(株)エムピオは、フラッシュメモリー搭載のデジタルオーディオプレーヤー『MPIO-one』(FG200)と『FY500』を発表した。販売開始はFY500が先行して5月上旬、MPIO-oneが6月下旬になる予定。価格はオープンプライスで、国内総代理店を務める(株)アドテックの直販サイト“ADTECダイレクトShop”での価格はMPIO-oneが2万円台前半から、FY500が1万5800円からとなる見込み。
MPIO-one(FG200、写真左)とFY500 |
手のひらにすっぽり入るサイズの本体に豊富な機能を凝縮
“MPIO-one”のブランド名で新発売となったFG200。手のひらに収まるコンパクトなサイズだが、動画再生にも対応する |
MPIO-oneは手のひらにすっぽり入るサイズの本体に1.04インチのカラー有機ELディスプレー(解像度96×94ドット、6万5000色表示)を搭載する。MP3(8k~320kbps)、WMA(32k~192kbps)、OggVorbis(Q1~Q10)形式の音楽ファイルに加え、MPEG-4形式の動画とJPEG形式(BMP、GIF形式に対応予定)の静止画を再生できる。動画ファイルは専用ソフト『Trancoder』で変換する必要があり、AVI、MPEG、WMV、ASFの各形式からのインポートに対応する。また、FMラジオの聴取/録音やWMA形式で直接保存できるボイスメモ機能も装備する。
型番 | メモリー容量 | 実売価格 |
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FG200-256 | 256MB | 2万円台前半 |
FG200-512 | 512MB | 2万6000~7000円 |
FG200-1G | 1GB | 3万円前後 |
内蔵メモリーが異なる3モデルが用意されているが、外観と基本仕様は共通。液晶の右横に5方向(上下左右/押し込み)の操作が可能なスティックと、それを囲うように4方向のシーソーボタンが用意されているため、右手の親指1本で基本操作が行なえる。9バンドイコライザー機能の搭載や、独ゼンハイザー社へのOEM供給で知られるフォスター電機(株)の高音質ヘッドホン(Sennheiser MX400相当)の同梱など、音質にも配慮した。
インターフェースはUSB 2.0/1.1で、USBマスストレージクラスに対応。パソコンからのファイルの転送はドラッグ&ドロップで行なえる。コントローラーの変更により、データ転送速度も最大70Mbps(毎秒8.5MB、USB 2.0 High Speed接続時)に向上した。
電源は内蔵のリチウムイオン充電池で、音楽再生時で約15時間、動画再生時で約2時間の使用が可能。本体サイズは幅32×奥行き15×高さ55mmで、重量は34.5g。韓国版では6色のカラーバリエーションが用意されているが、国内では色数を絞って販売する予定。
アルミ合金の質感が心地よい、エントリー向け製品
『FY500』はパールホワイトのプラスチックボディの周囲をアルミ合金で囲った高級感のある外観 |
FY500は、FMラジオの再生とWAVE形式でのボイスメモ機能を装備した音楽プレーヤーで、MPIOシリーズではエントリー向けの製品となる。再生可能な音楽ファイルは、MP3(8~320kbps)形式とWMA(32~192kbps)形式で、メモリー容量が異なる3モデルが用意されている。
MPIO-one同様、9種類の操作が行なえる操作ボタンを液晶の右横に配置する。6バンドのイコライザー機能を装備し、Sennheiser MX400相当のヘッドホンが付属する。
型番 | メモリー容量 | 実売価格 | カラー |
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FY500-256 | 256MB | 1万5800円 | ピンク、ライトブルー、シルバー |
FY500-512 | 512MB | 2万800円 | ブルーブラック |
FY500-1G | 1GB | 2万5800円 | ダークチタン |
インターフェースはUSB 2.0/1.1で、USBマスストレージクラスに対応。データ転送速度は毎秒1.6MB(最大、USB 2.0 High Speed接続時)。電源は単4乾電池1本で、約14時間の音楽再生が行なえる。本体サイズは幅26×奥行き20×高さ67mmで、重量は30g。“ピンク”“ライトブルー”“ブルーブラック”“シルバー”“ダークチタン”の5色のカラーバリエーションを用意する(選択できる色はメモリー容量によって異なる)。
日本市場は重視している市場、今年は10%のシェアを獲得したい
韓国mpio社海外営業部本部長の林 昌燮(リン・チャンソプ)氏 |
本日都内で行なわれた発表会には、(株)エムピオの本社・韓国エムピオ社から海外営業部本部長の林 昌燮(リン・チャンソプ)氏が出席した。同社の調査では「2005年世界のMP3プレーヤーの販売台数は4500万台から~5000万台程度となる見込みだ」という。また、2005年には韓国サムスン電子社が2GBのフラッシュメモリーの量産に入るため「HDD型のプレーヤーとの激しい競争が始まるのではないか」と述べた。
エムピオはすでに今年に入って3モデルの新製品を投入しているが、さらに第2四半期にはフラッシュメモリー搭載のプレーヤーを2製品、第3四半期にはHDD搭載のものを2製品投入する予定。韓国を除く、アジア太平洋地域では、日本と台湾市場の比重が高まっており、日本市場で60%、台湾市場で20%を売りたいとした。
(株)アドテックからは、mpioブランドマネージャーの福山 広樹(ふくやまひろき)氏 |
また、国内総販売代理店の(株)アドテックからは、mpioブランドマネージャーの福山 広樹(ふくやまひろき)氏が出席。2月に投入した『FL300』が好調な売れ行きを示していると報告した。シリコンタイプのデジタルオーディオプレーヤのシェアーは現在アップルコンピュータ(株)が19%、リオ・ジャパンが19%、アイリバー・ジャパン(株)が14%となっており3強(GFK調べ、2005年1月から3月)。mpioは5%で6位だが「今年は8~10%程度のシェアまで育てていきたい」と述べた。
アドテックでは、本体販売に加えて、オプション製品の提供にも力を入れていく方針で、本日FL300用の『着せ替えシール』(価格500円)を発表した。福山氏は、ハイエンドとローエンドに二極分化し、製品に対する期待の高い日本市場のユーザー向けに「デザインや品質に優れた製品を提供していきたい」とした。
FL300用の着せ替えシール、500円で20種類のデザインが提供される |