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SuperXP Utilities Pro 2

SuperXP Utilities Pro 2

2005年02月25日 00時01分更新

文● 松本 俊哉

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SuperXP Utilities Pro 2

インターコム

8190円(パッケージ版)
5250円(ダウンロード版)

不調に陥ったWindowsを自動で快適に
ワンクリックでクリーニングするユーティリティー

 使い始めは快調に動いていたWindowsも、さまざまなアプリケーションやドライバーを追加していくと次第に不安定さを増し、やがて見慣れないエラーやブルースクリーン(復帰不可能な致命的エラー)に見舞われることがある。堅牢なはずのNTカーネルを採用したWindows XPも例外ではなく、例えばアプリケーションの体験版やオンラインソフトを入れては消すを繰り返したりすると、レジストリーは知らないうちに肥大化してシステム不調の原因になる。

 こんな時、ユーザーの採れる選択肢はいくつかある。慎重な人なら、こまめに作っておいた復元ポイントを利用してシステムの復元を行なうだろうし、手慣れた人ならWindows自体を再インストールするかもしれない。後者は確実な手段だが、使い慣れた環境を再構築するのは、意外に時間のかかる作業でもある。

SuperXP Utilities Pro 2のメインメニュー。使いたいツールを選んで起動できる。
SuperXP Utilities Pro 2のメインメニュー。使いたいツールを選んで起動できる。

 インターコムのディスクユーティリティー『SuperXP Utilities Pro 2』(以下XP Pro2)は、Windows環境のクリーナーやシステム最適化ツールなどをワンパッケージにまとめた統合システム管理ソフトであり、不調を来したシステムの安定化や高速化チューンナップの自動実行などの機能を持っている。

Windows環境のクリーンナップを行なう『WinCLEANER』。ワンクリック全自動クリーナーを選べば不要なファイルや無効なレジストリーの自動検索、削除を行なってくれる。
Windows環境のクリーンナップを行なう『WinCLEANER』。ワンクリック全自動クリーナーを選べば不要なファイルや無効なレジストリーの自動検索、削除を行なってくれる。

 XP Pro2のインストール直後にまず使っておきたいのが、“総合システムクリーナー”と銘打たれた『WinCLEANER』だ。画面左端にある“ワンクリック全自動クリーナー”のボタンを押すと、HDD内の不要ファイルや無効なレジストリー、ウェブブラウザーが貯め込んだ一時ファイルやCookieの検索を始めて、クリーニングすべき項目のリストアップをしてくれる。ユーザーはそれらを削除するか否か決めるだけでいい。レジストリーなど重要な項目は、“アンドゥ”で元に戻すこともできる。



ワンクリック全自動クリーナーを選択すると、まずはパソコン内を検索して、削除可能な項目をリストアップする。 検出された項目は削除可能と判断されたもの。ユーザーが選ぶのはクリーニングするかしないかだけでいい。
ワンクリック全自動クリーナーを選択すると、まずはパソコン内を検索して、削除可能な項目をリストアップする。検出された項目は削除可能と判断されたもの。ユーザーが選ぶのはクリーニングするかしないかだけでいい。
ワンクリック全自動クリーナーの詳細設定ではクリーニング対象を個別に選択できる。
ワンクリック全自動クリーナーの詳細設定ではクリーニング対象を個別に選択できる。

 ワンクリック全自動クリーナーは、その名のとおりクリックひとつで、8項目のシステムクリーニングを実行してくれる楽ちんツールだが、機能の一部だけを利用することも可能だ。WinCLEANERには“デスクトップ&ファイルクリーナー”“ネットクリーナー&プライバシー保護”“レジストリクリーナー”“アンインストールウィザード”などの機能が並ぶ。例えば正常にアンインストールできなくなってしまったソフトがあれば、アンインストールウィザードを使ってその一覧を検出し、個別に削除していけばいい。

アンインストールウィザードで検出された無効リンクは、Windowsのアンインストーラーでは削除できなくても、WinCLEANERが削除してくれる。
アンインストールウィザードで検出された無効リンクは、Windowsのアンインストーラーでは削除できなくても、WinCLEANERが削除してくれる。

