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ユーリード、ビデオ編集/DVD作成ソフトの最新版『Ulead VideoStudio 9』を発表――「ビデオ編集をもっと好きになってもらいたい!」

2005年04月13日 23時58分更新

文● 編集部 小西利明

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『Ulead VideoStudio 9』初心者向けのやさしい機能と、中上級者が喜ぶ編集機能の強化を盛り込んでいる VideoStudio 9の編集画面
『Ulead VideoStudio 9』初心者向けのやさしい機能と、中上級者が喜ぶ編集機能の強化を盛り込んでいるVideoStudio 9の編集画面

ユーリードシステムズ(株)は13日、同社の主力商品であるビデオ編集/DVDオーサリングソフトの最新版『Ulead VideoStudio 9』を、6月17日に発売すると発表した。価格は通常版が1万5540円(詳細は後述)。

数多くのパソコンやビデオ編集関連アプリケーションにバンドルされたことなどにより、VideoStudioシリーズはコンシューマー向けのビデオ編集/DVDオーサリングソフトの定番と言えるほどメジャーなソフトとなっている。同社取締役の大川原明人氏によると、1999年より通算でなんと760万本(パッケージ、OEM向けの合計)を出荷しているという。

新機能を説明する、同社プロダクトマネジメント部の松延俊英氏。「VideoStudio 9を軸にビデオ編集の楽しさを広げていきたい」
新機能を説明する、同社プロダクトマネジメント部の松延俊英氏。「VideoStudio 9を軸にビデオ編集の楽しさを広げていきたい」

最新版のVideoStudio 9では、初心者に喜ばれる簡単なビデオ編集やDVD作成を行なえるモードの追加/強化と、ビデオ編集に慣れた中上級者の要望に応える編集機能や各種エフェクトの強化、ワイド画面映像やHD品質の映像出力機能など、幅広い強化が行なわれている。新製品についての説明とデモを行なった同社プロダクトマネジメント部の松延俊英氏は、前バージョン『VideoStudio 8』で実装された“おまかせモード”などの機能を披露した。新製品の主な新機能・強化点は以下のとおり。



クイックDVDウィザード
わずか2ステップの操作で、DVカムコーダーから映像を取り込み、タイトルや音楽、チャプター分割までを行なってDVDビデオを作成する。
おまかせモードの強化(強化点)
映像や静止画などの素材を選び、テーマテンプレートを選択するだけでオリジナルの映像を作成する機能。静止画の中から人の顔や目立つオブジェクトを自動で検出し、それをターゲットとしてズームやパンといった効果を自動でかける“自動パン、ズーム”や、BGMのリズムパターンを解析して、画面切り替えのタイミングを合わせる“ミュージック分析エンジン”などが加わった。
クロマキー編集
映画やTV番組のブルーバック合成のように、背景となる映像の上に、背景を塗りつぶして人物などだけにした別の映像を重ねて合成する。
マスク処理
マスクと呼ばれるフレーム内に映像を収めて合成する。
リップル編集
タイムライン上で映像の一部を削除や移動した際に、音楽やトランジションも合わせて自動で再配置することで、編集作業を容易にする。
16:9のワイド画面に対応
ワイド画面サイズの映像を制作できる。また16:9と4:3が混合したビデオクリップも制作可能。
WMV HD出力対応
Windows Media Video形式のHD品質の映像を出力可能に。解像度は1280×720ドット。
おまかせモードのデモでは、デジタルカメラで撮影した静止画を使い、トランジションやBGMが加えられたスライドショームービーを作成してみせた おまかせモードで選べるテーマテンプレートの例。素材とテーマを選ぶだけで、背景やBGM、特殊効果のついた映像が作れる、簡単でおもしろいモードだ
おまかせモードのデモでは、デジタルカメラで撮影した静止画を使い、トランジションやBGMが加えられたスライドショームービーを作成してみせたおまかせモードで選べるテーマテンプレートの例。素材とテーマを選ぶだけで、背景やBGM、特殊効果のついた映像が作れる、簡単でおもしろいモードだ
TVの特殊効果のように、映像の上に映像を重ねられる“クロマキー編集”(中央の右下の女性が重ねた映像)。重ねる映像は残す部分と背景のコントラストさが大きなものが適する マスクで切り抜いた映像(中央右下)やアニメーションをする文字などの特殊効果も簡単に作れる
TVの特殊効果のように、映像の上に映像を重ねられる“クロマキー編集”(中央の右下の女性が重ねた映像)。重ねる映像は残す部分と背景のコントラストさが大きなものが適するマスクで切り抜いた映像(中央右下)やアニメーションをする文字などの特殊効果も簡単に作れる

