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富士通研究所、10GbEレイヤー2スイッチの1チップ化やグリッドコンピューティングのビジネス応用など研究成果を発表

2005年04月08日 22時10分更新

文● 編集部 佐久間康仁

富士通研究所の所在地
富士通研究所の所在地

神奈川・川崎の武蔵中原駅(JR南武線)そばにある(株)富士通研究所で8日、プレス関係者を集めて研究成果や意見交換を行なう“スモールミーティング”が開催された。富士通研究所からは、常務取締役の宮澤君夫氏、取締役 ITコア研究所所長の上原三八(うえはらさんや)氏、ITコア研究所所長代理の木村康則氏、ITコア研究所 主管研究員の門岡良昌(かどおかよしまさ)氏らが出席。1チップに集約した10GbEレイヤー2スイッチの搭載製品を活用した“IDC(インターネットデータセンター)ラボラトリ”の紹介や、物理的に分散配置されたCPUパワーを仮想化技術で活用する“グリッドコンピューティング”のビジネス応用など、富士通研究所が現在取り組んでいる研究テーマの現状や成果が発表された。



常務取締役の宮澤君夫氏 取締役 ITコア研究所所長の上原三八氏
常務取締役の宮澤君夫氏取締役 ITコア研究所所長の上原三八氏

最初に宮澤氏が挨拶し、富士通研究所の概要や役割を説明した。同研究所は1968年11月に設立され、国内には5拠点で7研究所、1プロジェクト部、7研究開発室/センタを配置し、ソフトウェア&サービス、ITシステム、ネットワーク、ストレージ、半導体&材料、端末機器などの分野で研究を重ねている。従業員は約1500名(国内)。このほか海外にも米国(サンノゼ/メリーランド)、中国(北京)、英国(ロンドン)で約150名が従事しているという。

ITコア研究所所長代理の木村康則氏 ITコア研究所 主管研究員の門岡良昌氏
ITコア研究所所長代理の木村康則氏ITコア研究所 主管研究員の門岡良昌氏

ITコア研究所が取り組んでいる“ITシステム”のテーマでは、

  • ネットワークの高速化、特に10GbEの需要が急速に拡大
  • モバイルIPの進展、無線LANやホットスポットの拡大、次世代携帯のIP化
  • ストレージ管理ニーズやIPストレージ、効率的管理ニーズの拡大
  • ミッドレンジサーバーの急増、ブレードや1UをIPで接続、なしいはPCクラスターによる分散環境
  • ASP(アプリケーションサービスプロバイダー)の拡大、IDCの効率化、企業システムとIDC連携(ハウジング/ホスティング)

などの現状を捉えて、富士通(株)として推進を図っている仮想・統合コンピューティング環境“TRIOLE(トリオーレ)”の重要性をアピールした。

“ALL-IPによる次世代ITシステム”とIPスイッチの重要性 ITシステムの階層構造
“ALL-IPによる次世代ITシステム”とIPスイッチの重要性ITシステムの階層構造

その上でTRIOLEによる“ALL-IP(端末からサーバー、ストレージまでをインターネットプロトコルで統一管理する)”環境を実現するために必要なキーテクノロジーとして、

  • 10GbEスイッチによる高速・高信頼性ネットワークの実現
  • グリッドコンピューティングによる仮想化・オンデマンド環境の実現

に取り組んでいることを説明した。

川崎の研究所内にあるIDCラボラトリの役割と、地方IDCとの連携 1チップ化した10GbEスイッチLSIの構造と特徴 1チップ10GbEスイッチLSIを採用した製品
川崎の研究所内にあるIDCラボラトリの役割と、地方IDCとの連携1チップ化した10GbEスイッチLSIの構造と特徴1チップ10GbEスイッチLSIを採用した製品

1チップ化を実現した10GbEスイッチは、ネットワーク構造のうちレイヤー2に特化し、光(フォトニック)ではなく電気インターフェース(10GBASE-CX4準拠)を採用することで、240Gbpsの高スループット、450nsの低遅延時間、最大25m(研究レベルでは30m)の銅線伝送に対応。1チップで12ポートの10GbEを管理可能で、2Uサイズの8ポートの光モジュール対応L2スイッチ『XG800』、1Uサイズの12ポート10GBASE-CX4対応L2スイッチ『XG600』といった製品にも採用している。同社ではこれらの製品を、IDC/ISP(インターネットサービスプロバイダー)/IX(インターネットエクスチェンジ)事業者をはじめ、大学や企業の研究所などに導入しており、さらなる低消費電力化、ポート数の増大などに向けて開発を進めるとしている。

CyberGRIPの概要と特徴 ユーザーにとってのメリット 日米間で2000ノード超の大規模グリッド環境を構築
CyberGRIPの概要と特徴ユーザーにとってのメリットを説明日米間で2000ノード超の大規模グリッド環境を構築

グリッドコンピューティングについては、従来の研究分野にとどまらず、製造業や金融、流通などの事業でも大量の計算が必要とされている現状を踏まえて、シミュレーション業務の効率改善を図るべく、グリッド・ミドルウェア“CyberGRIP(サイバーグリップ、Grid Innovation Platform)”を企業内に導入して効果測定を進めているという。CyberGRIPでは、異なる機種・OSが混在するITリソースを仮想化した上で、業務アプリケーションからのジョブ(実効命令)を効率的に運用・管理・制御して、CPUの処理能力などマシンリソースを平準化して効率的に利用・演算するという。実際に、富士通社内でも携帯電話向けの動画の符号化方式(H.264/AVCによる圧縮パラメーターの最適化)などに利用して、開発効率を時間あたり約1/6に、操作工数で約1/4に短縮するなどの成果を挙げている。

携帯電話向けの動画データの符号化実験の概要と評価環境 最適化した動画符号化の成果
携帯電話向けの動画データの符号化実験の概要と評価環境最適化した動画符号化の成果

さらに、米国と日本のグリッドシステムを統合運用して、これまで700ノードで運用していたシミュレーショングリッド環境を2000ノード超に強化する取り組みも開始したと発表。富士通では、これを“移動通信システムのパラメータ開発”“基幹IAサーバー“PRIMEQUEST(プライムクエスト)”用LSIのテストパターン検証”“画像処理のアルゴリズム開発”などに当てて、開発期間や工数の削減を実現したいとしている。

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