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オプトマウス グランツHR

オプトマウス グランツHR

2005年03月28日 17時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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オプトマウス グランツHR

サンワサプライ

4935円

サンワサプライの「オプトマウス グランツHR」
サンワサプライの「オプトマウス グランツHR」

CPUやHDDはもちろん、メインメモリさえもG(ギガ)単位が珍しくなくなった現在、パソコンの快適さをさらに向上させるのは、もはやハードウェアスペックではなくもっと身近な存在、マウスやキーボードであるとは言いすぎだろうか。サンワサプライの「オプトマウス グランツHR」は、カラーバリエーションの豊富さやボタンとボディーが一体化したデザインだけでなく、使い勝手においても工夫を施した光学式マウスだ。

マウスに対する読者のこだわりを
アンケートでチェック!!

そのマウスを使っている理由はなんですか?
3月5日実施の【ASCII24 週末アンケート】より。そのマウスを使っている理由はなんですか? 自分に当てはまると思うものをすべてお選びください。<複数選択>

 そもそもマウスについて、人は何を基準に選んでいるのだろうか。ASCII24が3月5日に実施した週末アンケートによると、現在使っているマウスを選んだ理由(複数回答)で最も多いのは“大きさが手になじむから”で52.9%。“ワイヤレスだから”(25.4%)を挟んで、“ボタンの配置が手に合うから”(21.3%)、“ボタンのクリック感が好きだから”(19.3%)、“正確なカーソル操作が行なえるから”(15.3%)と続く。逆にマウスにこだわりを持たない、“ただなんとなく/理由はない”と答えた方は21.8%にとどまる。

 ここでいう“マウスの大きさ”とは、ボールをつかむように自然に指を広げた状態で、人差し指と中指が左右ボタンに乗り(人によって中指はスクロールホイールで、薬指が右ボタンの場合もあるが)、親指と薬指&小指がマウスの両側面をグリップ(ホールド)できる状態で作る空間を指す。ただ、手のひらがマウス本体に密着していたほうが安心できるという人もいれば、指先だけで動かすためにボタンより手前の本体部分は小さいほうがいいという人もおり、個人差が大きい。いずれにしても、マウスの快適度は縦横高さの数値だけでは割り出せないので、一度は実物を手にしてみることをお勧めする。

「オプトマウス グランツHR」に手を載せたところ
「オプトマウス グランツHR」に手を載せたところ。一般的な成人男性であれば幅と奥行きはほぼピタリだと思われる。

マウスに対する読者のこだわりを
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 では、現在のマウスに求められる機能とはなんだろうか。同じくアンケートでマウスに対する不満について、自由記述で得られた回答をいくつか抜き出してみると次のようになる。

●ワイヤレスマウスに対する不満
レシーバがでかすぎ。できればPCに内蔵してほしい。到達距離が短すぎ(ワイヤレス)
ワイヤレスマウスの電池の寿命の短さ
やはり電池消耗が激しい。使用しない時には電池を抜いている。独立した電源ON/OFFスイッチが欲しい。あと、ロゴが消えかかっている……。
指が短くて手のひらのほうが大きいので なかなか合うものが見つからない ワイヤレスはやっぱり重い ソフトを常駐させないと電池の残量が分からない
電池の消耗が結構早い、省電力をもっと検討してほしい。
●ケーブル式マウスに対する不満
ケーブルが長すぎる。
ケーブルが重い
パソコン本体の配置を変えるとケーブルの長さが足りなくなった。一部では対応製品もあるようだが、コードリール付きの製品を増やして欲しい。(ワイヤレスは好みでないので)
ワイヤー式はほとんどが、ケーブルが固すぎる。細くてもっと柔軟性の高いものにすべき。
ケーブルの接触がすぐに悪くなってしまう
●光学式マウスに対する不満
白やガラスの机上だと光学式がうまく使えずイライラして結局ボール式に。
光化学マウスは、マウスパッドを選ぶ点
マウスパットにより、ポイントがずれたり、うまく動かなかったりするので、影響が出ないようにしてほしい。
ちょうど良いマウスパッドを見つけられない。
光学認識がマウスをつかう下地の材質で認識されない。 下地が黒色だと認識されづらい
●マウス全般に対する不満
1px(1ピクセル単位)の移動がしやすいデバイスがほしい。
クリックした時の気持ち悪さ、安っぽい感触は使っていてストレス 長時間使用したときの疲労度、手の平にいまいち合わない形状、デザイン
マウスの大きさが、大きすぎる。もう少し小降りの方が良い。
少し大きく感じる(外国製だから)
個人的にはマウス本体のクリック音は無音が希望なので、そういうマウスが欲しい。
Browserが異なると戻る、進むへの対応があったりなかったりする点。
正確なポインティングが難しい ずれる
昔あった400とか100と可の感度調整が出来ればいいですね。

 新たに追加してほしい機能としては、指紋認証機能を求める声が最も多く、少数意見の中ではメモリーカードリーダー、左右スクロール、簡易スキャナーなどが目立ったものの、余計な機能は追加しないほうがいいという声も少なくなかった。

ホイールを横から押すと左右スクロール
右&センターの同時クリックで解像度切り替え

オプトマウス グランツHR
「オプトマウス グランツHR」。左右ボタンがマウスのボディーと一体化したデザインが特徴。

 今回レビューするサンワサプライの「オプトマウス グランツHR」は、USB接続(付属アダプターでPS/2接続も可能)のケーブル式光学マウス。左右ボタン、スクロールホイール(中央ボタン機能付き)、左側面に前後2ボタンの合計5ボタンを搭載する。

