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ボーダフォン、新社長に英ボーダフォンUK社長のモロー氏が就任──現社長の津田氏は会長に

2005年02月07日 23時10分更新

文● 編集部 新海宏一郎

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ボーダフォン(株)は7日、都内の帝国ホテルにおいて記者会見を開催し、4月1日に実施する新人事を発表した。新人事では、現英ボーダフォンUK(Vodafone UK)社長のウィリアム・ティー・モロー(William T. Morrow)氏が代表執行役社長に、昨年12月に社長に就任したばかりの津田志郎氏は取締役会議長兼代表執行役会長に就任する。また、併せて現在取締役代表執行最高業務責任者のデイビッド・ジョーンズ(David Jones)氏が同職を退任する。なお、モロー氏は現在就任している英ボーダフォンUKの社長を退任する。

4月1日付けの新人事

ウィリアム・ティー・モロー氏
現:英ボーダフォンUK社長
新:代表執行役社長
津田志郎氏
現:取締役代表執行役社長兼CEO
新:取締役会議長代表執行役会長

取締役代表執行役社長兼CEOの津田志郎氏
取締役代表執行役社長兼CEOの津田志郎氏
会見では、現社長の津田氏が登壇し新人事について説明、社長交代については事業改善の一環であり、経営体制の強化を図るためとした。モロー氏は現在、英ボーダフォンUK社の社長を務めているが、それ以前に(株)東京デジタルホンの技術企画室副部長や、日本テレコムホールディングス(株)の取締役などを務めている。日本、イギリスの両法人に太いパイプを持っていることなどから、実績を期待し、津田氏から就任を依頼したという。津田氏は「来年度を“反転攻勢”の年と位置付けています。モロー氏と二人三脚で業績回復に努めるとともに、ボーダフォングループのグローバル性を活用し、中長期的な競争力を強化していきたい」と、新体制の意気込みを語った。なお、CEOやCOOの役職は不在となる。



英ボーダフォンUK社長のウィリアム・ティー・モロー氏
英ボーダフォンUK社長のウィリアム・ティー・モロー氏
津田氏は、昨年の12月に社長に就任したばかりだが、(社)電気通信事業者協会(TCA)が発表した昨年12月と今年1月の携帯電話契約数では、12月が900件の純増、1月が5万8700件の純減と振わなかった。会見後の質疑応答では、社長交代についてさまざまな質問が出された。今回はその一部を紹介する。なお、モロー氏は今回来日せず、津田氏が質問に答えた。

──1月の新規加入者数から解約者数の引いた数がマイナス5万8700人の純減となったことについてはどのようにお考えですか?

冬商戦の主戦場が第3世代(3G)携帯電話であったにも関わらず、弊社の3G端末の出荷が他社より遅れてしまったということと、プリペイド携帯電話のネガティブなイメージが広まってしまったことによる利用離れが原因だと考えております。

──英ボーダフォン側も厳しい状況だと思いますが、英ボーダフォンUKはモロー氏を日本に送って大丈夫なのでしょうか?

ボーダフォングループ全体で、現在の日本市場は最先端の技術とサービスを提供しなければならない最重要地域だと考えています。よって、全世界でモロー氏の就任にメリットがある判断したと思います。

──日本市場の重要性を考えるのであれば、商品企画力やサービスに精通した方を片腕にされればよかったと思うのですが?

短期間で実現できる可能な人事ということで他社の方にお願いするのは不可能でした。モロー氏は今までに日本の移動通信の会社を何社か勤めていて、日本の移動通信に精通していらっしゃいますので、中長期的な競争力の強化ということでお願いしました。



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