでは、プリンタとファイル共有に関してだけはネットワーク内の各ホストを検索可能だった。これがLonghornでは、ネットワークに接続しているホストやデバイス、ネットワークハブなどの存在と、それぞれの機能を検出することが可能になる。

Bluetoothのフルサポート

Longhornでは、OS標準でBluetoothがフルサポートされる。これまでのパソコンでBluetoothがあまり普及しなかった大きな理由のひとつは、WindowsでのBluetoothサポートが遅れていたからである。それがようやく、Windows XP SP2で限定的ながらサポートが始まった。このサポートは64bit版Windows XP(x64 Edition)でも行なわれており、ようやくBluetoothが“使える”状態にはなった。しかしサポートされているプロファイル(Bluetooth機器の種類ごとに用意されたプロトコル仕様)が少なく、今のところはUSB接続のBluetoothアダプターなどに含まれている、サードパーティー製のBlueoothスタックを利用したほうが便利な状態である。

しかしLognhornでは、ヘッドセットやハンズフリーフォンといったプロファイルや、ファイル転送プロファイル(FTP:File Transfer Profile)、AVプロファイル(ステレオヘッドホンの接続など)が標準でサポートされる。またより高速な通信が可能になる“Bluetooth 2.0+EDR(Enchanced Data Rate)”にも対応する。

LonghornでのBluetoothサポートでは、既存のモジュール(緑)に加えて、青色の部分が実装される。また赤い部分は、サードパーティーが自由にモジュールを作ることができる
LonghornでのBluetoothサポートでは、既存のモジュール(緑)に加えて、青色の部分が実装される。また赤い部分は、サードパーティーが自由にモジュールを作ることができる

XP SP2のBluetoothスタックでは、音声伝送などに使われる“SCO(Synchronous Connection Oriented links)”や“拡張SCO(eSCO)”を実装していないため、ヘッドセットなどを接続することができなかった。そのうえサードパーティーのものも含めて、あとからプロファイルサポートを追加できるような構造になっていない。こうした理由もあってBluetoothを搭載したパソコンでも、購入時にサポートされていたプロファイルに対応したデバイスしか利用できなかったのだ。このため新しいデバイスにドライバーソフトをつけて販売することができず、仮に新しいBluetoothデバイスを開発しても、パソコン向け周辺機器としては販売しにくい状況にあった。唯一可能だったのは、BLuetoothスタックがサポートしている“仮想シリアルポート”を使った接続で、Bluetooth GPSデバイスなどはこれを利用している。

これがLonghornではこのSCO/eSCOが実装されるとともに、プロファイルを開発するためにインターフェースが搭載される。これによりLognhornでは、ようやく追加のBluetoothプロファイルを組み込むことが可能になる。ただし状況としては、Bluetooth機能を搭載するパソコンは減ってきており、せっかくLognhornが登場しても、今度は便利に利用できるBluetooth搭載ノートがない、ということにもなりかねないだろう。

WinSAT(Windows System Assessment Tool)

Longhornには“WinSAT(Windows System Assessment Tool”と呼ばれる機能が組み込まれる。これはシステムの性能を評価するための機能で、デバイスの存在やその機能、性能を調べ、アプリケーションなどにその情報を提供するためのものだ。この機能を使えば、そのパソコンで“どの程度のデータレートならスムーズな動画再生が可能なのか?”や“同時に録画できるテレビのチャンネル数はどの程度か”、“ゲームでどこまでディテールを表示すべきか”といった判断を、アプリケーション側で行なえるようになる。

今まではこうした判断をアプリケーション自体が、ハードウェアのさまざまな情報を収集することで行なっている。しかしそれには限界があり、またデバイス名などからの性能の推測は、アプリケーションが作られたあとに登場したデバイスには適用できないなどの問題があった。WinSATはこうした問題を解決し、アプリケーションが動作環境内で確実な動作を行なえるようにするためのもの機能である。

Win32からWinFXというAPIの変更に加えて、Lognhornではデバイスのサポートもまた大きく進化する。Longhornについてはいろいろな意見があるものの、最新のハードウェアを活用できるというメリットを享受できるのもまた事実である。

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