NEC、“BIGLOBE”で企業の映像プロモーション支援や映像コンテンツの販売/ECサイトへの誘導を図る“ブロードバンド映像ポータル事業”を開始

BIGLOBEの事業概況を説明する執行役員の谷岸一善氏

日本電気(株)は24日、東京・大崎のゲートシティ大崎にプレス関係者を集め、同社が運営するインターネットサービス事業“BIGLOBE(ビッグローブ)”において、企業のプロモーション活動の支援や、映像コンテンツの販売・告知、ならびに関連製品を扱うECサイトへの誘導などを図る“BIGLOBEブロードバンド映像ポータル事業”を今後積極展開すると発表した。その一端として、企業向けに展開する“ブロードバンド映像マーケティングサービス”を4月1日に提供開始する。同社では2007年度に週間のユニークユーザー1000万人、年間売り上げ200億円を見込んでいるという。

発表会には、執行役員の谷岸一善(たにぎしかずよし)氏、BIGLOBEビジネス事業部統括マネージャーの下島健彦(しもじまたてひこ)氏らが出席し、事業展開の展望や背景を説明した。

BIGLOBEの事業領域拡大の方向性を示す図		既存サービスとの連携による“事業シナジー”を期待しているという

最初に挨拶した谷岸氏は、同社の2004年度の事業概況を「ISP事業(インターネットサービスプロバイダー、インターネットへの接続サービスによる収入)が52％、ASP事業(コンテンツ配信や広告収入を含む付加価値事業)になる見込み。当初の予想よりISP事業の割合が高いが、これはNTT(東日本電信電話(株)や西日本電信電話(株))の光ブロードバンドのCMなどで引き合いが強かったことに起因する。今後はさらにASP事業の割合が高まると考えている」とまとめた。

今回打ち出した“ブロードバンド映像ポータル事業”は、従来からBIGLOBEで行なっている広告/マーケティング、物販/電子流通/eCRM(ITを活用した顧客情報管理)、EC(リアル物販)/VOD(ビデオオンデマンド、)などの事業(同社では“ポータル＆EC事業”と総称)を拡大するための施策。高速なインターネット回線の普及により、従来のテキスト＋静止画から動画などを使ったより豊富な情報(リッチコンテンツ)による製品情報や比較情報などを提供したい企業と、そうした情報を求めるコンシューマー(消費者、ユーザー)が増えていることから、「映像を切り口にしたBB映像ポータル」を展開するという。

同社では、このBB映像ポータルサイトを核に、企業向けには多彩な広告モデルやプロモーション展開を提案し、コンシューマーには映像コンテンツの販売やECサービスへの導入につなげ、多様な回収(収益)モデルを展開したいとしている。

BIGLOBEビジネス事業部統括マネージャーの下島健彦氏

続いて下島氏が、これまでのBIGLIBEにおける映像配信の実績と新たな展開について、すでに始めている事例を交えて紹介した。それによると、BIGLOBEでの映像配信サービス“BIGLOBEストリーム”は2003年9月より実施しており、利用者は近年特に増えているという。“BIGLOBEブロードバンド映像ポータル事業”では、ここで配信する映像として企業が製品PR向けに作成したショートフィルムやスポンサードドラマなどの“BB映像広告メニュー”を体系化して販売。またコンシューマー向けには、映画やドラマなどの先行公開やDVDパッケージ/有料VODサービスの一部映像を無料視聴可能にして製品購入につなげるほか、関連製品として例えば“冬のソナタ”ならマフラーやペンダントといったグッズの販売サイトへの誘導を図る。さらに、PRコンテンツだけでなく、日常生活にも密着した天気/ニュース/芸能情報などを幅広く取り入れていくという。2007年度の売上目標200億円の内訳を聞かれると、「マーケティング(企業向けサービス)が6、EC(コンシューマー向けサービス)が4と考えている」と答えた。

ブロードバンドインターネットユーザーの推移と割合の変化		ウェブコンテンツの変化
企業のPR活動に使われる映像コンテンツの増加		企業向けサービスとコンシューマー向けサービスを一体的に展開して相乗効果を狙うという
“BIGLOBEストリーム”のトップ画面のイメージ		既存の広告メニューと組み合わせて展開する“プロモーションコーディネート”も実施する

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