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“Seagate”ブランドを冠した初めての国内市場向け製品が登場--USB2.0 Pocket Hard Drive

2005年04月13日 17時12分更新

文● 編集部 小林久

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円形の特徴ある外観を持つポータブルハードディスク

日本シーゲイト(株)は13日、米国で販売中のポータブルハードディスク『USB 2.0 Pocket Hard Drive』(USB2.0 ポケット・ハードドライブ)を国内市場に投入すると発表した。販売はロジテック(株)が行なう。容量5GBの『LHD-PD5GU2』が用意され、価格は2万900円(税別)。4月下旬の出荷を予定している。

Pocet Drive-1
LHD-PD5GU2はご覧のように手のひらサイズ。円形のボディーは、落とした際の衝撃が分散する効果もあるという。内部のディスクは防振ゴムで保護されている
Pocet Drive-2
HDDへのアクセス時は中央のLEDが青色に光る

LHD-PD5GU2は、円形(直径73mm)の特徴ある外観を採用した手のひらサイズのHDD。本体には長さ15cmのUSBケーブルを巻き取るように収納でき、アクセサリー感覚で使えるのが特徴だ。内蔵するドライブは米シーゲイト・テクノロジー社(以下米シーゲイト)の『ST650211』で、プラッターサイズは1インチ、毎分3600回転、2MBキャッシュメモリー、シークタイム16ms、内部転送速度77Mbpsという仕様である。ST650211にはコンパクトフラッシュタイプのものがあるが、Pocket Hard Driveに用いられているのはそうではなくパラレルATAをUSBに変換して出したものだという。パソコンとの接続はUSB 2.0/1.1経由で行ない、バスパワー駆動にも対応する。



Pocet Drive-2
Pocket Hard Driveに付属するユーティリティー。フォーマットやセキュリティー機能などを提供する

ハードディスクには、セキュリティーソフトの『Pocket Hard Drive Toolkit』が保存されており、ディスク内の特定の領域をパスワードで保護できる。フリーで読み書きできる領域と保護したい領域をパーティションで区切り、普通につないだ際にはフリーエリア、Toolkit上でパスワードを入力した際には保護エリアをマウントする仕組みだ。フリーエリアと保護エリアにどの程度の容量を割り当てるかはユーザーが決められるが、変更時にはディスクのフォーマットが必要なため、それ以前に記録したデータは退避しないといけない。ファイルシステムはFAT32で、ファイルの暗号化などは行なわない。ソフトは英語版だが、日本語のマニュアルが付属する。

本体サイズは幅73×奥行き73×高さ18.9mmで、重量は63g。消費電力1.75W。OSはWindows XP/2000/98 SE/Me、Mac OS 9.2.2、Mac OS X 10.1以上に対応。Windows 98SE以外のOSでは、ドライバーのインストールなしで使用可能。ただし、Macintoshではセキュリティー機能が利用できない。



Pocket Hard Driveは20周年を記念するモデル

都内で開催された発表会の会場には、米シーゲイトのバイスプレジデントのランディー・リー(RANDY LEE)氏、日本シーゲイト代表取締役社長の小林剛氏、ロジテック代表取締役社長の星野雄之輔氏などが出席した。

米シーゲイトは1979年の設立後、1985年に国内の拠点を構えた。しかし、国内のエンドユーザーをターゲットにした製品はこれまで投入してこなかった。リー氏はPocket Hard Driveを「日本における20周年を祝う製品である」と位置づけた。小林氏は「同価格のUSBメモリーより容量が10倍程度多く、ドライブの堅牢製にも配慮し、独自のセキュリティー機能を持っている」点などを付加価値として示した。実売2万円という値付けは、同程度の容量のHDDオーディオプレーヤーとほとんど同じ価格となり、ライバルが多い市場だが、ロジテックの星野氏は「初年度5万台はいきたい」と抱負を語った。

ランディー・リー氏 小林氏 星野氏
米シーゲイトバイスプレジデントのランディー・リー氏。「Pocket Hard Driveは日本参入20周年を祝う製品」と述べた。なお、最近注目を浴びている垂直磁気記録搭載の製品に関しては重視している分野とし、「詳細は述べられないが最初に製品を投入する1社になれるだろう」と語った日本シーゲイト代表取締役社長の小林剛氏。Pocket Hard Driveを「いま手に入るUSBのポータブルストレージとしては最もコストパフォーマンスが高い製品」としたうえで、「最近パソコンを持ち運ばなくなった。自分のプレゼンテーションの内容を全部持ち運べるから」とその便利さを強調したロジテック代表取締役社長の星野雄之輔氏。「初年度の目標としてなんとか5万台はいきたい」と豊富を語った。Pocket Hard Driveのパッケージ構成は基本的に米国と同様だが、ロジテックが作成した日本語版マニュアルが付属し、パッケージのローカライズが行なわれている

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