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キングジム、点字と墨字を合わせて印刷できるラベルプリンター『テプラ PRO SR6700D』を発売

2005年04月12日 17時57分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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(株)キングジムは12日、東京・丸の内の丸ビル内コンファレンス スクエアにプレス関係者を集め、点字と通常の印字(墨字)を1枚のテープに印刷できるラベルプリンターの新製品『テプラ PRO SR6700D』を5月12日に発売すると発表した。価格は4万5150円。

掲載当初、製品名を誤って記載しておりました。お詫びして訂正いたします。
発表会の出席者
発表会の出席者。左から代表取締役社長の宮本 彰氏、電子文具事業推進部次長の亀田登信氏、社会福祉法人 視覚障害者支援総合センターの理事長の高橋 実氏

発表会には代表取締役社長の宮本 彰氏、電子文具事業推進部次長の亀田登信(かめだたかのぶ)氏、さらに製品開発時点から協力を仰いだという社会福祉法人 視覚障害者支援総合センターの理事長の高橋 実氏らが出席し、開発の背景や狙いを説明した。

開発の背景などを説明する宮本氏
開発の背景などを説明する宮本氏

テプラ PRO SR6700Dは、USBケーブルでパソコンに接続できる高機能タイプのラベルプリンターに、電磁石の原理で駆動する“打刻部”と、かな入力を点字の表記ルールに変換する点訳ソフトを内蔵した点字/墨字双方の印刷ができるのが特徴。点字では、“わ”と発音する“は”を“わ”に、“とうきょう”の“う”を“ー(音引き)”にするなど、単に読み仮名を点字にするだけではない独自の表記ルールがある。これらを知らない人でも、テプラ本体、もしくは付属ソフト(Windows 98/Me/2000/XP対応)を使ってパソコンで正しく変換できる点訳機能を搭載し、「点字への正しい理解と普及を促進したい」と宮本氏は話す。



点字の利用者へのアンケート
点字の利用者へのアンケートでは、43%の方が間違った張り方の点字に困惑したと答えている

実際、点字が正しく理解されずに、上下を逆に張ってしまい正しい役割を果たしていないケースが少なからずあるという。そこでテプラ PRO SR6700Dでは、貼り付ける際にはがす手がかりにする余白(ハーフカッター)部分に、“こちらを上に貼る”というガイドを印刷することで、点字を読めない人でも間違えずに貼れる工夫が施されている。なお、点字印刷には打刻に対応する厚みを持つ専用テープ(DL-TAPE)が必要だが、通常の文字印刷は汎用テープ(“P-TAPE”シリーズ)を利用可能とのこと。

『テプラ PRO SR6700D』 点字印刷部
点字と墨字を合わせて印刷できるラベルプリンター『テプラ PRO SR6700D』点字印刷部は右上にある。印刷時には雨だれのような高い打刻音が鳴る

ラベルプリンターとしての主なスペックは、“P-TAPE”ではラベル幅4~24mm、“DL-TAPE”では12/24mmのテープカートリッジに対応。印刷方式は熱転写で、印刷解像度は270×192ドット。本体にはかな漢字変換機能として“ATOK”を採用。フォントは漢字8書体/かな14書体/英数20書体のアウトラインフォントを搭載する。点字印刷は1行40マスまで可能で、点間ピッチは2.5×2.4mm、マス間ピッチは3.3mm。点字向けのテンプレートを67種類搭載している。本体サイズと重量は、幅231×奥行き226×高さ79mm/約1.66kg。電源は付属ACアダプターを利用(バッテリー駆動は不可)。

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