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日立、低価格製品のラインナップを拡充した2005年夏モデル“Prius M”5シリーズ12モデルを発表

2005年04月20日 14時32分更新

文● 編集部 内田泰仁

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(株)日立製作所は20日、個人向けパソコン“Prius”シリーズの夏モデルとして、デスクトップパソコン“Prius Deck M”“Prius Air M”“PriusAir One M”、ノートパソコン“Prius Note M”“Prius Gear M”の5シリーズ12モデルを発表した。価格はいずれもオープンプライスで、発売日は、デスクトップ全機種と“Prius Gear M”が5月14日、『PN33M』を除く“Prius Note M”シリーズ各機種が5月21日、『PN33M』が29日。

この夏の“Prius”シリーズは、市場全体における低価格モデルやディスプレー一体型パソコンの好調を踏まえ、これらのゾーンのラインナップ強化と、ノートパソコンラインナップの統合(“Prius Air Note”“Prius Note”を集約)が行なわれ、シリーズ数は2005年春モデル(6シリーズ)より減っているものの、製品数自体は2モデル増となっている。

全機種に搭載されるTV/ビデオ視聴およびマルチメディアビューアーソフトウェアの『Prius Navistation3』は、インターフェースが改良され立体的なコンテンツ一覧表示になった“3Dライブラリ”や、録画した番組を短時間で視聴する“いいとこ観(み)”機能が強化され、重要度の高いシーンを拾い出すときのアルゴリズムとして、従来の“野球”“サッカー”“指定なし”のほかに、“相撲”“歌番組”が追加された。“相撲”モードでは、動きや音声に加えて、新たに装備された番組中のテロップを検出する機能により、取り組み名と取り組み部分を抽出する。“歌番組”モードでは、強化された音楽検出機能により、実際に曲が演奏されている部分のみを抽出する。また、再生率指定方法の変更や(従来は実時間の何%かを指定していたが、今回は“何分”で再生するかも指定できるようになった)、ダイナミックな再生率の変更(“いいとこ観”で再生している途中に、再生率の変更が可能)が可能となった。

『Prius Navistation3』ではこのほか、EPGの録画予約番組表のUI改善(予約済み番組にマークを付加)、10フィートUI“リモートナビ”の番組一覧表示および予約画面の改善(両画面でのテレビ映像の小画面表示)、Wチューナーモデルでのピクチャーインピクチャー表示(全画面表示時)、などの変更/追加が行なわれている。

そのほかのソフトウェア面での新機能としては、ウェブブラウザーで表示しているテキストや、Windowsのクリップボードに記録したテキストを合成音声で読み上げ、ウェブやメールのテキスト情報をラジオ感覚で楽しむというコンセプトの“読みワザ”が搭載される。この機能は、(株)日立製作所中央研究所の“高品位知的音声合成技術”という研究が基礎となっており、同技術は、“愛・地球博”における日立グループの展示でも利用されているという。かな/漢字の混在する文章のフレーズ解析とリズムや抑揚のある音声読み上げが特徴で、読み上げ時のBGM演奏や、“感情”モード設定、速度や声の高さの調整などの機能を持つ。

“Prius Deck M”『DS75M』“Prius Deck M”『DS73M』

TV/ビデオ機能などのAV機能を重視した“Prius”シリーズのフラグシップモデル“Prius Deck M”は、同社の23Vインチワイド液晶テレビ“液晶Wooo”『W23-LC50P』とのセットモデル『DS75M』と、19インチ液晶ディスプレーとのセットモデル『DS73M』の2モデル。2系統のアナログTVチューナーとMPEG-2ハードウェアエンコーダーを搭載するTVチューナーカードにより2番組同時視聴/録画が可能で、液晶テレビセットモデルでは、2番組同時視聴/録画+1番組視聴に対応する。また、従来と同様にTVチューナーカードには、10bitADコンバーター、デジタルノイズリダクション、3次元Y/C分離、ゴーストリデューサー、タイムベースコレクターといった高画質化回路が搭載されるが、新たにTV/ビデオ表示をくっきりとシャープなものにするというソフトウェアフィルター(『Prius Navistation3』上で機能する)が追加されている。