 外観は左から右前方に緩やかな弧を描くエルゴノミクス(人間工学)デザインを採用し、光学センサーは同社“グランツシリーズ”で採用している“HP3000”を搭載する。最大トラッキングスピードは250mm/秒(1秒間に2.5cmの移動を検地)で、光源は赤色LED。動作時にはマウスの底面のほか、乳白色のホイールがほんのり赤く染まる。

オプトマウス グランツHRの背面
オプトマウス グランツHRの背面。光センサーは左ボタンの裏側に位置する。

 左右ボタンは、手のひらを置く本体部分から一体化したデザインで、クリック時に“カチッ”という確実なクリック音が響く。クリック感は、指を伸ばしてマウス前方を押せば比較的弱い力でもクリックでき、本体に近くを押せばやや硬くなる。

 中央ボタン付きのホイールは、上下スクロールのほか左右から少し力を加えることで左右スクロールが可能。この機構自体はマイクロソフトなど他社のマウスでも採用されているが、横向きのスクロールホイールを持つタイプのマウスに比べると指先を大きく動かす必要がない。押し込むのに少し力が必要な半面、反発力が強いので、ウェブサイトの閲覧などで左右スクロールする際にも動きすぎる心配はない。また、ケーブルについても細い繊維を編みこんだカバーを持つ“ロングライフ設計”で、切れにくいという。ケーブル長は1.8m、直径は約3mmで、軽くしなやかな印象だ。

オプトマウス グランツHRの設定メニュー
コントロールパネルの“マウスのプロパティー”でオプトマウス グランツHRの設定メニューを呼び出したところ。

 解像度(分解能、マウス本体を移動した距離に対する画面中のカーソル移動距離)は最高800dpiだが、専用ユーティリティーソフト(付属CD-ROMからインストール、Windows 98/Me/2000/XP対応)を用いることで、右と中央ボタンを同時クリックすると800⇒200⇒400⇒800と解像度をローテーションできる。例えば、アプリケーションの起動や切り替え、ウェブブラウズなど、マウスカーソルを大きく動かす必要がある場合には800dpiのほうが使いやすいが、フォトレタッチや作図などで1ピクセル単位のカーソル移動が必要な場合は200dpiで細かく動かしたい、といった具合に解像度を切り替えたくなるシーンは少なくない。これまでは、コントロールパネルの“マウスのプロパティ”を開いて移動距離の調整を行なう必要があったが、オプトマウス グランツHSではアプリケーションを切り替え/中断することなく切り替えられる。ただ、現在の解像度が800dpiか200dpiかというステータス表示が出ないので、本当に切り替わったのか押し間違えたか不安になる(カーソルを動かして確認する)場合がある。切り替え時に何らかのアクション(タスクトレイに常駐するアプリにポップアップするなど)がほしかったところだ。

“イージージャンプ”の画面
側面奥のボタンで“イージージャンプ”がポップアップする。8つの機能を短距離のカーソル移動と1クリックでを呼び出せる。

 さらに、専用ユーティリティーをインストールしておくと、左側面の奥側ボタンが標準でカーソル移動&アプリケーションランチャー“イージージャンプ”に割り当てられている。これはカーソルの移動先となりそうな“縦スクロールバー”“横スクロールバー”“アプリケーションの終了ボタン”などにカーソルを移動、あるいはコントロールパネルのマウスのプロパティー、ウェブブラウザー、(現在アクティブなアプリケーションの)オンラインヘルプ、割り当てたアプリケーションの起動など、円を8分割したメニューが起動する。最大の800dpiにしても、マウスカーソルを大きく動かすにはそれなりに広い平面が必要で、机が狭い(机の上が汚い)という人にはうれしい機能だろう。

 これらの5ボタンは、ユーティリティーで機能の割り当て変更も可能。具体的にはコピー/切り取り/貼り付け(それぞれCtrl+C/X/Vか、Shift+Ins/Shift+Delete/Ctrl+Insのいずれを選択可能)、Enter、ズーム、アプリケーション切り替えなど36種類が用意されている(Ctrl+1キーへの割り当ては不可)。

 なお、専用ユーティリティーをインストールしなくとも、スクロールホイール&中央ボタン、サイドボタン(奥側が戻る、手前が進む機能)を利用可能。




USBコネクターカバーが標準添付
ケーブルの先端にあるUSBコネクターの金属部分が、かばんの中でパソコン本体やかばん自体を傷つけないようにコネクターカバーが標準添付されている

 マウスのサイズは、幅72×奥行き120×高さ45mm。重量は非公開だが、実測で約110g。かばんに入れて持ち運ぶ際にUSBコネクターが傷をつけないようにコネクターカバーが付属している。本体カラーは写真のようにメタリックが基調で、ダークシルバーとレッドのほか、ブラック、ブルー、シルバー、ホワイトの合計6色が用意されている。お使いのかばんやパソコン本体のカラーリングに合わせて選択してみてはいかがだろうか。

オプトマウス グランツHRの主なスペック
製品名 オプトマウス グランツHR
解像度 200/400/800dpi
インターフェイス USB(PS/2への変換アダプタ同梱)
ケーブル長 1.8m
本体サイズ 幅72×奥行き120×高さ45mm
対応OS Windows 98/Me/2000/XP

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