イー・マーキュリー、ソーシャルネットワーク“mixi”に有料オプション“mixiプレミアム”を提供開始

2005年01月27日 18時59分更新

文● 編集部　佐久間康仁


“mixiプレミアム”について説明する、代表取締役の笠原健治氏

(株)イー・マーキュリーは27日、東京・渋谷の同社オフィスで、2004年3月から運用しているソーシャルネットワークサービス(SNS)(※1)“mixi(ミクシィ)”の会員向けに有料オプション“mixiプレミアム”を提供開始すると発表した。本日から申し込み可能で、価格は月額315円。決済方法は当面クレジットカードのみだが、2月上旬にイーバンク銀行(株)が提供しているインターネットバンキングサービス“イーバンク”に対応するほか、要望が多い決済手段についても対応を検討するという。

※1 SNS 実社会の知り合いをネットワーク上にも形成するという意味合いのコミュニケーションサービス。知り合いを通じて友人・知人を増やしたり、趣味や目的を共にする仲間を増やしていくことができる。mixiの場合、最初にmixi会員から紹介してもらうことで入会可能になるため、少なくとも1人は知り合い(紹介元)が必要というシステムになっている(18歳以上という年齢制限もある)。また自分の日記やプロフィールについて、“マイミクシィ”(mixi上の友人・知人)、“マイミクシィのミクシィ”(友人の友人)まで閲覧可能、もしくは“全体に公開”(mixi参加者全員が閲覧可能)といった“公開レベル”の設定機能が設けられている

mixiプレミアムで追加される機能は次の通り。

“フォトアルバム”: 写真を1ページあたり10枚ずつ一覧表示する画像アルバム機能(登録可能なページ数は無制限)。説明文やコメントの追記が可能。公開レベルの設定や、閲覧用のパスワード(4文字以上の英数字)設定が可能
“簡単日記タグ”: 文字サイズ/文字色の変更や、文字列にハイパーリンクを設定する機能。HTMLタグを直接入力させるのではなく、ボタンで修飾種別をしているインターフェースを持つ(HTMLタグの直接入力は不可)
“アンケート”: 趣味・嗜好などをテーマにしたグループ管理機能“コミュニティー”の中でアンケートを実施し、結果をグラフ表示する機能。アンケート実施期間中の途中経過の閲覧可不可を指定できるほか、選択肢に対するコメント記入の機能も持つ
“mixiモバイルメッセージ”: 従来から提供している携帯電話でのmixiの閲覧/書き込み機能に、mixiユーザー同士のメッセージ(メール)送受信機能を追加
日記/メッセージの保存容量と保存期間を拡充: 日記は200MBまで、メッセージは保存期間が無期限に

日記の保存容量とメッセージの保存期間については、現時点で制限はないが、昨年10月にユーザーに告知したうえで、制限を設ける準備を進めていたという。今回の有料サービス実施に合わせて、日記は3月1日に100MBまでの容量制限が、メッセージは3月31日から60日間の保存期間が設定される。なお、日記が100MBを超えるユーザーは今日現在で10名弱存在し、それらのユーザーについては3月1日以降新たな日記の作成が不可能になる(ユーザー自身が日記を削除して容量制限以下にすれば作成可能)とのこと。


フォトアルバム機能の画面イメージ

今回の有料オプション“mixiプレミアム”の追加について、代表取締役でmixi運営・開発担当の笠原健治氏は、「ユーザーからの要望のうち、一部の方のみが望む機能については有料会員向けに提供することにしたもの。今後も有料会員/無料会員向けのサービス拡充は続けていき、設備投資や開発・サポート人員の増加も進めるが、これらをスムーズに進めるために有料化が必要と判断した。加入率は3～4月ごろまでに全会員の5％を目指し、ユーザーがマイミクシィのフォトアルバムや日記タグを見て関心を示し、広まっていくことを期待している」と語った。また、3月3日に運用開始1周年を迎えるに当たって、「現時点ではいえないが、何か大きな機能追加を果たし、それをもって現在の(タイトル脇の)“βversion”の文字を外したい」と意欲を示した。