『DS73M』のディスプレーは、“Prius Deck”シリーズでは初めての採用となる19インチタイプ。光沢パネル付きの“ラスタービュー液晶”ディスプレーで、表示解像度/色数は1280×1024ドット/1619万色、コントラスト比は450:1、輝度は約400cd/m2、視野角は水平140度/垂直135度。インターフェースはアナログRGB入力(ミニD-Sub15ピン)/アナログ音声入力×1/ヘッドホン出力×1を備え、2W×2のステレオスピーカーを内蔵する。サイズは幅425×奥行き237×高さ420mm、重さは約5.0kg。なお、『DS75M』に付属する液晶テレビ“液晶Wooo”『W23-LC50P』は2005年春モデルの“Prius Deck L”『DS75L』に付属するものと同じモデル。

本体スペックは、メモリーとHDDの容量を除いて両モデルとも共通で、メモリーは『DS75M』が1024MB(デュアルチャネルDDR SDRAM、512MB×2)、『DS73M』が512MB(デュアルチャネルDDR SDRAM、256MB×2)、HDDは『DS75M』が400GB(200GB×2)、『DS73M』が250GB、接続インターフェースはいずれもシリアルATA。このほかは、CPUはPentium 4 540-3.2GHz、チップセットはIntel 915GV、光ディスクドライブはDVDマルチプラスドライブ(同社ではDVDスーパーマルチドライブと呼称。DVD-RAM:記録/再生5倍速、DVD±R:記録/再生16倍速、DVD-RW:記録6倍速/再生8倍速、DVD+RW:記録/再生8倍速、DVD+R DL:記録4倍速/再生8倍速、DVD-ROM再生:16倍速、CD-R記録:40倍速、CD-RW記録:24倍速、CD再生:40倍速)、グラフィックス機能はチップセット内蔵(ビデオカード増設用スロットはなし)。

インターフェース類は、USB 2.0×6(前面2、背面4。背面のうち1ポートはリモコン受信ユニット(AR37M)またはディスプレーとの接続(AR35M、AR33M)に使用)、IEEE 1394×1、PS/2×2、アナログRGB出力(ミニD-Sub15ピン)×1、S映像入力×1、コンポジット映像入力×1、テレビアンテナ入力×1、ビデオ音声入力×1、ライン入力×1、ライン出力×1、光デジタル音声出力×1、マイク入力×1、ヘッドホン出力×1(TVチューナーを搭載しないAR33は、S映像入力/コンポジット映像入力/テレビアンテナ入力/ビデオ音声入力端子は持たない)。拡張スロット類は、PCIスロット×3(TVチューナーカード(AR33Mを除く)とファクスモデムが1スロットずつ専有)、PCカードスロット(Type II×2またはType III×1、Card Bus対応)、SDメモリーカード/メモリースティックスロット(メモリースティックPRO対応、MagicGate非対応)×1。通信機能は10/100/1000BASE-T対応のEhternetとV.90準拠の56kbpsモデム。AR33Mを除く2モデルは、専用リモコンが付属する。

本体サイズは幅110×奥行き377×高さ388mm、重さは『DS75M』が約11.2kg、『DS73M』が約10.4kg。ソフトウェア類は両モデルとも共通で、OSはWindows XP Home Edition SP2、付属ソフトは、『Prius Navistation3』のほか、オフィスソフト『Microsoft Office Personal Edition 2003』、セキュリティー対策ソフト『マカフィー・ウイルススキャン』および『マカフィー・パーソナルファイアウォールプラス』(90日間サポート付属)、CD/DVD作成ソフト『RecordNow! 7.3』、DVD-Video作成ソフト『DVD MovieWriter 3.5 for HITACHI』、ネットワークコンテンツサーバー『DiXiM Media Server』およびクライアント『DiXiM Media Client』、など。

価格はいずれもオープンプライスで、編集部による予想実売価格は、『DS75M』が38万円前後、『DS73M』が25万円前後。

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