松延氏によるデモでは、おまかせモードを使ってデジカメ写真からスライドショームービーを作るといった実演が披露された。映像や画像とテンプレートを選ぶだけで、見栄えの良いムービーを作れるうえ、テンプレートのカスタマイズも可能なので、初心者はもちろんビデオ編集に慣れた人でも楽しめそうだ。デモで披露されたのは子供の写真を使ったスライドショームービーだったが、自動ズーム機能が効果的に働いて子供の顔を軸に絵がズームしたり上下左右に動くため、素材は静止画だけなのに動きのあるムービーができていた。

映像に加える特殊効果や画像合成の機能も強化され、映像を逆回しに再生する“逆再生”や、Flashで作成したアニメーションを合成する機能なども追加されており、機能は非常に充実している。WMV HD対応によるHD品質の映像コンテンツ作成については、基本的に静止画を使った高品位のスライドショームービーの作成を前提としている。ミニDVテープを使ったHD品質の映像フォーマット“HDV”の録り込みには、現状では対応していない。プラグインによる対応は可能なので、市場の動向を見て供給を検討するとのことだ。

WMV HDの対応は、現時点では素材が静止画に止まる。HDV録り込みへの対応を期待したい
WMV HDの対応は、現時点では素材が静止画に止まる。HDV録り込みへの対応を期待したい

新機能紹介の後には、バラエティー番組や通販番組で人気の“カリスマ主婦”松岡幸恵さんがゲストとして登場し、松岡さんの子供のころから現在までの写真をVideoStudio 9を使って映像化し、一人の女性の一生を見つめるという企画を、VideoStudio 9のウェブサイトで展開することが発表された。実際に松岡さんが同社の協力も得て作ったというムービーも披露され、ビデオ編集の経験がない人でも凝ったムービーを簡単に作れるというVideoStudio 9の特徴を大いにアピールした。

カリスマ主婦こと松岡幸恵さん(左)。パソコンは苦手とのことだが、VideoStudio 9で作られたムービー(右)は、プロ顔負けの見栄えのよい映像アルバムに仕上がっていた

対応OSはWindows XP/2000。対応機種はCPUがPentium III-800MHz、メモリー256MB以上、解像度1024×768ドット以上のWindows対応ディスプレーとなっている。製品構成は通常版のパッケージに加えて、同社の既存ビデオ編集ソフトやバンドル版等からの“アップグレード版”、他社製ビデオ編集ソフトからの“乗り換え版”、ダウンロード販売のESD版、アカデミック版などパッケージが用意される。ESD版以外のパッケージには、3D画像生成ソフト『Ulead Cool 3D 3.0SE』やビデオ、背景画像、BGM用音声などを収録したボーナスCDが付属する。各版の価格は以下のとおり。

  • 通常版:1万5540円
  • アップグレード版:8379円(対象はユーリード製ビデオ編集ソフト)
  • 乗り換え版:1万290円(対象は他社製ビデオ編集ソフトかユーリードのその他の製品)
  • アカデミック版:8190円(対象はユーリード製ビデオ編集ソフト)
  • ESD版:9240円(ダウンロード販売)
  • ESD版アップグレード:7329円(ダウンロード販売)
  • 入門セット:1万8690円(オフィシャルガイドブックとトレーニングDVD付き。発売は7月8日)

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