Windowsの掃除もこまめに
ファイルクリーナーやデフラグを電源オフ時に自動実行

しかしこの種のユーティリティーというのは、思い立ったときに一度実行するだけではもったいない。ウェブサイトの巡回やアプリケーションの使用/インストールなどで、キャッシュや一時ファイルなどの不要ファイルは日々増え続けているし、レジストリーも変化する。定期的にクリーニングして、環境を整えるのが快適さを保つ秘訣なのだが、分かっていてもつい忘れてしまったり、面倒でおろそかにしてしまうのが“掃除”というものだ。XP Pro2にはこうした手間を自動化してくれるものぐさにもうれしい機能が用意されている。

徹底的に安定運用にこだわるなら、スケジュール設定によってワンクリック全自動クリーナを自動実行させるのがいいだろう。XP Pro2のメインメニューから“デフラグとクリーニングのスケジュール実行”を起動すると、ウイルス対策ソフトのように日時を指定して自動実行させられるほか、“システム起動直後”や“シャットダウン(電源オフ)直前”に、自動実行をスケジューリングすることができる(デフラグはWindows標準の機能を利用する)。

HDDのデフラグ(断片化の最適化)やワンクリック全自動クリーナーは、シャットダウン直前に実行するように設定できる。

 XP Pro2でユニークなのは、このシャットダウン直前にクリーニングを自動実行させる機能だ。“システム最適化”を使うと、デスクトップ上に“電源を切る”というアイコンを作ることができる。このアイコンは“XP Pro2で設定した自動クリーニング処理を実行からWindowsを終了させる”ためのショートカットなのだ。パソコンの電源を切るときにはこのアイコンから終了すると、終了前にデフラグや全自動クリーナーが実行され、一連の処理が終了すると自動で電源がオフになる。終了時は毎回このアイコンから終了するようにクセをつけておくことで、毎日クリーニングが実行されるというわけだ。日時指定や起動直後にクリーニングを実行するよう設定しておくと、ユーザーがパソコンの前にいるのに処理が始まってしまい、マシンパワーを占有されてしまうこともある。しかしシャットダウン直前の自動実行ならば、ユーザーがパソコンの前を離れているわけで、無駄に待たされることもないというわけだ。

XP Pro2が作った“電源を切る”アイコン。ここからシャットダウンを行なうことで、毎回パソコンの終了時にクリーナーを実行させられる。
XP Pro2が作った“電源を切る”アイコン。ここからシャットダウンを行なうことで、毎回パソコンの終了時にクリーナーを実行させられる。
終了時に自動実行できるのは、ワンクリック自動クリーナーとデフラグ、さらにマイドキュメントやメール(Outlook Express 6)のバックアップも行なえる。
終了時に自動実行できるのは、ワンクリック自動クリーナーとデフラグ、さらにマイドキュメントやメール(Outlook Express 6)のバックアップも行なえる。

 また、WinCLEANERとは別に用意されている“レジストリの再構成”も併せて実行しておけば万全だ。こちらも操作はクリックひとつの全自動で、レジストリーの中から断片化したものを洗い出し、コンパクトにまとめ直してくれる。レジストリーのファイルサイズが小さくなれば、Windowsやアプリケーションの起動にかかる時間も短くなる。

“レジストリの再構成”によって断片化したレジストリーを再構成し、レジストリーのサイズを抑えることができる。実行後にはその効果がパーセンテージで表示される。
“レジストリの再構成”によって断片化したレジストリーを再構成し、レジストリーのサイズを抑えることができる。実行後にはその効果がパーセンテージで表示される。

 OSの再インストールという最終手段に踏み切る前に環境クリーナーで安定性を取り戻せれば、それに越したことはない。少なからずスキルを要求され、時間も浪費する再インストールに比べれば、XP Pro2ならマウスを数回クリックするだけで、不安定要素の解消やレジストリーの整理を行ない、Windowsの高速化にも貢献してくれるわけだ。

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